1月の壁面飾りは高齢者と作れる8案|110円材料で正月・雪モチーフも簡単

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年が明けて壁のカレンダーをめくったものの、「そういえば施設の壁がまだクリスマスのまま」「母の部屋にも何か季節のものを飾ってあげたい」——1月は、そんな小さな心残りが生まれやすい月です。年末年始は職員も家族もばたばたして、飾りつけまで手が回らないまま松の内が過ぎてしまう。よくあることだと思います。

結論から言うと、1月の壁面飾りは110円の材料と、はさみ・両面テープだけで十分に形になります。しかも高齢者ご本人と一緒に作れる作業に分解できるので、「作る時間」がそのままレクリエーションの時間になります。凝ったものを職員が徹夜で仕上げる必要はありません。

この記事では、1月ならではのモチーフの選び方、松の内・鏡開き・小正月に合わせた貼り替えのタイミング、そして高齢者と一緒に作れる8つの案を作り方つきでまとめました。難易度と作業時間を比べた独自の一覧表もつけています。手が動きにくい方、はさみが不安な方でも参加できる分担のしかたまで、一緒に考えていきましょう。

📝 押さえておきたいポイント
・1月の壁面飾りは「お正月」「冬」「正月遊び」の3系統から選ぶと迷わない
・松の内・鏡開き・小正月の3段構えにすると、月の途中でも新鮮さが続く
・材料は画用紙・折り紙・お花紙の3点があればほぼ足りる
・はさみが不安な方には「ちぎる」「貼る」「押さえる」の担当を用意する
目次

1月の壁面飾りは高齢者にこそ効く|壁ひとつで変わる4つのこと

1月の壁面飾りは高齢者にこそ効く|壁ひとつで変わる4つのことの解説画像

「飾りなんて、あってもなくても同じでは」と思われるかもしれません。けれど1月という月は、高齢の方にとって季節の手がかりがいちばん少なくなる時期でもあります。外は寒くて出歩けない、庭の花もない、行事も年末に比べればぐっと減る。そんなときに、壁が季節を伝えてくれます。

「今日が何月何日か」を、壁が静かに教えてくれる

季節に合った壁面飾りには、見当識——今がいつで、ここがどこで、自分は誰か、という感覚——を支える働きがあると言われます。季節に合った飾りを見ることで季節の変化に気づき、そこから会話のきっかけが生まれる、というのが介護現場でよく語られる効果です。

なぜ1月に効くのかというと、冬は屋外に出る機会が減り、日光や気温の変化から季節を感じ取りにくくなるからです。特に施設の中は空調で一年中同じ室温に保たれています。窓の外の景色が雪でも枯れ木でも、室内にいる限り「12月なのか2月なのか」の手がかりはほとんどありません。

具体的には、鏡餅や門松のような「1月にしか出てこないもの」を大きく貼るのが効果的です。梅や雪の結晶は12月から2月まで幅広く使えてしまうため、月を特定する力は弱くなります。逆に言えば、松の内が明けたら鏡餅を外して雪モチーフに替える、という切り替え自体が「時間が進んだ」というサインになります。

注意したいのは、あまりに情報量が多い壁は、かえって見づらくなることです。細かい飾りを壁一面にびっしり貼るより、中心となる大きなモチーフを1つ決めて、その周りに小物を散らすほうが、離れた席からでも何が飾ってあるか分かります。視力が落ちている方が多い場所ほど、この「大きく・少なく」が効きます。

📊 データで見る
介護現場で語られる壁面飾りの主な効果は、①季節の変化に気づき会話のきっかけになる(見当識・季節感)、②飾りにまつわる思い出を共有することで同世代の共感が生まれる(回想法との相性)、③折る・切るといった細かな手作業が指先を使うため脳への刺激につながるとされる、④身体への負担が少なく、完成時に達成感を得られる——の4点に整理できます。(出典:マイナビ介護職「季節の壁面飾り12選」)

お正月のモチーフは、思い出話のスイッチになりやすい

1月の飾りが他の月と違うのは、ほぼ全員に「昔のお正月」の記憶があるという点です。回想法という手法では、昔使っていた道具や当時の写真を手がかりに思い出を語ってもらいますが、正月飾りはその手がかりとして非常に強い部類に入ります。

背景には、お正月が家族総出の行事だったことがあります。餅つき、しめ縄づくり、羽根つき、たこあげ、年賀状の宛名書き。今の70代・80代の方が子どもだった頃、これらは家庭の中で行われる作業でした。買ってくるものではなく、作るもの・やるものだった。だから手が覚えています。

実際の場面では、鏡餅を貼りながら「うちは三段だった」「橙じゃなくてみかんを載せてた」といった話が出てきます。羽子板を作れば「羽根を落としたら墨で顔に落書きされた」という話が続きます。飾りそのものより、この会話のほうが本当の目的だと考えたほうがうまくいきます。

ただし、思い出には痛みを伴うものもあります。「正月は嫁いだ先で朝から晩まで働かされた」という記憶を持つ方もいます。話が重くなったときは無理に掘り下げず、「今年はこれを飾りましょうね」と手元の作業に戻すのが安全です。回想は引き出すことより、閉じ方のほうが難しいものです。

折る・ちぎる・貼るは、そのまま手指の運動になる

壁面飾りづくりは、リハビリの時間としても組み立てられます。折り紙を折る、はさみで形を切る、といった細かな手作業は指先をしっかり使うため、脳への刺激につながるとされています。しかも「訓練」という顔をしていないので、リハビリを嫌がる方でも自然に手が出ます。

作業を細かく分けると、必要な機能がそれぞれ違うことが分かります。お花紙を1枚ずつはがすのは指先のつまみ動作、画用紙をちぎるのは両手の協調、両面テープの裏紙をはがすのは爪先の細かい操作、貼る位置を決めるのは判断力です。ひとつの作品の中に、まったく違う種類の作業が同居しています。

だからこそ、参加者の状態に合わせて役割を割り振れます。手が震える方には「大きな画用紙を押さえておく係」、片手が使いにくい方には「ちぎる係」、細かい作業が得意な方には「花を開かせる係」。全員が同じ作業をする必要はまったくありません。

気をつけたいのは、時間がかかる方を急かさないことです。完成を急ぐと、結局は職員がほとんど作ってしまい、参加者は見ているだけになります。それでは目的が入れ替わってしまいます。1回で仕上げようとせず、「今日はお花紙を折るところまで」と区切るほうが、結果的に多くの方が手を動かせます。

「自分が作った」が毎日目に入るという、地味に大きい効果

壁面飾りが他のレクリエーションと決定的に違うのは、作品が残って、毎日目に入ることです。歌や体操はその場で終わりますが、壁の飾りは1か月そこにあり続けます。「あれ、私が作ったのよ」と面会に来た家族に言える。この効果は小さくありません。

レクリエーションとしての壁面飾りは、身体への負担が少なく、作品を完成させたときに達成感を味わえる点が評価されています。その達成感が一度きりで消えず、毎日更新されるのが掲示物の強みです。

具体的な工夫としては、作品の隅に小さく名前を入れる、あるいは「1月の作品 ○○ホーム皆さんの共同制作」といった一言を添える方法があります。個人名を出すかどうかは施設の方針によりますが、少なくとも「これは皆さんが作ったものです」と分かる表示があると、通りかかった家族の会話が生まれます。

注意点として、作った方が退所・入院された後の扱いは事前に決めておくとよいでしょう。作品をそのまま貼り続けるか、ご家族に渡すか。何も決めていないと、現場が判断に迷います。小さなことですが、1月の飾りは2月には外すものなので、外したあとの行き先まで含めて考えておくと後が楽です。

1月の壁面はいつ貼り替える?松の内・鏡開き・小正月の3段構え

1月の飾りで意外と難しいのが「いつまでお正月でいいのか」です。2月まで鏡餅を貼りっぱなしにすると、さすがに季節がずれます。かといって毎週作り替えるのは現実的ではありません。暦の区切りを使うと、ちょうどいい間隔で切り替えられます。

元日から1月7日まで|松の内はお正月一色でいい

結論として、松の内の期間はお正月モチーフを全面に出して構いません。松の内とは年神様をお迎えしている期間のことで、関東地方では1月7日まで、関西など1月15日までとする地域もあります。この間は鏡餅・門松・しめ縄・干支といった正月飾りが主役です。

なぜ地域で違うのかというと、もともと松の内は小正月の1月15日までとされていたところ、江戸幕府が松の内を7日までと定めたという経緯が伝えられているためです。関東を中心に7日が定着し、関西などには15日までの形が残りました。どちらが正しいという話ではありません。

実務的には、利用者の出身地が混ざっている施設なら「7日まで」で運用しておくと無難です。7日は七草粥の日でもあるので、給食で七草粥が出る施設なら壁と食事が連動します。せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ——この7つを紙に書いて貼るだけでも、朝の会話が変わります。

注意したいのは、飾りつけを元日に間に合わせようとして年末に無理をすることです。年末は職員が少なく、利用者も帰省で不在がちです。松の内は7日まであるのですから、仕事始めの日に皆で作って貼る、という段取りでまったく問題ありません。

💡 暮らしの知恵
実は、1月の壁面は「元日に完成させなくていい月」です。12月の飾りつけは24日までに終わらせないと意味がありませんが、1月は7日までが松の内、11日に鏡開き、15日に小正月と区切りが続きます。年末年始の慌ただしい時期を避けて、落ち着いた1月4日〜6日ごろに皆で作るほうが、参加できる人数も増えます。「間に合わなかった」と焦る必要のない、めずらしい月なのです。

1月11日の鏡開きで、「餅」から「冬」へ切り替える

松の内が明けたら、鏡開きが次の区切りになります。関東など松の内が7日までの地域では、鏡開きは1月11日に行われます。松の内を15日までとする地域では16日以降、一般には1月20日(二十日正月)に行うとされています。

鏡開きの由来は、室町時代や江戸時代の武家社会で行われていた「具足開き(ぐそくびらき)」にさかのぼるとされます。鏡餅を甲冑に供え、その後に木づちで割って食べる行事でした。もとは1月20日に行われていましたが、徳川家光の月命日である20日を避けて11日になった、と伝えられています。

壁面の切り替えとしては、この日に鏡餅と門松を外し、雪の結晶・雪だるま・南天・椿といった冬のモチーフに入れ替えます。全部を作り直すのではなく、台紙と背景はそのまま、中央のモチーフだけを差し替えるのが現実的です。背景を水色の模造紙にしておけば、正月の赤金にも冬の白にも合います。

注意点として、鏡開きの日付は地域で割れるため、利用者から「うちは20日だった」という声が出ることがあります。そのときは訂正せず、「地域によって違うんですよね」と受け止めるのが正解です。行事の話は正誤より、それぞれの家のやり方を語ってもらうほうが場が温まります。

1月15日の小正月と、2月への橋渡し

1月15日は小正月です。大正月(元日)に対して、この日を年の区切りとする地域も多く、繭玉飾りやどんど焼きといった行事が結びついています。壁面としては、この頃から少しずつ2月の気配を混ぜていくとつながりがよくなります。

1月の第2月曜日は成人の日でもあります。2027年は1月11日が第2月曜日にあたります。内閣府が示す成人の日の趣旨は「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。」というもので、ちなみに元日の趣旨は「年のはじめを祝う。」です。振袖や袴のモチーフを小さく添えると、「孫が今年成人式で」という話が出てきます。

具体的な橋渡しとしては、下旬に梅の花を数輪だけ足す方法があります。梅は1月下旬から2月にかけて咲き始めるので、季節を先取りしすぎることになりません。2月に入ったら梅を増やして節分の鬼を足せば、そのまま2月の壁面に移行できます。

気をつけたいのは、1月のうちに節分の鬼を出してしまうことです。豆まきは2月ですから、1月中旬に鬼が壁にいると季節がずれます。見当識を支えるのが目的である以上、「まだ先の行事」を早く出しすぎるのは本末転倒になります。

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貼り替えを1回で済ませたい人の、割り切った組み立て方

とはいえ、月に3回も貼り替える余裕はない現場のほうが多いはずです。その場合は、1月中ずっと成立するモチーフだけで組むという割り切りが有効です。具体的には、雪の結晶・雪だるま・椿・南天・富士山・初日の出。これらは1日から31日まで違和感がありません。

逆に、期間限定になるのは鏡餅・門松・しめ縄です。これらは松の内が明けると浮きます。「1回で済ませたい」なら、この3つを主役にしないのがコツです。干支は年間を通じて使えるので、迷ったら干支を中心に据えると安全です。

実際の組み方としては、中央に大きな富士山と初日の出、その周りに雪の結晶を散らし、右下に干支のモチーフを置く、という構成が定番です。これなら元日に貼って月末まで手を入れずに済みます。余力があれば11日に鏡餅を1つだけ足す、という追加のしかたもできます。

注意したいのは、手抜きに見えることを恐れて詰め込みすぎることです。壁面の完成度と、利用者が季節を感じられるかどうかは別の話です。大きくて分かりやすい飾りが1つあるほうが、細かい作品が20個並ぶより伝わることは多いものです。

110円でそろう材料と、握力が落ちても使える道具の選び方

110円でそろう材料と、握力が落ちても使える道具の選び方の解説画像

壁面飾りにお金をかける必要はありません。100円ショップで買えるもので、ほとんどの1月モチーフは作れます。ここでは実際に何をそろえればいいのか、そして手の力が弱くなった方でも扱える道具はどれかを整理します。

基本の3点は画用紙・折り紙・お花紙

結論として、この3点があれば1月の壁面はほぼ作れます。ダイソーの画用紙(マーカー用、A4、10枚)は税込110円で、A4サイズが10枚入っています。単色おりがみは15cm角で、色によって70枚入・80枚入などがあり、こちらも110円です。フラワーペーパー(5色セット)も110円で、1枚のサイズは24.5cm×19cm、100個入りです。

この3種類で役割が分かれます。画用紙は台紙や土台になる大きなパーツ、折り紙は鶴・梅・羽子板などの折り作品と細かいパーツ、お花紙は鏡餅・羊のふわふわした質感や、花のボリュームを出す用途です。特にお花紙は、少ない手間で面積を稼げるので、大きな壁を埋めたいときに重宝します。

具体的な使い方として、ダイソーのフラワーペーパーは公式ページに「7枚を重ねます。約1.5cmの幅で表裏交互に折ります」という作り方が案内されています。じゃばらに折って中心を留め、1枚ずつ立ち上げると花になります。この「1枚ずつ立ち上げる」作業が、指先を使うレクリエーションとしてちょうどいい難度です。

注意点は、色を買いすぎないことです。50色入りのようなセットは魅力的ですが、実際に使うのは赤・白・金・緑・水色あたりに偏ります。1月なら赤と白と金があれば正月らしくなります。色数より、よく使う色の枚数を確保するほうが実用的です。

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はさみが不安な方には「ちぎり絵」という選択肢

はさみを持つのが怖い、という方は少なくありません。そういう場合に向いているのがちぎり絵です。ちぎり絵ははさみを使わないため安全性が高く、握力が低下した方でも参加しやすい手法とされています。

理由は単純で、ちぎるという動作は「握る力」より「つまんで引く力」を使うからです。はさみは刃を開閉するために一定の握力と、切る線を見続ける視力・集中力が要ります。ちぎりは、紙を両手でつまんで少しずつ引くだけ。多少ゆがんでも、それが味になります。

1月のモチーフでは、初日の出の太陽、富士山の稜線、鏡餅の丸み、椿の花びらがちぎり絵に向いています。輪郭が曲線で、多少いびつでも成立するものを選ぶのがコツです。逆に羽子板や凧のような直線的なものは、ちぎるとぼやけてしまうので画用紙を切ったほうがきれいです。

気をつけたいのは、和紙と普通の折り紙でちぎり心地がまったく違うことです。和紙は繊維が長く、ちぎった縁が毛羽立って独特の風合いになります。折り紙はぱきっと切れる代わりに縁が硬く見えます。せっかくちぎり絵にするなら、和紙風の紙を用意すると仕上がりが変わります。

貼るのは、のりより両面テープが正解

接着は両面テープをおすすめします。理由は3つあって、乾かす時間が要らないこと、手が汚れないこと、そして紙がふやけて反らないことです。特に高齢の方との作業では、この「待ち時間がない」という点が大きく効きます。

のりを使うと、貼った後にしばらく押さえていなければならず、その間に別の作業に移れません。手についたのりを拭くために席を立つ必要も出てきます。作業が中断されるたびに集中は途切れますし、拭き取りのために職員が動く回数も増えます。

具体的には、両面テープをあらかじめ1cm角ほどに切ってトレーに並べておくと、参加者は裏紙をはがして貼るだけになります。この裏紙をはがす動作自体が爪先の細かい訓練になるので、あえて職員がはがしてしまわないほうがよいでしょう。ただし爪が弱い方には、テープの端を少しめくった状態で渡す配慮をします。

✅ やっておきたいこと
  1. Step1: 台紙になる模造紙か大きめの画用紙を先に壁に貼り、完成サイズを決める
  2. Step2: パーツを「ちぎる」「折る」「開く」「貼る」に分解し、参加者ごとに担当を割り振る
  3. Step3: 両面テープを小さく切ってトレーに用意し、裏紙の端をめくっておく
  4. Step4: パーツが出そろってから貼り位置を決め、最後に全員で仕上げの1枚を貼る

【よくある失敗1】材料を買いすぎて、来年まで引き出しに眠る

買い物のときにやりがちなのが、あれもこれもと買い込んで結局使い切らないパターンです。110円という手軽さがかえって歯止めを外します。金銀の折り紙、和柄の千代紙、羊毛フェルト、モール、シール。買った時点では全部使う気でいたのに、当日は時間が足りず、袋を開けないまま引き出しに入ります。

原因は、作るものを決める前に買いに行くことです。「1月っぽいものを何か」という状態で店に入ると、売り場の商品がすべて候補に見えてしまいます。結果、作品ではなく材料を集める買い物になります。

対策はシンプルで、先に完成図をラフに描いてから、そこに必要な色と枚数だけを書き出して買いに行くことです。紙に「赤の折り紙・白の画用紙・金の折り紙・お花紙の白と赤」と書けば、買い物は5分で終わります。迷ったら買わずに帰り、足りなければ次回足す。1月は日数がありますから、それで間に合います。

もうひとつの対策として、余った材料は色別に封筒へ入れて「1月用」とだけ書いて保管します。翌年の担当者が中身を見て判断できる状態にしておくと、同じ買い物を繰り返さずに済みます。引き出しに裸で放り込むと、翌年には誰も存在を覚えていません。

正月モチーフの壁面飾り4案|鏡餅・初日の出・干支・梅

ここからは具体的な作り方です。まずは松の内に飾りたい、お正月らしい4案から。どれも110円の材料で作れて、作業を分担できるものを選んでいます。

案1:お花紙の大きな鏡餅|ふわふわ感が出て遠目にも分かる

鏡餅は1月の壁面で最も「正月」を伝える力が強いモチーフです。画用紙を丸く切って重ねるだけでも作れますが、お花紙を使うとふくらみが出て、離れた席からでも餅だと分かります。

作り方は、まず白いお花紙を7枚重ねてじゃばらに折り、中心を留めて1枚ずつ立ち上げて大きな花状のかたまりを2つ作ります。大小2つを縦に並べれば二段の餅になります。上に橙(オレンジの画用紙を丸く切って緑の葉をつけたもの)を載せ、下に赤い画用紙の三方を敷けば完成です。

作業の分担がしやすいのもこの案の利点です。お花紙を数える人、折る人、開く人、橙をちぎる人、三方を貼る人。5〜6人が同時に手を動かせます。開く作業は失敗がなく、やり直しがきくので、迷いやすい方にも安心して任せられます。

注意点は、お花紙が薄いため強く引くと破れることです。破れても重ねてしまえば分からないので、破いた方に「大丈夫、内側に入れましょう」と声をかけられるよう、あらかじめ多めに用意しておきます。1枚ずつ配るより、束のまま渡すほうが気楽に作業できます。

案2:ちぎり絵の初日の出|はさみを使わず全員参加できる

初日の出は1月を通して飾れる万能モチーフです。ちぎり絵にすれば、はさみを使えない方も最初から最後まで参加できます。

作り方は、水色か紺の模造紙を台紙にし、赤・オレンジ・黄色の紙を細かくちぎって円形に貼り重ねます。中心を濃い赤、外側にいくほど黄色にすると光っているように見えます。下側に濃い青や紫の紙をちぎって貼れば海になり、山のシルエットを黒でちぎって重ねれば山からの日の出になります。

この作品の良いところは、正解の形がないことです。ちぎった紙が大きくても小さくても、貼る位置がずれても、全体としては太陽に見えます。「うまくできない」という不安が出にくいので、初めて参加する方の1作目に向いています。所要時間の目安は30分ほど、参加人数は多いほど早く埋まります。

注意したいのは、色の数を増やしすぎないことです。赤・オレンジ・黄の3色に絞ると光の階調が出ますが、ピンクや緑が混ざると濁ります。用意する紙の色をあらかじめ3色に限定しておけば、選ぶ迷いもなくなります。

案3:その年の干支|2027年の1月は未年の羊が主役

干支は1月から12月まで飾れるので、1回で済ませたい現場に向いています。2027年の干支は未年(ひつじどし)で、十干十二支でいえば丁未(ひのと・ひつじ)にあたり、60通りの組み合わせのうち44番目です。ちなみに2026年は午年(うまどし)でした。

羊が壁面向きなのは、体をお花紙や綿で表現できるからです。白いお花紙を小さめに開いたものをいくつも作り、羊の胴体の輪郭に沿って貼り詰めると、もこもこした毛並みになります。顔と脚は茶色の画用紙、角はベージュの画用紙をくるりと巻いて貼ります。

会話のきっかけとしても使えます。羊は群れで暮らすことから、平和・家族の安泰・人とのつながりの象徴とされてきました。「今年は家族が集まる年になるといいですね」という一言が添えられる干支です。壁の隅に小さく「未」の字を書いた色紙を貼っておくと、書道の得意な方の出番も作れます。

注意点は、干支の動物を写実的に作ろうとしないことです。羊を本物そっくりに作るのは難しく、途中で行き詰まります。丸い体に丸い顔、点の目、という簡略化した形のほうが、かわいらしく仕上がって失敗しません。年賀状のイラストを参考にすると、簡略化のさじ加減がつかめます。

案4:折り紙の梅と鶴|手が覚えている人が主役になれる

折り紙の鶴は、多くの高齢の方が手順を体で覚えています。ここは職員が教える場面ではなく、教わる場面です。「私、折り方を忘れてしまって」と聞けば、驚くほどしっかりした手つきで折ってくださる方がいます。

梅は、折り紙を三角に折って花びらの形に切り出す「切り紙」の手法が簡単です。5枚の花びらを1枚の紙から作れるので、量産できます。ピンクと白と赤を混ぜて、大小を作って散らすと壁が華やぎます。鶴は赤・金・白で折り、台紙の余白に飛ばすように配置します。

具体的な進め方としては、鶴が折れる方に「先生」役をお願いし、折れない方や職員が教わる形にすると場が活気づきます。役割が逆転する瞬間があること自体に意味があります。作品としても、上手な方が折った鶴は形が整っていて、壁面全体の完成度を上げてくれます。

注意したいのは、折り紙が苦手な方が肩身の狭い思いをしないようにすることです。同じ卓に「梅をちぎる係」「貼る係」を必ず用意し、折れないことが目立たない構成にします。全員が同じ作業をしないほうがいい、というのはここでも同じです。

✅ チェックリスト
  • ☑ 完成図のラフを描いてから買い物に行った
  • ☐ 台紙(模造紙・大きめの画用紙)を用意した
  • ☐ 両面テープを小さく切ってトレーに並べた
  • ☐ はさみを使わない担当(ちぎる・開く・押さえる)を用意した
  • ☐ 松の内が明けたあとの差し替えパーツを決めてある

冬と正月遊びの壁面飾り4案|雪の結晶・羽子板・たこ・七草

鏡開き以降、あるいは1月いっぱい使えるモチーフがこちらです。正月の遊びは回想法との相性がよく、作りながら話が弾みます。

案5:折って切るだけの雪の結晶|一度覚えると止まらない

雪の結晶は、正方形の紙を三角に折り重ねてから切り込みを入れ、開くだけで作れます。開いた瞬間に模様が現れるので、驚きがあり、繰り返し作りたくなる作品です。白と水色、そして銀を混ぜると壁が引き締まります。

手順は、折り紙を対角線で三角に折り、さらに三つ折り、もう一度半分に折ってから、縁に切り込みを入れます。どこを切っても左右対称の模様になるので、失敗という概念がありません。大きさを変えて何十枚も作り、壁一面に散らすと雪が降っているように見えます。

この案は「たくさん作る」ことに意味があります。10枚では寂しく、40枚あると景色になります。だからこそ、大人数のレクリエーションに向いています。切るのが難しい方には、開く係・貼る係を担当してもらえば、同じ作品づくりに参加できます。

注意点は、切り込みを深く入れすぎるとバラバラになることです。「折り目の山側は最後まで切らない」というルールだけ伝えておけば、たいてい形になります。バラバラになった紙も、細かい雪として散らせば使えるので、捨てないでおきましょう。

案6:羽子板と羽根|見た瞬間に思い出話が始まる

羽子板は、画用紙を羽子板の形に切って、金や赤の千代紙で押絵風の模様を貼るだけで作れます。羽根は黒い画用紙の丸に、白い画用紙を細長く切った羽を4〜5枚貼れば完成します。壁に羽子板を2枚向かい合わせに置き、間に羽根を飛ばすと動きが出ます。

正月遊びのモチーフが強いのは、身体の記憶と結びついているからです。羽根つきをした方は、羽子板を見ると手が動きます。「負けたら墨で顔に×を書かれた」という話は、地域を問わず出てきます。作りながらの雑談が、そのまま回想法になります。

作り方の工夫として、羽子板の面に一人ずつ好きな模様を貼ってもらい、全員分を並べて掲示する方法があります。同じ形で中身が違うものが並ぶと、比べる楽しさが生まれます。「これは○○さんの」と分かるので、面会に来た家族との会話も生まれます。

注意したいのは、羽根の細い部分を細かく作りすぎないことです。壁に貼ると細い線は見えなくなります。羽は太めに、思い切って大きめに作るほうが、離れた場所からでも羽根だと分かります。

案7:たこあげ|壁の高い位置を使い切れる数少ないモチーフ

壁面飾りは下のほうに集まりがちですが、たこは高い位置に貼っても不自然になりません。天井近くにたこを配置し、そこから紙テープでたこ糸を垂らすと、壁全体に立体感が出ます。

作り方は、画用紙をひし形や角のある形に切り、和柄の千代紙や、書道の得意な方に書いてもらった文字を貼ります。「寿」「福」「初春」といった文字が入ると一気に正月らしくなります。しっぽは細く切った折り紙をつなげて波打たせます。

具体的な配置としては、大きなたこを1つ、小さなたこを2〜3つ、高さを変えて貼ります。たこ糸に見立てた紙テープは、まっすぐではなくゆるくカーブさせると風を受けている感じが出ます。この「線を曲げる」判断は、貼る係の方に任せると盛り上がります。

注意点は、高い位置に貼る作業を利用者にさせないことです。脚立や椅子に乗る作業は職員が行い、利用者にはパーツづくりと配置の指示役をお願いします。「もう少し右」「そこ」と言ってもらうだけでも、その人の作品になります。

案8:春の七草|1月7日の給食と連動させる

七草は地味に見えて、実は会話量が多くなるモチーフです。春の七草はせり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろの7種で、1月7日に七草粥として食べ、一年の健康を祈る風習があります。

由来としては、鎌倉時代の『河海抄』にある「芹(せり)なづな 御行(おぎょう)はくべら 仏座(ほとけのざ)すずな すずしろ これぞ七種(ななくさ)」という歌が知られています。現代の植物名でいうと、ごぎょうはハハコグサ、はこべらはミドリハコベ、ほとけのざはコオニタビラコ、すずなはカブ、すずしろはダイコンにあたります。

壁面としては、緑の画用紙を細長くちぎった葉を7か所に配置し、それぞれに名前の札を添える形が作りやすいでしょう。すずな(カブ)とすずしろ(ダイコン)は白い画用紙で形が作れるので、見分けがつきやすくなります。名札は大きな字で書き、離れた席からも読めるようにします。

注意点として、七草の見た目を正確に再現しようとすると難易度が跳ね上がります。植物図鑑のような正確さは不要です。「名前が7つ並んでいる」ことのほうが、思い出す手がかりとしては役立ちます。実際、七草をすべて言える方は多くありませんが、札を見ながら一緒に読むだけで盛り上がります。

📝 押さえておきたいポイント
正月遊びのモチーフ(羽子板・たこ・こま)は、作品の出来より「作りながらの会話」が本番です。羽根つきの罰ゲーム、たこが電線に引っかかった話、こま回しの得意な子——手を動かしながらのほうが、向かい合って質問するより自然に思い出が出てきます。進行役は、話が始まったら作業の手を止めさせないことだけ意識すればうまくいきます。
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高齢者あんしんノート調べ|8案の難易度・作業時間・向いている人の比較

ここまでの8案を、実際に選ぶときの基準で並べ直しました。どれを選ぶかは、参加される方の状態と、確保できる時間で決まります。

難易度と作業時間の一覧(高齢者あんしんノート調べ)

各案について、はさみの要否・おおよその作業時間・大人数への向き不向きを整理したものが下の表です。作業時間は、10人程度で分担した場合の目安として示しています。

はさみ作業時間の目安向いている場面
案1 お花紙の鏡餅ほぼ不要40分前後松の内の主役を1つ作りたいとき
案2 ちぎり絵の初日の出不要30分前後全員参加・初めての方が多いとき
案3 干支(未年の羊)一部必要50分前後1月中ずっと貼りっぱなしにしたいとき
案4 折り紙の梅と鶴必要40分前後折り紙が得意な方に活躍してほしいとき
案5 雪の結晶必要30分前後人数が多く、量で埋めたいとき
案6 羽子板と羽根必要45分前後一人1枚の個人作品を並べたいとき
案7 たこあげ必要45分前後壁の高い位置まで使いたいとき
案8 春の七草ほぼ不要30分前後給食の七草粥と話題をつなげたいとき

表にすると分かるのは、はさみが不要な案が3つあることです。参加者の顔ぶれを見て、はさみが不安な方が多い日は案1・案2・案8を組み合わせると、全員が最後まで手を動かせます。逆に手先の器用な方が多い日は、案4・案5・案6で作り込むほうが満足度が上がります。

できることに合わせて選ぶ|同じ卓で違う作業をしていい

選ぶときの軸は「難しさ」ではなく「どの動作ができるか」です。つまむ、ちぎる、折る、切る、貼る、押さえる、判断する。この7つのうち、その方ができる動作が1つでもあれば参加できます。

なぜこの分け方が有効かというと、要介護度と手の器用さは必ずしも一致しないからです。歩けない方が驚くほどきれいに鶴を折ることもあれば、しっかり歩ける方が細かい作業を苦手とすることもあります。介護度で作業を割り振ると、この差を見落とします。

具体的には、卓の中央に「ちぎる紙」「折る紙」「開くお花紙」「貼るトレー」を全部並べておき、その方が自然に手を伸ばしたものを担当にする、という進め方があります。指示ではなく選択にすると、できないことをやらせてしまう事故が減ります。

注意点は、途中で作業を変えたくなる方がいることです。「もう飽きた」と言われたら、別の作業に移ってもらって構いません。壁面飾りは共同制作ですから、誰がどこを作ったかを厳密に管理する必要はありません。

職員がひとりで回す日の、割り切った選び方

人手が足りない日に無理をすると、次の月から続かなくなります。ひとりで10人を見ながら進めるなら、案2(ちぎり絵の初日の出)か案5(雪の結晶)に絞るのが現実的です。どちらも工程が1種類で、目を離しても危険が少ない作業です。

理由は、工程が複数ある作品は職員の説明回数が増えるからです。「折って、開いて、貼って」と3工程ある案1は、10人に同時に説明すると必ず取り残される方が出ます。ちぎるだけ、切るだけ、という単一工程なら、一度説明すれば場が回ります。

実際の運用では、台紙の下ごしらえ(模造紙を貼る、下絵の線を引く)を前日に済ませておくのが効きます。当日にやるのは「ちぎって貼る」だけ。この段取りにすると、45分の枠でも作品が完成します。

気をつけたいのは、完成しないまま時間切れになることです。途中で終わった作品を壁に貼ると、参加した方が「失敗した」と感じます。時間が読めない日は、最初から「今日は太陽だけ作ります」と目標を小さく設定し、達成して終わるほうが次につながります。

貼る前に確認したい4つのこと|見落としやすい落とし穴

作品ができたら、いよいよ壁に貼ります。ここで慌てると、せっかくの作品が見られないまま1か月が過ぎることもあります。最後に、掲示の前に確認したいことを整理します。

【よくある失敗2】高すぎる位置に貼って、車いすの方から見えない

掲示でいちばん多い失敗が、貼る高さです。立って作業する職員は自分の目の高さを基準にしますが、車いすに座った方の視線はそれよりかなり低い位置にあります。結果、いちばん見てほしい方から見えない壁ができあがります。

原因は単純で、貼る本人が座って確認していないからです。脚立の上から見た構図は美しくても、座位からは天井近くの飾りは首を反らさないと見えません。首を反らす姿勢は高齢の方にとって負担が大きく、結局は見られないまま終わります。

対策は、貼り終えたら必ず自分が椅子に座って眺めてみることです。座った状態で視界の中心に入る帯が、いちばん見てほしいものを置く場所になります。案7のたこのように高さを使うモチーフは、その帯の外に置く「余白の飾り」と割り切ります。

もうひとつ、食堂の壁なら食事中の視線、廊下なら移動中の視線と、その場所で人がどこを見ているかも変わります。廊下は正面より、進行方向の斜め前が見られやすい位置です。同じ作品でも、貼る場所によって最適な高さは変わります。

掲示物と防火のルールは、施設ごとに確認しておく

紙の掲示物には、防火の観点からの決まりがある場合があります。内装制限とは、不特定多数が利用する建物などを対象に、室内に面する部分の内装仕上げ材を防火材料等にすることを義務づけるルールです。建築基準法では床や腰壁が原則対象外とされる一方、消防法令(火災予防条例等)では用途や条件により壁面の範囲が広く評価される場合があります。

掲示物をどこまで、どのくらいの面積まで貼ってよいかは、都道府県や市町村の火災予防条例によって扱いが異なります。ですから「全国共通で○%まで」といった数字を鵜呑みにするのは危険です。施設の防火管理者、または所轄の消防署に確認するのが確実です。総務省消防庁の火災予防のページも、考え方を知るうえで参考になります。

実務的には、避難経路の表示や消火器の位置を隠さない、非常口の誘導灯の前に飾りを垂らさない、といった基本を守るだけでも大きく違います。紙テープでたこ糸を垂らす案7は、この点だけ気をつけてください。

ご自宅の壁であればこうした規制は基本的に関係ありませんが、暖房器具の近くに紙を貼らない、という配慮は同じです。ストーブの上の壁、こたつのそば、加湿器の噴き出し口の真上は避けます。

貼り方は、壁を傷めないものを選ぶ

賃貸住宅でも施設でも、壁に穴を開けたくない場面は多いものです。マスキングテープの上から両面テープを貼る方法なら、はがすときに壁紙を傷めにくくなります。画びょうは掲示板があるならそこに限定し、壁紙には使わないのが無難です。

理由は、はがすときのダメージが後から効いてくるからです。1月の飾りは月末に外します。毎月これを繰り返すと、同じ場所の壁紙が少しずつ傷みます。1年で12回、5年で60回。最初にはがしやすい方法を選んでおくと、後が楽になります。

具体的には、模造紙の台紙を先にマスキングテープで壁に貼り、その台紙の上に作品を貼っていく方法が一番安全です。月末は台紙ごとはがせば壁には何も残りません。台紙を色画用紙にすれば背景色も同時に変えられるので、一石二鳥です。

注意点として、湿気の多い場所ではマスキングテープが自然にはがれ落ちることがあります。浴室の近くや、加湿器の効いた部屋では、テープの数を増やすか、掲示板を使うほうが確実です。落ちた飾りを踏んで転倒する、という事故だけは避けたいところです。

作品に名前を入れるかどうかは、先に決めておく

個人名を入れるかどうかは、施設の個人情報の扱いによって方針が分かれます。面会や見学で外部の方が通る場所なら、フルネームは避けて「○○さん」と苗字だけにする、あるいは名前を入れない、という判断もあります。

名前を入れる利点は、面会に来た家族が「お父さんの作品だ」と気づけることです。ご家族にとって、家族の作ったものが飾られている光景は、施設での様子を知る手がかりになります。写真を撮ってきょうだいに送る方もいます。

一方で、名前がないほうがよい場合もあります。共同制作で誰がどこを作ったか分からないとき、無理に名前を割り振ると不公平が生まれます。「1月 皆さんの共同制作」とだけ書くほうが、全員のものになります。

⚠️ 気をつけたいこと
・脚立や椅子に乗る作業は職員が行い、利用者には配置の指示役をお願いする
・避難経路の表示・消火器・誘導灯の前を飾りでふさがない
・暖房器具やストーブの近くの壁には紙を貼らない
・貼り終えたら椅子に座って眺め、座位から見えるか必ず確認する
・小さなパーツは誤飲の恐れがあるため、床に落ちたら必ず拾う

まとめ|1月の壁面飾りは、110円と暦の区切りがあればできる

🍀 この記事の結論

1月の壁面飾りは、画用紙・折り紙・お花紙の110円3点で高齢者と一緒に作れます。まずは完成図をラフに描き、はさみを使わない担当を用意することから始めましょう。

✅ 要点チェック
  • 材料:画用紙・折り紙・お花紙の3点で足りる
  • 時期:松の内・鏡開き・小正月で切り替える
  • 参加:ちぎる・開く・押さえる係を必ず作る
  • 接着:のりより両面テープが待ち時間ゼロ
  • 掲示:座って眺めて見える高さか確認する

1月の壁面飾りは、うまく作ることが目的ではありません。壁を見て「ああ、お正月だ」と感じてもらえること、作りながら昔のお正月の話が出てくること、そして「私が作った」と言えるものが1か月そこにあること。この3つがそろえば、少々いびつな鏡餅でも十分に役目を果たします。今年の1月に何を飾るか迷っているなら、まずは水色か紺の模造紙を1枚壁に貼ってみてください。台紙が壁にあるだけで、「ここに何を貼ろうか」という会話が始まります。ちぎった赤い紙を丸く並べれば、それだけで初日の出になります。完成予定日を決めず、7日の松の内までに間に合えばいい——そのくらいの気持ちで始めるのが、続けるコツです。作った飾りは月末に外します。そのときに「来年はこうしよう」とメモを1行残しておくと、翌年の1月がずっと楽になります。

なお、記事内の商品価格は2026年8月時点の公式サイト掲載値であり、祝日の日付・行事の日取りには地域差があります。掲示物の防火に関する取り扱いは自治体の条例により異なるため、施設の防火管理者や所轄の消防署にご確認ください。祝日の趣旨と日付は内閣府「国民の祝日について」、材料の価格・仕様はDAISO公式サイトで最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

シニア世代の暮らしに役立つ情報を発信中。孫へのお祝いマナーや冠婚葬祭のしきたり、健康管理や終活の準備まで、日常の「困った」を解決する記事を心がけています。ご家族の方にも読んでいただける、安心できる情報源を目指しています。

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