「敬老の日に何か贈りたいけれど、モノを送っても置き場所に困らせてしまう気がする」。そんなふうに感じて、ハガキ1枚に気持ちを託そうと考える方が増えています。ただ、いざ書こうとすると「いつ投函すれば当日に届くのか」「何を書けばいいのか」「そもそも今の郵便って何日かかるのか」と、細かい疑問が次々に出てきます。
先に結論をお伝えします。2026年の敬老の日は9月21日(月・祝)で、この日は普通郵便の配達がお休みです。つまり「当日に届く」ことはありません。狙うなら9月17日(木)までの投函で、18日(金)までに届けるのが現実的な着地点になります。
この記事では、投函日の逆算から、通常はがき85円と私製はがきの使い分け、そのまま書き写せる文例、宛名の書き方、手作りのアイデアまで、ハガキ1枚を出し終えるまでに必要なことを順番にまとめました。郵便料金や配達ルールは日本郵便の公式ページ、統計や制度は総務省・内閣府の公表資料で確認した2026年8月時点の情報です。
・2026年の敬老の日に届けるための投函スケジュール(逆算表つき)
・通常はがき85円・私製はがき・写真ハガキの選び方と規格
・孫から・子どもから・施設で暮らす方へ、立場別の文例
・手作りハガキのアイデアと、やりがちな2つの失敗
2026年の敬老の日ハガキは9月17日までに投函|当日は郵便が届かない

ハガキで一番つまずきやすいのが投函日です。「前日に出せば間に合うだろう」という感覚は、2021年以降の郵便では通用しなくなりました。まずは日付から逆算していきます。
2026年の敬老の日は9月21日(月)。祝日は普通郵便がお休み
2026年の敬老の日は9月21日(月)です。敬老の日は9月の第3月曜日と決まっており、2003年から始まったハッピーマンデー制度によって毎年日付が動きます。2026年は9月1日が火曜日のため、第3月曜日が21日に当たります。
ここで押さえておきたいのが、日本郵便が公表している2026年の祝日配達の扱いです。9月21日(敬老の日)、9月22日(国民の休日)、9月23日(秋分の日)は、いずれも配達休止日とされています。祝日でも配達されるのは、速達・書留・代金引換・レターパック・ゆうパックといった特殊取扱の郵便物だけです。普通に切手代だけで送るハガキは、この3日間まったく動きません。
さらに2026年は21日・22日・23日と休みが3日続きます。もし18日(金)の配達に間に合わなければ、次に届くのは24日(木)です。敬老の日から3日遅れることになります。「あと1日くらい」と考えて出すと、大きくずれ込むのが2026年の特徴です。
逆算すると「9月17日(木)までの投函」が安全ライン
普通扱いの郵便物は、2021年10月から土曜日の配達が休止され、お届け日数が1日程度繰り下げられました。日本郵便の案内では差出日の翌々日以降の配達が基本で、同じ市区町村内なら翌々日〜3日後、遠方なら3〜5日後が目安とされています。
この目安を2026年9月のカレンダーに当てはめると、次のようになります。県外の祖父母へ送るなら、17日(木)までに投函して18日(金)着を狙う。同じ市内なら18日(金)投函でも18日中に届く可能性はありますが、確実さを求めるなら17日までに出しておくほうが気は楽です。
| 投函日(2026年) | 敬老の日(9/21)までに届くか |
|---|---|
| 9月15日(火)まで | 全国どこでも余裕をもって到着 |
| 9月16日(水) | 遠方でも18日(金)までに届く見込み |
| 9月17日(木) | 近距離は間に合う。遠方は18日着がぎりぎり |
| 9月18日(金) | 土日祝で止まり、24日(木)着になりやすい |
| 9月19日(土)以降 | 普通郵便では間に合わない |
※日本郵便が公表する配達日数の目安と2026年の祝日配達休止日をもとに、高齢者あんしんノートが作成した早見表です。天候や地域事情で前後することがあります。
間に合わないときは速達300円か、渡し方を切り替える
18日(金)を過ぎてから思い立った場合の選択肢は2つあります。1つは速達です。速達は基本料金に250gまで+300円が加算されるため、通常はがき85円と合わせて385円になります。速達は祝日も配達されるので、21日当日に届けることも可能になります。
もう1つは、渡し方そのものを変えることです。会いに行ける距離なら手渡しにする、あるいは「敬老の日には間に合わなかったけれど」と一言添えて後から送る。実際、老人週間は21日まで続くので、その期間中に届けば季節の挨拶としては十分に成立します。
なお、配達日指定というオプションもあります。平日指定は+42円、土日祝の指定は+270円です。「当日ちょうどに届けたい」という希望があるなら、早めに出したうえで日付を指定する方法が確実です。ただし配達日指定を使っても、休配日そのものには届きません。
「敬老の日の前日に出せば届く」という感覚は2021年以前のものです。翌日配達は原則終了し、土曜配達も休止されました。2026年は9月21日〜23日が3日続けて配達休止のため、18日(金)に届かなければ次は24日(木)になります。3〜4日前の投函を習慣にしておくと安心です。
早く着きすぎても失礼にならない理由は「老人週間」にある
「1週間前に届いたら気が早いと思われないだろうか」と気にする方がいますが、その心配はほとんど要りません。根拠は法律にあります。老人福祉法では9月15日を「老人の日」、そこから21日までの1週間を「老人週間」と定めています。平成13年(2001年)の改正で規定されたもので、内閣府・厚生労働省・全国社会福祉協議会など11の機関が主唱するキャンペーン期間でもあります。
つまり9月15日から21日までは、社会全体として高齢者を敬う1週間ということになります。この期間に届くハガキは、日付がずれていても趣旨から外れません。むしろ当日にプレゼントや電話が集中する中で、数日前に届いたハガキのほうがゆっくり読んでもらえる、という面もあります。
逆に注意したいのは、届くのが遅れて「忘れられていたのを思い出したのかな」と受け取られる場合です。遅れた場合は言い訳を書くより、「秋のご挨拶として」と切り替えて書いたほうが自然に読めます。詳しくは各自治体・日本郵便の案内をご確認ください。
そもそも敬老の日はどんな日?由来を知ると書く言葉が変わる
文例をなぞるだけでは、どうしても表面的な文章になります。この祝日がどこから来たのかを知っておくと、書く言葉の選び方が変わってきます。
始まりは1947年、兵庫県の小さな村の敬老会
敬老の日の起源は、1947年(昭和22年)9月15日に兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町八千代区)で開かれた村主催の敬老会だとされています。当時の村長が「お年寄りを大切にし、その知恵を借りて村づくりをしよう」という趣旨で提案したもので、9月15日という日取りは、農閑期で気候も落ち着く時期という理由で選ばれました。
注目したいのは、この最初の敬老会の対象が55歳以上だったという点です。戦後まもない時代の55歳と、平均寿命が延びた現在の55歳では、体力も社会での役割もまったく異なります。「敬老」という言葉が持つ意味は、この80年ほどで大きく動いてきました。
その後1966年に「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」という趣旨で国民の祝日として制定されました。「敬愛」と「長寿を祝う」の2つが法律上の趣旨です。ハガキを書くときも、この2つ——敬う気持ちと、長生きを喜ぶ気持ち——を軸にすると、言葉が定まりやすくなります。
「老人の日(9月15日)」と「敬老の日」は別物
意外と知られていませんが、9月には「敬老の日」とは別に「老人の日」があります。老人福祉法に基づく9月15日で、こちらは日付が固定です。ハッピーマンデー制度で敬老の日が第3月曜日に移動したとき、もともとの9月15日を残す形で老人の日が設けられました。
役割にも違いがあります。敬老の日は国民の祝日で、家庭でお祝いをする日という色合いが濃い。一方の老人の日・老人週間は、内閣府などが主唱する啓発キャンペーン期間で、福祉のまちづくりや高齢者の社会参加、認知症支援体制の構築といった6つの目標が掲げられています。自治体の健康講座や無料相談会がこの時期に集中するのは、この枠組みがあるためです。
ハガキに「敬老の日おめでとうございます」と書くと堅く感じる相手には、「老人週間にちなんで」という言い方は使いにくいので、素直に「秋のご挨拶に」と書き出す手もあります。相手が祝われることに抵抗を感じるタイプかどうかで、書き出しは変えて構いません。
65歳以上は3,619万人。29.4%という数字が意味すること
総務省統計局は毎年、敬老の日にちなんで高齢者に関する統計をまとめています。2025年9月14日に公表された資料によると、65歳以上人口は3,619万人で、総人口に占める割合は29.4%と過去最高でした。80歳以上は1,289万人で、総人口の10.5%を占めます。
もう1つ目を引くのが働き方の変化です。高齢就業者は930万人で21年連続の増加、就業者総数に占める割合は13.7%と、こちらも過去最高でした。「65歳を過ぎたら隠居」という前提はすでに崩れています。
65歳以上人口:3,619万人(総人口の29.4%・過去最高)/80歳以上:1,289万人(10.5%)/高齢就業者:930万人で21年連続増加、就業者総数の13.7%
(出典:総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者」2025年9月14日公表 https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics146.pdf)
この数字を踏まえると、ハガキに書く言葉も変わります。「もうお年なのですから無理をせず」という書き方は、まだ現役で働いている70代には響きません。相手が今どんな毎日を送っているかを想像してから書くほうが、ずっと届きます。
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メールでもLINEでもなく、85円のハガキが効く理由

スマートフォンで一瞬にして送れる時代に、あえて紙のハガキを選ぶ意味はどこにあるのか。ここを整理しておくと、書くときの手が止まりにくくなります。
85円で「取っておける贈り物」になる
2026年時点の通常はがきの料金は85円です(往復はがきは170円、定形郵便物50g以内は110円)。この85円という金額で、相手の手元に物理的に残るものを届けられます。
プレゼントは消えるか、置き場所を取ります。食べ物は食べ終われば無くなり、置物は増えれば片づけの対象になります。その点ハガキは、引き出しに入れておける大きさで、捨てる決断を迫りません。実際、施設の職員向けの記事などでも、入居者の方が家族からの手紙を何度も読み返すという話はよく出てきます。
もう1つ、送る側にとっての利点もあります。金額が小さいので、相手に気を遣わせません。「お返しをしなければ」と思わせてしまうと、かえって負担になります。85円のハガキは、そのハードルを越えない絶妙な位置にあります。
意外と知られていないけれど、ハガキは「二度読まれる」
実は、ハガキが手紙より優れている点が1つあります。封を切る手間がないことです。封書は封筒を開けるという動作が入るぶん、目が悪くなってきた方や手先の力が落ちてきた方には小さな負担になります。ハガキは届いた瞬間に文面が目に入ります。
そしてもう1つ、ハガキは机の上に置いておける。封書は読んだあと封筒に戻され、引き出しにしまわれます。ハガキは電話台や仏壇の脇に立てかけられ、通りがかるたびに目に入ります。「一度しか読まれない手紙」と「毎日視界に入るハガキ」では、届く回数が違うわけです。
この特性を踏まえるなら、ハガキに書くのは長い近況報告よりも、繰り返し読んでも重くならない短い言葉のほうが向いています。びっしり書き込むより、3〜5行にまとめて余白を残す。この作り方をすると、飾っておきやすいハガキになります。
LINEとハガキ、どちらが喜ばれるか
どちらが優れているという話ではなく、性質が違います。使い分けの目安を整理しました。
| ハガキが向く場面 | LINE・電話が向く場面 |
|---|---|
| 相手がスマホを使っていない 孫の絵や写真を見せたい 形に残して飾ってほしい 照れくさくて口では言えない 施設で暮らしている | 当日に間に合わせたい 声を聞かせたい・聞きたい やり取りを続けたい 孫の動画を見せたい 体調を確認したい |
実際には両方使う家庭が多いようです。数日前にハガキを届けておいて、当日は電話をかける。ハガキが会話のきっかけになるので、「届いたよ、あの絵は誰が描いたの」と話が広がります。ハガキ単体で完結させようとしないほうが、結果的に喜ばれます。
何歳から送る?年齢より「関係」で決めるほうがうまくいく
敬老の日を祝う年齢に決まりはありません。老人福祉法では65歳以上を高齢者としていますが、今の60代は現役で働いている方も多く、70代を迎えてから祝い始める家庭も増えています。
実務的におすすめなのは、年齢ではなく「孫が生まれたタイミング」を起点にする方法です。この考え方なら「あなたはもう高齢者ですね」というメッセージにならず、「孫からおじいちゃん・おばあちゃんへ」という関係の話になります。祝われる側の抵抗感がぐっと小さくなります。
60代の親に初めて敬老の日のハガキを出すなら、「敬老の日」という言葉を本文に入れず、「秋のご挨拶に」「いつもありがとう」で通すという手があります。ハガキは残るものなので、受け取った側が引っかかる単語は避けておくと、来年以降も続けやすくなります。
ハガキ選びで迷わない|通常はがき85円と私製はがきの違い
「郵便局でどれを買えばいいのか」で立ち止まる方は少なくありません。ここは近年ルールが整理されて、むしろ迷いにくくなっています。
郵便局の通常はがきは折り紙の「鳩」。絵柄選びは終わった話
現在、郵便局で販売されている通常はがき(85円)の絵柄は、折り紙の「鳩」です。インクジェット紙タイプ(85円)は折り紙の「小鳥」で、通信面に特殊なコートが施されており、家庭用プリンターで写真を印刷しても色が出やすくなっています。ほかに四面連刷(340円)とくぼみ入り(85円)があります。
以前は胡蝶蘭・ヤマユリ・山桜といった絵柄が並び、「胡蝶蘭は弔事用だから慶事には使わない」という暗黙のマナーがありました。この使い分けが分かりにくいという声もあり、2024年10月の郵便料金改定を機に絵柄は整理され、現在は用途を選ばない意匠に統一されています。
つまり2026年の今、郵便局の窓口で「敬老の日に使えるハガキをください」と言えば、出てきたものをそのまま使って問題ありません。絵柄で失礼になる心配は、実質的に無くなりました。最新の販売状況は日本郵便の通常はがきのページで確認できます。
私製はがき・ポストカードを使うときの3つの条件
市販のポストカードや手作りのハガキを使う場合は、第二種郵便物(はがき)の規格に収まっている必要があります。条件は3つです。
1つ目は大きさで、長辺14〜15.4cm、短辺9〜10.7cmの長方形であること。2つ目は重さで、2〜6gの範囲に収まること。3つ目は表面上部または左側中央に「郵便はがき」または「POST CARD」と表示することです。この3つを満たしていれば、85円の切手を貼って出せます。
規格から外れると、はがきではなく第一種郵便物として扱われます。定形郵便物(50g以内)なら110円で、料金が25円上がります。市販のポストカードには規格外のサイズもあるので、購入前に定規を当てておくと確実です。
- ☑ 長辺14〜15.4cm、短辺9〜10.7cmの長方形か
- ☐ 重さは2〜6gの範囲に収まっているか
- ☐ 表面に「郵便はがき」または「POST CARD」の表示があるか
- ☐ 85円切手を貼ったか(通常はがきなら切手は不要)
- ☐ シール・押し花などの厚みで重量オーバーしていないか
写真をハガキにする方法もある
孫の写真を入れたハガキを作りたい場合、日本郵便が提供している「はがきデザインキット」という無料サービスがあります。スマホアプリ版とWeb版があり、デザインを作ったあとセブン-イレブンのマルチコピー機でプリント予約番号を使って印刷するか、自宅のプリンターで印刷する方法が選べます。
年賀状向けのイメージが強いサービスですが、テンプレートを使わず写真だけを配置することもできます。自宅で印刷するなら、インクジェット紙タイプの通常はがき(85円)を使うと発色が違います。コンビニ印刷を使う場合の料金は店舗やサービスによって異なるため、公式サイトで確認してください。
手書きが苦手な方でも、写真を1枚入れて「元気にしています」と一言添えれば、それだけで伝わるものになります。文章の量で価値が決まるわけではありません。
失敗パターン①:手作りが規格外で、料金不足のまま戻ってきた
手作りハガキで多いのが、料金不足による返送です。原因はほぼ2つに絞られます。押し花やリボン、厚紙の飾りを貼って重さが6gを超えるケース。もう1つは、画用紙を自分で切ったときに長辺が15.4cmを超えてしまうケースです。
返送されると、敬老の日には確実に間に合いません。しかも差出人の住所を書いていなければ、そのまま行方が分からなくなります。対策は単純で、投函前に1枚だけキッチンスケールに載せて重さを測り、定規で縦横を確認すること。この2つで防げます。
不安が残るときは、郵便局の窓口に持ち込んで「これで出せますか」と聞くのが一番早い方法です。規格外だった場合はその場で不足分の切手を貼ってもらえます。数日前に出す前提なら、窓口が開いている平日に持ち込む余裕もあります。
手作りハガキは「重さ6gまで」「長辺15.4cmまで」が境界線です。押し花・厚紙・リボンを重ねると簡単に超えます。差出人の住所氏名を書いておけば、万一戻ってきても手元に返ります。ここを空欄にすると、どこにも届かないまま終わることがあります。
そのまま使える文例|孫から・子どもから・遠方の親戚から
ここからは実際の文面です。長く書く必要はありません。ハガキの通信面に3〜5行入れば、それで完成します。
3行で伝わる型は「近況→感謝→健康」
日本郵便が公開している敬老の日の文例(小学生の孫から祖父母へ)を見ると、構成がはっきりしています。「おじいちゃん、おばあちゃん、お元気ですか?僕は、毎日元気に学校に通っています」で始まり、「これから寒くなります。かぜをひかないように気をつけてください」で結ぶ形です。
整理すると、①相手の安否を尋ねる+自分の近況、②感謝や具体的な思い出、③健康を気遣う言葉、という3段構成になります。この順番を守れば、文章に自信がなくても形になります。逆に、この3つ以外の要素——たとえばお願いごとや相談——を入れると、ハガキの温度が下がります。
もう1つのコツは、②に具体的な出来事を1つだけ入れることです。「いつもありがとう」だけでは誰にでも当てはまる文章になりますが、「夏に一緒に作ったカレーがおいしかった」と書けば、その人にしか書けない一文になります。
文面は「①近況・安否 → ②感謝+具体的な思い出 → ③健康を気遣う結び」の3段構成。②に固有の出来事を1つ入れるだけで、既製の文例が自分の言葉に変わります。
孫から祖父母へ(小学生・中高生・成人)
小学生から:「おじいちゃん、おばあちゃん、おげんきですか。ぼくは毎日げんきに学校へ行っています。夏休みにいっしょに行った川あそび、たのしかったです。またあそんでください。かぜをひかないように気をつけてね。」
中高生から:「敬老の日おめでとうございます。部活が忙しくてなかなか会いに行けませんが、おばあちゃんが送ってくれたお米を毎日食べています。試合が終わったら顔を見せに行きます。それまで体に気をつけてください。」
成人した孫から:「ご無沙汰しています。仕事にも慣れ、毎日どうにかやっています。子どものころ、勉強を教えてくれたことを今でも思い出します。次の休みに寄らせてください。季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。」
年齢が上がるほど、丁寧な言葉を使いたくなりますが、祖父母が読みたいのは丁寧な文章ではなく孫の様子です。かしこまりすぎると距離が生まれます。「どうにかやっています」くらいの素の言葉のほうが、読んだ側は安心します。
子ども世代から親へ/義理の親へ
実の親へ:「いつもありがとう。こちらはみんな元気です。子どもたちも学校に慣れて、毎日にぎやかにやっています。父さんの好きな栗の季節になりました。近いうちに顔を出します。無理をしないでゆっくり過ごしてください。」
義理の親へ:「秋のご挨拶を申し上げます。いつも子どもたちを気にかけてくださり、ありがとうございます。おかげさまで家族そろって元気に過ごしております。朝晩が涼しくなってまいりました。どうぞお体を大切にお過ごしください。」
義理の親へ送る場合、「敬老の日」という単語を出すかどうかは相手次第です。60代でまだ働いている義父母なら「秋のご挨拶」で始めるほうが角が立ちません。逆に、毎年家族で敬老の日を祝う習慣がある家なら、素直に「敬老の日おめでとうございます」で構いません。夫や妻に「今年はどう書くのがいい?」と一度聞いておくと、家ごとの温度が分かります。
施設で暮らす方へ送るときの一文
施設や病院で暮らす方へ送る場合、気をつけたいのは「早く帰ってきてね」という表現です。本人の意思では動けない状況で、この言葉は焦りや申し訳なさにつながることがあります。
代わりに使いやすいのが、こちらの近況を伝える文です。「庭の金木犀が咲きました」「孫が自転車に乗れるようになりました」といった、外の世界の変化を届ける一文です。会えない期間が長いほど、こうした具体的な報告が読みものになります。
文例:「敬老の日にちなんでお便りします。こちらは庭の金木犀が咲き始め、秋の匂いがしてきました。〇〇(孫の名前)は補助輪なしで自転車に乗れるようになりました。次に伺うときに写真を持っていきます。季節の変わり目ですので、どうぞご無理なさらずに。」
施設宛に送る場合は、宛名に施設名を正しく書き、部屋番号が分かるなら添えておくと確実に届きます。手紙の書き方をもう少し詳しく知りたい方は、こちらも参考になります。

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宛名と裏面の書き方|読みやすさは文字の大きさで決まる
文面が決まったら、次は書き方です。ここで意識したいのは、読む側の目の見え方です。
宛名は縦書き、住所は郵便番号の枠に合わせて
ハガキの宛名は縦書きが基本です。郵便番号の枠に数字を入れ、右端から一文字分ほど空けて住所を書き始めます。住所は都道府県から書き、番地は漢数字にそろえると縦書きに収まりよく見えます。
名前は住所より大きな字で、ハガキの中央に配置します。宛名の中心が真ん中に来るように書くと整って見えます。敬称は個人宛なら「様」、施設や会社などの団体宛なら「御中」を使います。夫婦連名の場合は、それぞれの名前に「様」を付けます。
差出人は表面の左下、または裏面の左端に書きます。ここを省略する方がいますが、住所不明などで戻ってきたときに手元に返る保険になります。特に手作りハガキでは省略しないほうが安全です。
裏面は「余白3割」。ぎっしり書かないほうが読まれる
裏面(通信面)で意識したいのは、文字を大きく、余白を残すことです。目安として、面積の3割は空けておく。老眼が進むと、小さな字が詰まった面は読み始める気力を削ぎます。
具体的には、1行あたり15〜18文字程度、行間はゆったり取る。3〜5行で収める。この分量なら、ハガキ1枚の上半分に絵や写真を入れて、下半分に文章を置くレイアウトが組めます。書きたいことが多い場合でも、詰め込まずに削るほうが結果的に伝わります。
筆記具は、細いボールペンより、太めのサインペンやフェルトペンのほうが読みやすくなります。青や黒のインクは読みやすく、赤や薄い色は避けます。特に赤字は、書面では強い意味を持つため、宛名にも本文にも使わないほうが無難です。
文字の大きさに迷ったら、書き上げたハガキを腕を伸ばした距離(50cmほど)に持って読んでみてください。すっと読めなければ、相手にはもっと読みにくく映ります。太めのサインペンで大きめに書き直すだけで、印象が変わります。
連名・敬称で迷ったときの決め方
祖父母2人に1枚のハガキを送るとき、宛名をどうするかで迷う方が多くいます。基本は、右に世帯主、左に配偶者の名前を並べ、それぞれに「様」を付ける形です。姓は世帯主側にだけ書き、配偶者は名前だけにします。
ただし、これは形式の話です。仲のいい祖父母であれば「〇〇太郎様 花子様」と並べれば十分ですし、家族間なら「おじいちゃん おばあちゃんへ」と裏面に書いて、表面の宛名は世帯主1人にするやり方もよく使われます。マナー違反を気にしすぎて出さないより、出すほうが価値があります。
気をつけたいのは、片方が亡くなっている場合に古い住所録の連名をそのまま書き写してしまうケースです。宛名を書く前に、最新の情報かどうか一度確認しておくと安心です。
手作りで差がつく4つのアイデアと、避けたい言葉づかい
既製のハガキでも十分ですが、手を加えると受け取ったときの反応が変わります。難しい技術は要りません。
絵手紙は「下手でいい」。100円ショップの道具から始められる
敬老の日のハガキで人気があるのが絵手紙です。絵手紙の世界では「絵の上手い下手は関係ない、ぶっつけ本番で描く」という考え方が基本とされています。下描きをせず、いきなり描く。線が震えても、それが味になるという発想です。
道具も凝る必要がありません。100円ショップで買える筆ペンと固形絵の具でも始められます。初心者向けのコツとしてよく挙げられるのは、混ぜる色は2色までにすること、文字は余白に合わせて堂々と大きく書くこと、の2つです。書道のようにまっすぐ書こうとせず、隙間を埋める感覚で書くと絵手紙らしくなります。
題材は、季節のものが選びやすくなります。9月なら栗、柿、コスモス、ぶどう、さんま。実物を目の前に置いて、輪郭から描き始めます。ハガキいっぱいに1つだけ大きく描くほうが、小さく複数描くよりまとまります。
押し花・切り絵・孫の手形という選択肢
絵に自信がない場合、貼る系のアイデアがあります。押し花は、庭やベランダの花を数日押しておけば作れます。ただし重さと厚みが増えるので、規格内に収まるか必ず確認します。
切り絵は、折り紙を切って貼るだけの方法です。もみじ、菊、コスモスなど秋のモチーフは、折って切るだけで形になります。薄い折り紙なら重量への影響もほとんどありません。
小さな孫がいる家庭なら、手形やスタンプという手もあります。絵の具を手のひらに塗って押すだけですが、祖父母にとっては成長の記録になります。日付と年齢を小さく書き添えておくと、あとで見返したときに意味を持ちます。1歳の手形と3歳の手形が並ぶと、それだけで年月が分かります。
- Step1: 9月上旬までに、通常はがき(インクジェット紙なら発色が良い)を必要枚数買っておく
- Step2: 絵・押し花・写真など、上半分に入れる要素を先に作る
- Step3: 下半分に3〜5行の文章を、太めのペンで大きく書く
- Step4: 重さ(2〜6g)と大きさ(長辺14〜15.4cm・短辺9〜10.7cm)を確認する
- Step5: 9月17日(木)までに投函する
施設・デイサービスで作るときの工夫
介護施設やデイサービスで、利用者の方と一緒にハガキを作る場面もあります。この場合は、手先の力に差があることを前提に工程を分けると進めやすくなります。
たとえば、切る作業が難しい方には貼る作業を、細かい作業が難しい方には大きな筆で色を塗る作業を担当してもらう。1人で1枚を完成させるのではなく、数人で1枚を作る形にすると、参加できる人が増えます。仕上げに全員の名前を入れれば、共同作品になります。
季節の飾りづくりと組み合わせる施設も多いようです。壁面飾りとハガキを同じモチーフでそろえると、材料をまとめて用意できて準備が楽になります。9月の飾りのアイデアはこちらにまとめています。

9月が近づくと、デイサービスや特別養護老人ホームの掲示板の前で「今月は何を貼ろうか」と腕を組む方が増えてきます。8月の花火やスイカを外したあと、9月は行事が多い…
失敗パターン②:「いつまでもお元気で」が響かないことがある
もう1つの失敗は、言葉の選び方です。よく使われる「いつまでもお元気で」「まだまだ長生きしてください」という表現は、相手によっては引っかかります。すでに体調に不安を抱えている方にとって、「元気でいること」は努力目標のように聞こえてしまうことがあるためです。
同じように、「お年寄りなのだから」「無理をせず休んでください」も、現役で働いている70代には的外れに映ります。高齢就業者が930万人いる時代です。相手を気遣ったつもりの一言が、「年寄り扱いされた」という受け取られ方をすることは十分にあります。
代わりになるのは、相手を主語にした具体的な言葉です。「おじいちゃんの畑の野菜が楽しみです」「また将棋を教えてください」のように、これからも続く関わりを書く。健康を願う気持ちは、「またお会いできる日を楽しみにしています」という形でも十分伝わります。呼び方や言い回しの選択肢を広げたい方は、こちらもどうぞ。

「高齢者」という言葉を使おうとして、ふと「この呼び方で大丈夫かな?」と手が止まった経験はありませんか。ビジネスメールや町内会の案内文、あるいは介護の現場で、相手…
まとめ|3〜4日前の投函と、3行の言葉があれば十分
敬老の日のハガキで押さえるべきことは、突き詰めると2つだけです。1つは日付。2026年の敬老の日は9月21日(月・祝)で、この日と翌22日・23日は普通郵便の配達がありません。9月17日(木)までに投函し、18日(金)に届ける。これが現実的な着地点です。もう1つは文面で、近況・感謝・健康を気遣う言葉の3段構成を3〜5行にまとめる。この2つが決まれば、あとは書くだけです。
あらためて要点を整理します。
- 2026年の敬老の日は9月21日(月・祝)。9月21日〜23日は普通郵便の配達休止日
- 普通郵便は差出日の翌々日以降が基本。遠方なら3〜5日を見込む
- 通常はがきは85円、絵柄は折り紙の「鳩」に統一され、用途で選ぶ必要がなくなった
- 私製はがきは長辺14〜15.4cm・短辺9〜10.7cm・重さ2〜6gが条件。超えると110円扱い
- 間に合わないときは速達(+300円)。老人週間は9月15日〜21日なので、早く着く分には問題ない
- 文面は「近況→感謝+具体的な思い出→健康を気遣う結び」。太めのペンで大きく、余白3割
- 「いつまでもお元気で」より、「また将棋を教えてください」のような続く関わりの言葉を
最初の一歩としておすすめしたいのは、今日カレンダーに「9月17日 ハガキを出す」と書き込んでおくことです。文面はその日までに考えれば間に合います。ハガキそのものは近所の郵便局やコンビニで買えますし、書く内容も3行で足ります。準備に時間がかかるのは、実は「いつ出すか」を決めることだけです。
65歳以上が3,619万人、80歳以上が1,289万人という時代に、年に一度ハガキが届くという出来事は、思っている以上に記憶に残ります。豪華な贈り物でなくても、85円のハガキが電話台の上に一年間立てかけられていた、という話はよく聞きます。今年は1枚、出してみてはいかがでしょうか。
※郵便料金・配達日数・祝日の配達休止日は日本郵便、老人の日・老人週間は内閣府、高齢者統計は総務省統計局の公表情報に基づく2026年8月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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