「定年後、ぽっかり空いた時間をどう埋めればいいのだろう」。60代に入ると、多くの人が一度はこの壁にぶつかります。現役時代は仕事が生活の柱でしたが、その柱が抜けたあと、何を楽しみに一日を組み立てればいいのか——これは誰にとっても手探りです。
内閣府が全国の60歳以上2,435人に実施した「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」(令和3年度)によると、生きがい(喜びや楽しみ)を感じる時の1位は「孫など家族との団らんの時」で55.3%でした。2位は「おいしい物を食べている時」54.8%、3位が「趣味やスポーツに熱中している時」53.5%と続きます。上位に並んだのは、特別な準備も大きな出費も必要のない、暮らしの延長線上にあるものばかりでした。
この記事では、その調査の13項目すべてを順位つきで紹介しながら、総務省「社会生活基本調査」でわかった“実際にやっている人が多い趣味”のデータと突き合わせていきます。男女差・年代差、楽しみが見つからないときの考え方、月3,000円以内で始められる選択肢まで、順を追って見ていきましょう。
・内閣府調査による「老後の楽しみ」13項目の順位と割合(令和3年度)
・8年前と比べて伸びた楽しみ・落ちた楽しみの増減ポイント
・男女別・年代別で変わる「楽しみの正解」の違い
・楽しみが見つからないときの考え方と、月3,000円以内で始める方法
老後の楽しみランキング13項目|1位は「孫など家族との団らん」55.3%

まず、調査の全体像から押さえます。内閣府の令和3年度調査では、生きがいを「十分感じている」「多少感じている」と答えた1,783人に対し、どんな時に楽しみを感じるかを複数回答で聞いています。その結果が次の13項目です。8年前(平成25年調査)との増減も並べました。
| 生きがい・楽しみを感じる時 | 令和3年度 | 平成25年 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 1位 孫など家族との団らんの時 | 55.3% | 48.8% | +6.5 |
| 2位 おいしい物を食べている時 | 54.8% | 37.4% | +17.4 |
| 3位 趣味やスポーツに熱中している時 | 53.5% | 44.7% | +8.8 |
| 4位 友人や知人と食事、雑談している時 | 52.6% | 41.8% | +10.8 |
| 5位 テレビを見たり、ラジオを聞いている時 | 43.2% | 34.8% | +8.4 |
| 6位 旅行に行っている時 | 39.8% | 38.4% | +1.4 |
| 7位 夫婦団らんの時 | 34.5% | 30.2% | +4.3 |
| 8位 他人から感謝された時 | 31.7% | 16.9% | +14.8 |
| 9位 仕事に打ち込んでいる時 | 30.9% | 26.5% | +4.4 |
| 10位 収入があった時 | 24.8% | 10.0% | +14.8 |
| 11位 勉強や教養などに身を入れている時 | 16.7% | 10.4% | +6.3 |
| 12位 社会奉仕や地域活動をしている時 | 12.5% | 14.0% | -1.5 |
| 13位 若い世代と交流している時 | 10.0% | 13.6% | -3.6 |
高齢者あんしんノート調べ(内閣府「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」令和3年度・平成25年度をもとに増減を算出/複数回答・n=1,783)
上位4項目が50%台で並び、そこから5位以下が10ポイント近く離れる形になっています。この「4強」の中身を、ひとつずつ見ていきます。
1位「孫など家族との団らんの時」55.3%——同居していなくても効く理由
13項目のうち最も多くの人が挙げたのが「孫など家族との団らんの時」で、55.3%でした。8年前の48.8%から6.5ポイント伸びています。この項目が首位に立つ背景には、孫世代との接点が「イベント化」したことがあります。かつては三世代同居が当たり前で、団らんは日常の一部でした。今は離れて暮らすのが標準になった分、正月や夏休みに集まる時間が特別なものとして意識されるようになったわけです。
同居の有無で差が出るのも事実です。同じ調査で、生きがいを「感じている」と答えた割合は、孫と同居している人が82.0%、配偶者やパートナーがいる人が78.3%だったのに対し、ひとり暮らしの人は「感じていない」が33.2%と高くなっていました。ただし、これは同居していなければ楽しめないという意味ではありません。年に数回でも、電話やビデオ通話でも、接点があること自体が効いています。
注意したいのは、団らんを孫の側の都合に委ねてしまうことです。孫が中学・高校と進むにつれ、部活や友人関係で予定が埋まり、来訪の頻度は自然に落ちます。「今年は来なかった」と気を落とす前に、こちらから会いに行く、短時間でも顔を見る形に切り替えるなど、団らんの形そのものを更新していくほうが長く続きます。
2位「おいしい物を食べている時」54.8%——8年で17.4ポイントの急上昇
2位は「おいしい物を食べている時」の54.8%。平成25年の37.4%から17.4ポイント上がり、13項目のなかで最大の伸び幅を記録しました。順位も4位から2位へ浮上しています。
この急上昇には、食にまつわる選択肢が広がったことが関係しています。取り寄せや宅配で全国の食材が手に入るようになり、外食も価格帯の幅が広がりました。加えて、健康のために食事を管理する意識が定着し、「食べること」を能動的に楽しむ対象として捉える人が増えています。少額から満足感が得られ、体力も要らない——この2つの条件を満たす楽しみは、実はそれほど多くありません。
女性で62.6%と高く出ているのも特徴です(男性は46.5%)。ひとり暮らしや配偶者と死別した人でも64.7%と高く、「誰かと一緒でなければ成立しない楽しみ」ではない点が強みだといえます。一方で、糖質や塩分の制限がある方、飲み込みに不安が出てきた方は、量ではなく質に振り分ける工夫が要ります。月に1回だけ良い店に行く、旬のものを一品だけ足す、といった形なら家計にも体にも無理がありません。
3位「趣味やスポーツに熱中している時」53.5%——男性の1位はこれ
3位は「趣味やスポーツに熱中している時」で53.5%。8年前の44.7%から8.8ポイント伸びています。注目したいのは男女差で、男性は56.3%でこれが男性の1位、女性は50.9%で3位でした。仕事という「打ち込む対象」を失った後に、その熱量の受け皿として趣味が機能しているという構図が読み取れます。
年代でも動きが出ます。男性60〜64歳では61.6%と全項目中で最も高く、65歳以上(再掲)でも55.2%で1位を保っています。つまり、男性にとって趣味・スポーツは60代前半から後半にかけて衰えにくい柱だということです。健康状態が良い人ほどこの項目を挙げる傾向があるとも報告されており、体を動かせる状態を保つこと自体が楽しみの土台になっています。
ここでのつまずきは、「熱中できるレベルに達しないとダメだ」と考えてしまうことです。調査の設問は「熱中している時」ですが、それは技量の高さではなく没頭の度合いを指します。週に1回、1時間だけ夢中になれるものがあれば条件は満たされます。始めた直後に上達しないからと手放してしまう人が多いのですが、半年から1年は「様子見期間」と割り切ったほうが結果的に続きます。
4位「友人や知人と食事、雑談している時」52.6%——女性は62.1%と突出
4位は「友人や知人と食事、雑談している時」で52.6%。平成25年の41.8%から10.8ポイント上昇しました。女性は62.1%で、女性の項目別では2位に入っています。女性の60〜64歳と70代では6割を超え、配偶者やパートナーと死別した人でも60.8%と高い水準でした。
この項目が伸びた理由は、上位2位の「食」と重なる部分が大きいところにあります。「会うこと」と「食べること」が同時に満たされるため、一度の外出で二つの楽しみが手に入る。効率という言葉は無粋ですが、限られた体力と時間のなかでは、この重なりが効いてきます。
ただし、この楽しみは相手がいて初めて成立するため、退職や引っ越しで人間関係が切り替わると一気に細くなります。会社関係の付き合いは、肩書きが外れた途端に自然消滅することが少なくありません。地域のサークル、習い事、同窓会など、職場以外の入り口を50代のうちから1つ持っておくと、切り替えの衝撃がやわらぎます。特に女性は「友達がいないと楽しみが減る」構造になりやすいので、意識的に間口を残しておく価値があります。

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5位から9位に並ぶ「地味だけど満足度が高い」5つの時間
上位4項目は納得感がありますが、実は5位以下にこそ、老後の日常を支えている現実的な楽しみが並んでいます。派手さはないものの、頻度が高く、費用も低いものが中心です。
5位「テレビ・ラジオ」43.2%——毎日ある楽しみの強さ
5位は「テレビを見たり、ラジオを聞いている時」で43.2%。8年前の34.8%から8.4ポイント伸びています。旅行(39.8%)を上回っている点が意外に思われるかもしれませんが、これは頻度の差で説明がつきます。旅行は年に数回ですが、テレビ・ラジオは毎日あります。「楽しみを感じる時」を聞く設問では、日常的に接している行動が上位に来やすいわけです。
年代別に見ると、男性80歳以上で50.0%、女性75〜79歳で55.9%と、後期高齢期に入るほど比重が上がります。外出の負担が増えるにつれて、家の中で完結する楽しみの割合が高まっていく流れです。ラジオは家事や散歩と並行できるため、目が疲れやすくなった方の受け皿にもなっています。
気をつけたいのは、テレビが「他の楽しみを削る形」で増えてしまうケースです。総務省の令和3年社会生活基本調査では、10歳以上全体でテレビ・ラジオ・新聞・雑誌の時間が1日2時間8分と、5年前から7分減っています。一方で休養・くつろぎの時間は20分増えました。つけっぱなしにするのではなく、見たい番組を選んで区切ると、空いた時間が他の楽しみに回せます。
6位「旅行に行っている時」39.8%——伸び率が最も小さかった項目
6位は「旅行に行っている時」で39.8%。平成25年の38.4%から1.4ポイントの上昇にとどまり、13項目のうち増加した11項目のなかで最小の伸びでした。調査時期が新型コロナの流行期と重なった影響が大きいとみられます。実際、総務省の同時期の調査では、旅行・行楽の行動者率が2016年の73.5%から2021年は49.5%へ、24.0ポイント下がっていました。
とはいえ、旅行は経済状況との結びつきがはっきり出る項目でもあります。家計にゆとりがあり心配なく暮らしている人では53.1%、持家(集合住宅)に住む人では45.9%と高く、自身または配偶者の親と同居する人でも50.4%でした。裏を返せば、費用の見通しが立てば満足度が高い楽しみだということです。
費用を抑える手段は用意されています。JRの「ジパング倶楽部」は満65歳以上なら入会でき、年会費3,840円(税込)で全国のJR線のきっぷが年間20回まで最大30%割引になります。ただし2026年3月14日から「JR線を片道101キロ以上利用する場合」という距離要件が加わったため、近距離中心の使い方を想定している方は加入前に確認が必要です。航空会社にもシニア向けの運賃が用意されており、行き先次第では鉄道より安くなることもあります。

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7位「夫婦団らんの時」34.5%——男性42.3%・女性27.2%の温度差
7位は「夫婦団らんの時」で34.5%。全体では中位ですが、男女で15.1ポイントの開きがあります。男性42.3%に対し女性は27.2%。男性の75〜79歳では44.9%、80歳以上では45.6%と、年齢が上がるほど比重が増していきます。
この差が生まれるのは、退職後の人間関係の作り方が男女で異なるためです。男性は職場中心の関係が退職とともに縮小し、残る相手が配偶者に集中しやすい。一方の女性は、地域や友人との関係を並行して維持している人が多く、配偶者以外の受け皿があります。だから同じ「夫婦団らん」でも、期待している重さが違ってきます。
ここが夫婦のすれ違いの発生源になります。夫は「一緒に過ごす時間が増えて嬉しい」と感じ、妻は「自分の時間が削られている」と感じる。どちらも間違っていません。対策としては、朝食と夕食は一緒に、日中は別行動、といった具合に一日の中で境界を引くことです。全部を共有しようとせず、共有する時間を先に決めてしまうほうが、お互いに気楽になります。
8位・9位「感謝された時」31.7%と「仕事に打ち込む時」30.9%
8位は「他人から感謝された時」で31.7%。平成25年の16.9%から14.8ポイントと、2位の食に次ぐ伸び幅を見せました。役割を持つことが楽しみにつながるという構図が、8年間で明確になったといえます。9位は「仕事に打ち込んでいる時」で30.9%、こちらも26.5%から4.4ポイント上昇しました。
「仕事に打ち込んでいる時」は、収入を伴う仕事をしている人に限ると62.0%まで跳ね上がり、その層では全項目中の1位になります。男性60〜64歳でも51.4%と高く、まだ現役で働いている層にとっては、仕事が最大の楽しみの供給源であることがわかります。10位の「収入があった時」24.8%も、8年前の10.0%から14.8ポイント伸びました。
ここから読み取れるのは、「働くこと=楽しみを我慢すること」という図式が崩れつつあるという点です。フルタイムでなくても、週2〜3日の仕事や、報酬のあるボランティアで「感謝される場面」と「収入」の両方が手に入ります。ただし、現役時代と同じ働き方を続けようとすると体を壊しかねません。時間・日数・責任の3つを一段落として設計するのが現実的です。
順位の高さと「始めやすさ」は別物です。1位の孫との団らんは相手の都合に左右され、6位の旅行は費用と体力が要ります。一方で2位の食、5位のテレビ・ラジオは自分の裁量だけで今日から動かせます。まずは自分の裁量で完結する項目から手をつけると、楽しみの土台が崩れにくくなります。
男女・年代で「楽しみの正解」はここまで違う

ランキングは全体平均です。実際には、性別と年代で上位に来る項目が入れ替わります。自分に近い層のデータを見ておくと、無理のない組み立てがしやすくなります。
男性は「趣味・スポーツ」と「夫婦団らん」の2本柱
男性の上位は、趣味やスポーツに熱中している時56.3%、孫など家族との団らんの時49.0%、おいしい物を食べている時46.5%、夫婦団らんの時42.3%、友人や知人と食事・雑談している時42.5%という並びでした。女性と比べて突出しているのは「夫婦団らん」(男性42.3%/女性27.2%)と「仕事に打ち込んでいる時」(男性36.1%/女性26.0%)の2項目です。
この構成には弱点があります。趣味と配偶者の2本に集中しているため、どちらかが崩れたときの代替が効きにくいのです。膝や腰を痛めて趣味が続けられなくなる、配偶者が先に体調を崩す——こうした変化は珍しくありません。趣味を「体を使うもの」と「使わないもの」で2種類持っておくと、片方が止まっても楽しみが途切れません。
実際、男性の「他人から感謝された時」は28.4%で女性の34.7%を下回り、「社会奉仕や地域活動をしている時」は15.4%と女性の9.8%を上回っています。地域活動への参加率は男性のほうが高いのに、感謝の実感は低い。役割を担いながら、その手応えを受け取りきれていない層が一定数いる可能性があります。
女性は「食」と「会話」が上位を独占する
女性の上位は、おいしい物を食べている時62.6%、友人や知人と食事・雑談している時62.1%、孫など家族との団らんの時61.2%、趣味やスポーツに熱中している時50.9%の順でした。上位3項目がいずれも60%超えで、しかもすべてが「人と食べる・話す」に関わっています。
年代別に見ると、女性65〜69歳では孫など家族との団らんが67.6%、70〜74歳では友人と食事・雑談が65.7%、75〜79歳でも65.0%と高い水準を保ちます。80歳近くになっても外での交流が維持されている点は、男性との大きな違いです。
一方で、この構成は「相手が減ると一気に細る」という弱さも抱えています。友人の入院や引っ越し、送迎してくれる家族の事情など、自分の努力とは関係ない要因で回数が落ちます。電話やビデオ通話でも同じ効果が得られる形に慣れておくこと、会食以外の接点(手紙、共通の習い事)を用意しておくことが備えになります。
60代前半だけ「仕事」が突出する理由
年代で最も特徴的なのが60〜64歳です。男性60〜64歳では仕事に打ち込んでいる時が51.4%、趣味やスポーツに熱中している時が61.6%と、どちらも他の年代を上回ります。女性60〜64歳でも、おいしい物を食べている時71.6%、友人と食事・雑談67.1%、収入があった時43.9%と高い数値が並びました。
背景にあるのは、この年代がまだ収入と体力の両方を持っているという事情です。定年後も再雇用や再就職で働いている人が多く、可処分所得と行動力が残っています。旅行に行っている時も男性60〜64歳で46.6%、女性60〜64歳で51.0%と、全年代で最も高くなっていました。
裏を返せば、この時期にやりたいことを先送りすると、体力が落ちてから「やっておけばよかった」となりやすいということです。60代前半は、費用がかかる楽しみ(長距離の旅行、体を使う趣味)を優先し、70代以降に家の中で完結する楽しみへ重心を移していく——この順番で考えると、無理が出にくくなります。
75歳以上で伸びるもの・落ちるもの
75歳以上(男性・再掲)では、夫婦団らんの時が45.2%、孫など家族との団らんの時が54.8%と高く保たれる一方、収入があった時は12.7%まで下がります。テレビ・ラジオは43.1%と全体平均と同水準を維持し、趣味やスポーツに熱中している時も51.6%と5割を超えていました。
つまり、75歳を境に消えるのは「収入」と「旅行」の比重であって、「趣味」や「家族との時間」ではありません。体力の低下に合わせて中身が変わるだけで、楽しみそのものが失われるわけではないという点は、押さえておいて損がない事実です。
ただし、この年代では健康状態による差が広がります。同調査でも、健康状態が良い人ほど「趣味やスポーツに熱中している時」「旅行に行っている時」「仕事に打ち込んでいる時」を挙げる割合が高い傾向が報告されています。楽しみを守るという意味でも、歩ける状態を保つ取り組みが土台になります。
生きがい(喜びや楽しみ)を「十分感じている」は23.1%、「多少感じている」は50.1%で、合わせて73.2%が『感じている』と回答。ただし平成25年調査では「十分感じている」が38.5%あり、8年で15.4ポイント減っています(出典:内閣府「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」令和3年度)
実際にやっている人が多い趣味はどれ?行動者率で答え合わせ
ここまでは「何に楽しみを感じるか」という気持ちの調査でした。次は「実際に何をやっているか」を見ます。総務省の令和3年社会生活基本調査は、過去1年間にその行動をした人の割合(行動者率)を種類別に集計しています。
音楽鑑賞53.5%・映画52.7%が趣味の実質1位2位
趣味・娯楽の種類別行動者率(10歳以上・総数)で最も高いのは「CD・スマートフォンなどによる音楽鑑賞」の53.5%、次いで「映画館以外での映画鑑賞(テレビ・DVD・パソコンなど)」の52.7%でした。3位は「スマートフォン・家庭用ゲーム機などによるゲーム」42.9%、4位「マンガを読む」36.8%、5位「趣味としての読書(マンガを除く)」31.6%と続きます。
上位に並んだのは、いずれも自宅で完結し、道具の追加購入がほぼ要らないものばかりです。音楽鑑賞は5年前の49.0%から4.5ポイント上昇、ゲームは35.8%から7.1ポイント上昇と、伸び幅も大きくなっています。スマートフォンの普及がそのまま趣味の行動者率を押し上げた形です。
一方、「映画館での映画鑑賞」は39.6%から29.8%へ9.8ポイント下がりました。ただしこれは映画離れというより、視聴の場所が家に移ったと読むほうが自然です。60歳前後からは映画館のシニア割引が使えるため、家と映画館を使い分けるという選択肢も残っています。TOHOシネマズは60歳以上が1,400円(一般2,100円)、イオンシネマは55歳以上の「ハッピー55」が1,300円(2026年6月19日改定、一般2,000円)です。
園芸・ガーデニング26.0%——5年で増えた数少ない“外の趣味”
屋外系の趣味で目立つのが「園芸・庭いじり・ガーデニング」で、行動者率26.0%。5年前の25.7%から0.3ポイントの上昇と、微増ながらプラスを保ちました。屋外の趣味の多くが低下するなかで、これは目立つ動きです。
園芸が強い理由は3つあります。1つ目は費用の低さで、種や苗は数百円から手に入り、プランター1つでも始められること。2つ目は体力に応じて規模を調整できること。庭が広ければ本格的に、ベランダだけでも成立します。3つ目は毎日「やることがある」点で、水やりという小さな用事が一日にリズムを作ります。
注意点は、真夏と真冬の作業です。気温の高い時間帯の庭仕事は体に負担がかかるため、朝夕に時間を移す、日陰を作る、といった調整が要ります。また、家庭菜園で収穫量が増えすぎて処理に困る、というのは実際によくある話です。最初の年は品目を2〜3種類に絞ったほうが、無理なく続けられます。
ウォーキング44.3%と、75歳以上だけに起きた逆転現象
スポーツの行動者率は全体で66.5%、種類別では「ウォーキング・軽い体操」が44.3%で断然の1位です。5年前の41.3%から3.0ポイント上昇し、2位「器具を使ったトレーニング」12.9%を30ポイント以上引き離しています。3位はジョギング・マラソン11.1%、以下サイクリング8.2%、つり7.8%、登山・ハイキング7.7%、ゴルフ6.9%と続きます。
意外と知られていないのが、年代別の動きです。スポーツの行動者率は10〜14歳で3.9ポイント、20〜24歳で3.4ポイント、60〜64歳で3.4ポイントと、ほとんどの年齢階級が5年前より下がりました。ところが75歳以上だけは49.6%から53.7%へ4.1ポイント上昇しており、全年齢階級のなかで唯一のプラスです。若い世代が運動から離れる一方、後期高齢期の層は体を動かす方向に動いた——この逆転は、健康維持への意識が世代の中で定着したことを示しています。
ウォーキングを始めるときの落とし穴は、初日に張り切って距離を出しすぎることです。膝や足首を痛めて数週間休むと、そのまま再開しないまま終わります。最初の2週間は片道10分・往復20分にとどめ、痛みが出ないことを確認してから伸ばすと定着しやすくなります。靴だけは、クッション性のあるものに替える価値があります。
カラオケ-17.2ポイント、遊園地-14.8ポイントの大幅減が意味すること
逆に大きく落ちた項目もあります。「カラオケ」は30.7%から13.5%へ17.2ポイント、「遊園地、動植物園、水族館などの見物」は33.8%から19.0%へ14.8ポイントと、それぞれ大幅な低下となりました。「美術鑑賞」も19.4%から11.4%へ8.0ポイント下がっています。
この3つに共通するのは、「人が集まる場所へ出かける」形式だという点です。調査時期が新型コロナの流行期と重なっていたため、その影響が強く出たと考えられます。したがって現在の実態はこれより回復している可能性が高く、数値をそのまま「もう流行っていない」と読むのは早計です。
むしろここから読み取るべきは、外出型の楽しみは外部要因で止まりやすいという構造のほうです。感染症に限らず、天候、送迎、体調、同行者の都合と、止まる理由はいくつもあります。外出型の趣味を持つなら、それが止まったときの「家の中版」をあらかじめ用意しておくと、楽しみが途切れません。カラオケなら家庭用の機器やアプリ、美術鑑賞なら画集やオンライン展示、といった具合です。
老後の楽しみが見つからない人がつまずく3つの理由
ここまでのデータを見ても「自分には当てはまるものがない」と感じる方は少なくありません。生きがいを「感じていない」と答えた人は全体の20.3%、ひとり暮らしでは33.2%、結婚したことがない人では42.2%にのぼります。つまずきには、はっきりしたパターンがあります。
理由1|「立派な趣味」を探してしまう
最も多いのが、趣味という言葉を大きく捉えすぎているケースです。人に説明できるもの、続けて上達するもの、道具を揃えるもの——そうした条件を先に設定してしまうと、候補がほとんど残りません。
ですが調査の実態は違います。実際に多くの人がやっているのは、音楽を聴く53.5%、家で映画を見る52.7%、本を読む31.6%といった、説明の要らない行動です。生きがいの調査でも5位に「テレビを見たり、ラジオを聞いている時」43.2%が入っていました。人に話すためではなく、自分の時間が心地よく過ぎればそれで条件は満たされています。
対策はシンプルで、「今週やって少しでも気分が良かったこと」を3つ書き出すことです。散歩、コーヒーを淹れる、録画した番組を見る——何でも構いません。そのうち1つを来週も繰り返す。趣味を探すのではなく、すでにやっていることの中から拾い上げるほうが、はるかに早く定着します。
理由2|誘われるのを待っている(よくある失敗)
2つ目は、人とのつながりを受け身で維持しようとするパターンです。現役時代は、飲み会も旅行も誰かが幹事をしてくれました。退職後も同じ感覚でいると、声がかからない日が続き、気づいたときには半年誰とも会っていない、という状態になります。
「もう歳だから」と年賀状のやりとりをやめた年から、連絡が途切れてしまうケースがあります。原因は、年賀状が唯一の接点だった相手が想像より多かったこと。対策は、やめる前に「今後は電話・メールで」と一言添えた挨拶状を送っておくことです。接点をなくすのではなく、別の手段に置き換えておけば、関係は残ります。
調査でも、生きがいを感じる項目の4位は「友人や知人と食事、雑談している時」52.6%でした。この楽しみだけは、自分から動かないと供給が止まります。月に1回、誰か1人に連絡する日を決めておく。それだけで、待ちの姿勢から抜け出せます。
理由3|お金がかかると思い込んでいる
3つ目は費用の見積もり違いです。「趣味にはお金がかかる」という前提で最初から諦めてしまう方がいますが、行動者率の上位に並ぶ趣味の大半は、追加費用がほぼ発生しません。音楽鑑賞、家での映画鑑賞、読書、ウォーキング、園芸——いずれも数百円から数千円の範囲で始められます。
年金生活で家計に余裕がない場合ほど、この点は重要です。同じ調査では、家計が苦しく非常に心配だと答えた人の48.1%が生きがいを「感じていない」としています。ただしこれは、お金がないから楽しめないという単純な話ではなく、費用のかかる楽しみしか候補に入れていない状態が影響している可能性があります。
次の章では、月3,000円以内で始められる具体的な選択肢を整理します。その前に、定年後の時間の使い方そのものを見直したい方は、こちらもあわせて参考にしてください。

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月3,000円以内で始められる楽しみの作り方
費用の壁を外すと、選べる範囲は一気に広がります。ここでは、実際のデータで裏づけのある4つの入り口を紹介します。
公民館・生涯学習講座——65歳以上の28.4%が何かを学んでいる
令和8年版高齢社会白書によると、65歳以上で何らかの学習活動に参加している人は28.4%です。内容は「家政・家事(料理・裁縫・家庭経営など)」12.0%、「芸術・文化」10.6%、「パソコンなどの情報処理」10.4%、「人文・社会・自然科学(歴史・経済・数学・生物など)」6.3%、「英語」4.2%と続きます。
自治体の公民館や生涯学習センターが開く講座は、1回数百円から、全10回で数千円という価格帯が中心です。市区町村の広報紙や公式サイトに一覧が載っており、多くは事前申込制で、初回だけ見学できる講座もあります。同じ地域の同世代が集まるため、交流という4位の楽しみと、学習という11位の楽しみが同時に手に入るのが利点です。
選ぶときのコツは、内容よりも「曜日と時間帯」を先に決めることです。毎週水曜の午前中、と枠を固定してしまえば、内容が合わなくても次の期に別の講座へ移るだけで済みます。逆に内容から入ると、日程が合わずに諦めることになりがちです。定員や申込期限は自治体ごとに異なるため、詳細はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
シニア割引を使い倒す——映画は年齢だけで700円安くなる
年齢を証明するだけで使える割引は、思っているより広く用意されています。映画館では、TOHOシネマズが60歳以上で1,400円(一般2,100円)、イオンシネマの「ハッピー55」が55歳以上で1,300円(一般2,000円、2026年6月19日改定)です。一般料金との差はそれぞれ700円で、月2回通えば年間16,800円の差になります。
鉄道では、前述のジパング倶楽部が満65歳以上・年会費3,840円(税込)で、全国のJR線のきっぷが年間20回まで最大30%割引です。2026年3月14日から片道101キロ以上という距離要件が加わっているため、遠出を年に数回する人向けの制度と考えるとよいでしょう。
注意点として、シニア割引の対象年齢と料金は各社で改定が入ります。イオンシネマは2026年6月にハッピー55を1,200円から1,300円へ、一般を1,800円から2,000円へ改定しました。映画館によっては対象年齢を60歳から65歳へ引き上げた例もあります。窓口で「使えると思っていたのに」とならないよう、出かける前に公式サイトで確認する習慣をつけておくと安心です。
スマホとインターネット——65〜69歳は87.9%が使っている
令和8年版高齢社会白書によると、令和6年時点のインターネット利用率は65〜69歳で87.9%、70〜74歳で75.3%、75〜79歳で62.7%、80歳以上で33.1%です。令和2年から令和6年にかけて、どの年代でも上昇が続いています。65歳から70代前半はすでに大多数が使っている状況で、「シニアはネットを使わない」という前提はもう当てはまりません。
すでに持っているスマートフォンだけで、行動者率1位の音楽鑑賞(53.5%)と2位の家での映画鑑賞(52.7%)は追加費用ほぼゼロで始められます。動画配信の定額サービスも月1,000円前後の価格帯があり、映画館2回分にも届きません。ラジオもアプリで全国の局が聴けます。
つまずきやすいのは初期設定です。アプリの入れ方や支払い方法の登録でつまずくと、そこで止まってしまいます。携帯ショップの無料スマホ教室、自治体のデジタル講座、家族に30分だけ手伝ってもらうなど、最初の1回だけ人の手を借りると先へ進めます。ここを自力で乗り越えようとして時間を溶かすのは、もったいない使い方です。
家の中で完結する楽しみを2つ確保しておく
外出型の楽しみは、天候・体調・同行者の都合で止まります。だからこそ、家の中で完結するものを2つ持っておくと、楽しみが途切れません。行動者率で見ると、趣味としての料理・菓子作り19.0%、日曜大工11.0%、楽器の演奏10.2%、編み物・手芸8.8%、和裁・洋裁5.5%が候補になります。
- Step1: 「外に出る楽しみ」を1つ、「家でできる楽しみ」を1つ選ぶ(例:ウォーキングと料理)
- Step2: 初期費用3,000円以内に収める。靴やプランター、材料など、追加購入なしで1か月続く分だけ用意する
- Step3: 曜日と時間を先にカレンダーへ書き込む。1か月やって合わなければ、迷わず別のものに替える
料理は、2位の「おいしい物を食べている時」54.8%と直結する点で効率がよい選択です。手芸や編み物は完成品を孫に渡せるため、1位の家族との団らんにもつながります。ひとつの楽しみが別の項目にも波及する組み合わせを選ぶと、満足度の総量が上がります。
楽しみを長続きさせる4つのコツ
始めるより難しいのが続けることです。データが示している「続く条件」を4つに整理しました。
コツ1|社会活動を1つだけ持つ(生きがい実感が23.0ポイント変わる)
令和8年版高齢社会白書によると、直近1年間に何らかの社会活動に参加した65歳以上の人のうち、生きがいを「十分感じている」または「多少感じている」と答えたのは84.6%でした。いずれの活動にも参加しなかった人(61.6%)を23.0ポイント上回っています。
ここでいう社会活動には、俳句や陶芸などの趣味の会、体操や歩こう会といった健康・スポーツ、生きがいのための園芸や飼育、学習会、環境美化、交通安全、家事援助、保育の手伝い、地域の祭りへの参加まで幅広く含まれます。町内会の祭りに顔を出すだけでも該当します。
数を増やす必要はありません。1つあれば、月に1回でも「行く先がある」状態が保てます。逆に3つも4つも掛け持ちすると、義務感が先に立って続かなくなります。無理なく通える距離にある活動を1つ、まず1年続けてみる。これが最も現実的な進め方です。
コツ2|予定を「先に」カレンダーへ書き込む
楽しみが続かない人の共通点は、空いた時間にやろうとしていることです。用事が入れば後回しになり、後回しが3回続けば自然消滅します。順番を逆にして、先に予定を入れてしまうほうが確実です。
具体的には、月の初めに「毎週◯曜の午前」といった形で枠を確保します。日付ではなく曜日で決めるのがコツで、こうすると1回抜けても翌週に戻れます。カレンダーに書く際は、内容ではなく時間だけ押さえておいても構いません。
この方法が効くのは、夫婦で暮らしている場合も同じです。お互いの予定を共有カレンダーに書いておけば、「今日は出かける日だったのか」という行き違いが減ります。前述のとおり、夫婦団らんは男性42.3%・女性27.2%と期待の重さが違うため、予定を見える形にしておくこと自体がすれ違いの予防になります。
コツ3|孫や家族への期待を分散させる(もう1つの失敗)
1位が「孫など家族との団らんの時」55.3%である以上、家族に楽しみの重心が寄るのは自然なことです。ただし、そこに寄せきってしまうと、相手の生活の変化がそのまま自分の楽しみの減少になります。
毎週末に孫が遊びに来ていた家庭で、孫が中学に上がって部活が始まった途端、週末の予定がまるごと空いてしまうケースがあります。原因は、その時間帯に他の予定を一切入れていなかったこと。対策は、孫との時間が多い時期にこそ、別の曜日に自分だけの予定を1つ確保しておくことです。予定の総数を減らさずに済みます。
調査でも、孫と同居している人は生きがいを「感じている」が82.0%と高い一方、ひとり暮らしは「感じていない」が33.2%と対照的でした。この差を埋めるのは、家族以外の接点の数です。友人、地域、学習、仕事——柱を2本以上持っておくと、1本が細くなっても倒れません。
コツ4|ひとり暮らし・夫婦それぞれの組み立て方
暮らし方によって、優先すべき項目は変わります。ひとり暮らしの場合、生きがいを「感じていない」割合が33.2%と高く出ているため、外との接点をどう確保するかが要になります。おすすめは、4位の「友人や知人と食事、雑談」と、社会活動を1つ。この2つで、週1回は誰かと言葉を交わす状態が作れます。
夫婦で暮らしている場合は、共有する時間と別行動の時間を分けることが軸になります。食事は一緒、日中は別、という形が扱いやすいでしょう。配偶者やパートナーがいる人は生きがいを「感じている」が78.3%と高い一方、全部を共有しようとすると片方に負担が偏ります。
働いている方は、9位の「仕事に打ち込んでいる時」が収入のある仕事をしている層では62.0%まで上がる点を活かせます。ただし仕事は必ずいつか終わります。在職中から仕事以外の楽しみを1つ育てておくと、退職後の落差が小さくなります。
- ☑ 家の中で完結する楽しみが1つ以上ある
- ☐ 外に出る楽しみが1つ以上ある
- ☐ 月に1回以上、家族以外の人と話す機会がある
- ☐ 曜日と時間が決まっている予定が週に1つある
- ☐ 体力が落ちても続けられる楽しみを持っている
まとめ|楽しみは探すものではなく、すでにある時間から拾い上げるもの
内閣府の令和3年度調査が示した13項目を振り返ると、上位に並んだのは孫など家族との団らん55.3%、おいしい物を食べている時54.8%、趣味やスポーツに熱中している時53.5%、友人や知人と食事・雑談している時52.6%でした。いずれも、特別な資格も大きな出費も要りません。老後の楽しみランキングの結論は、遠くにある何かを探し当てることではなく、すでに手元にある時間の質を上げることにあります。
この記事で押さえておきたい点をまとめます。
- 楽しみの上位4項目はすべて50%台で拮抗しており、「これが正解」という単一の答えはない
- 8年間で最も伸びたのは食事(+17.4ポイント)と、他人から感謝された時・収入があった時(ともに+14.8ポイント)
- 男性は趣味・スポーツ56.3%と夫婦団らん42.3%、女性は食62.6%と友人との会話62.1%が柱になる
- 実際にやっている人が多いのは音楽鑑賞53.5%、家での映画鑑賞52.7%、ウォーキング・軽い体操44.3%、園芸26.0%
- 75歳以上のスポーツ行動者率だけが5年前より4.1ポイント上昇し、全年齢階級で唯一のプラスだった
- 社会活動に参加した65歳以上は生きがい実感が84.6%で、参加しなかった人を23.0ポイント上回る
- 外に出る楽しみと家で完結する楽しみを1つずつ持つと、天候や体調に左右されにくくなる
最初の一歩として、今週やって少し気分が良かったことを3つ書き出してみてください。散歩でも、コーヒーを淹れる時間でも構いません。そのうち1つを来週も同じ曜日にやってみる。楽しみは、新しく作るより、すでにある行動に名前をつけて予定表に載せるほうが早く根づきます。うまくいかなければ、1か月で別のものに替えればいいだけです。
なお、記事で紹介した調査データは内閣府「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査(令和3年度)」、内閣府「令和8年版高齢社会白書」、総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」に基づいています。割引制度の料金・対象年齢は改定されることがあるため、最新情報は各社・各自治体の公式サイトでご確認ください。

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