「今日のレクリエーション、何をしよう」。デイサービスの朝、そんなふうに頭を悩ませる方は少なくありません。体操は前回やったばかり、歌はマンネリ気味、工作は準備が間に合わない。そんなときに一枚のホワイトボードとペンだけで場が動き出すのが、クイズです。
結論からお伝えすると、高齢者のクイズは「難しい問題を用意すること」より「正解率7〜8割の問題をどう出すか」で決まります。全員が黙り込む難問より、思わず口をついて答えが出る問題のほうが、その後の会話が続きます。そしてクイズは介護施設だけのものではありません。帰省した家族との時間つぶしにも、ひとりで過ごす午後の脳の体操にも使えます。
この記事では、そのまま読み上げれば使える40問を5つのジャンルに分けて紹介します。あわせて、盛り上がる出し方の順番、答えが出ないときの逃がし方、施設・家族・ひとりという立場別の使い分けまで、現場で困りやすい部分を具体的にまとめました。印刷して持っていけるくらいの実用性を目指しています。
・そのまま使える5ジャンル40問(漢字・昭和・季節・ご当地・なぞなぞ)
・盛り上がるかどうかを決める「正解率7〜8割」の作り方
・答えが出ないときのヒントの出し方と、沈黙を防ぐ進行のコツ
・施設職員・家族・ひとりで楽しむ人、それぞれの使い分け方
高齢者のクイズが介護の現場で選ばれ続ける4つの理由

レクリエーションの選択肢は体操、歌、手芸、園芸とたくさんありますが、クイズは全国の介護施設で定番の座を守り続けています。理由は「なんとなく盛り上がるから」ではなく、他のレクにはない条件がそろっているからです。
紙とペンだけ、準備5分で今日から始められる
クイズの一番の強みは、準備の軽さです。ホワイトボードとマーカー、あるいはA4の紙に問題を書いておくだけで成立します。材料費はかかりませんし、前日の買い出しも要りません。
工作レクなら画用紙・のり・はさみをそろえ、人数分に切り分ける下準備が必要です。調理レクなら食材の発注と衛生管理が加わります。その点クイズは、朝礼のあとの10分で問題を書き出せば、その日の午後にはもう使えます。
目安として、10問のクイズ大会なら所要時間は20〜30分。1問あたり2分(問題を読む・考える・答え合わせ・ひと言感想)で計算すると予定が立てやすくなります。急に空き時間ができたときの「つなぎ」にも向きます。
注意したいのは、準備が軽いぶん「その場で思いついた問題」を出してしまいがちなことです。思いつきの問題は難易度がぶれ、極端に難しかったり簡単すぎたりします。10問でいいので、必ず事前に紙に書き出しておくと進行が安定します。
認知症とMCIが1,000万人の時代に、頭を使う時間をつくれる
クイズは「頭を使う時間」を日課に組み込む手段としても位置づけられています。数字で見ると、その必要性がはっきりします。
2022年(令和4年)時点で、認知症の高齢者は443.2万人(65歳以上の有病率12.3%)、軽度認知障害(MCI)は558.5万人(同15.5%)と推計されています。合計すると約1,000万人で、高齢者のおよそ3.6人に1人。2040年には認知症584.2万人(14.9%)、MCI612.8万人(15.6%)になると見込まれています。
(出典:内閣府「令和6年版高齢社会白書」)
ここで大切なのは、クイズが認知症を防ぐ薬のようなものではない、という点です。国立長寿医療研究センターは回想法などの非薬物療法について、認知機能への直接的な効果よりも気分や意欲の改善に有効性が示されている、という立場を示しています。「クイズをすれば認知症にならない」という受け取り方は正確ではありません。
それでも、思い出そうとする・言葉を探す・人に伝えるという一連の作業は、テレビを眺めている時間とは頭の使い方が違います。効果を保証するものではなく、日々の生活に頭を使う時間を足す仕組みとして考えると、期待のかけ方を間違えずに済みます。
体力差があっても、車いすでも、全員が同じ土俵に立てる
クイズが選ばれる3つ目の理由は、参加のハードルの低さです。立てる人も立てない人も、麻痺のある人も、座ったまま同じように参加できます。
体操やボール運動では、どうしても体力差が見えてしまいます。うまくできない人が輪の外側に座ってしまう場面は、現場でよくある光景です。クイズなら、答えがわかった人が声を出し、わからない人は聞いているだけでも場に参加できます。
参考までに、75歳以上で運動習慣のある人は男性46.9%、女性37.8%です(令和6年版高齢社会白書)。裏を返せば、半数以上は日常的に運動していません。体を動かすレクだけでは届かない層に、クイズは届きます。
ただし、聴力の差には配慮が必要です。口頭で読み上げるだけだと聞き取れない方が置いていかれます。問題は必ずホワイトボードにも書く、読み上げは2回繰り返す。この2点を守るだけで、参加できる人の数が変わります。
正解のあとに「そういえばね」が続く
クイズの本当の価値は、正解した瞬間ではなく、その直後に生まれる会話にあります。「東京タワーができた年」を当てたあとに「あのころは家にテレビがなくてね」と話が続く。これがクイズの一番おいしい部分です。
この効果は、回想法という手法と地続きです。回想法は昔の写真や音楽、馴染み深い生活用品を見たり触れたりしながら思い出を語り合う心理療法で、脳の活性化や活動性・自発性・集中力の向上、精神的な安定、高齢者同士のコミュニケーション促進が期待されるとされています(健康長寿ネット)。
つまり昭和ネタのクイズは、それ自体が簡易的な回想法の入り口になります。正解を確認したら「〇〇さんはどうでしたか」と一人に話を振る。この一手間を入れるかどうかで、10分のレクが30分の思い出話に育ちます。
逆に気をつけたいのは、話が広がりすぎて進行が止まることです。一人の思い出話が10分を超えたら「そのお話、あとでもう少し聞かせてください」と区切る。区切り方をあらかじめ決めておくと、話す人も聞く人も気持ちよく終われます。誕生日会のようなイベントと組み合わせるなら、こちらの記事の進行例も参考になります。

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盛り上がるか、しらけるか。差がつくのは「正解率」だった
同じ問題集を使っても、盛り上がる回とそうでない回があります。分かれ目は問題の面白さではなく、正解率の設計と進行の技術です。ここを押さえると、手持ちの問題がそのまま使えるようになります。
ねらうのは正解率7〜8割。実は、簡単すぎるくらいでちょうどいい
意外と知られていないのですが、盛り上がるクイズは「みんなが答えられる問題」です。10問中7〜8問は誰かがすぐ答えられる難易度に設定し、残り2〜3問を考えごたえのある問題にする。この配分がもっとも声が出ます。
理由は単純で、人は答えられる場では発言し、答えられない場では黙るからです。最初の2問で誰も答えられないと、その回はもう声が出ません。逆に1問目でパッと正解が出ると、場の空気が「発言していい場」に切り替わります。
具体的には、1問目・2問目は正解率9割以上の問題を置きます。「こどもの日に空を泳ぐ飾りは?」のような、答えを言うのが恥ずかしくないレベルです。難問は6問目以降、場が温まってから出します。
やりがちな失敗は、難問を用意することが「良い準備」だと思い込むことです。難読漢字ばかり20問並べたプリントは、解ける2〜3人だけの時間になります。難しさは達成感の源ではなく、参加者を絞り込む装置になりやすいと考えたほうが安全です。
ジャンルは5つ、その日の顔ぶれで選ぶ
クイズのジャンルには、それぞれ向き不向きがあります。人数、認知機能の状態、時間帯によって選び分けると外しません。
| ジャンル | 準備時間 | 向く人数 | 得意な場面 |
|---|---|---|---|
| 漢字・ことわざ | 5分 | 5〜20人 | 静かに集中したい午前中 |
| 昭和なつかし | 10分 | 3〜10人 | 会話を広げたいとき |
| 季節・行事 | 5分 | 何人でも | 毎月の定番枠・大人数 |
| ご当地・地理 | 10分 | 5〜15人 | 出身地の話に広げたいとき |
| なぞなぞ・ひらめき | 3分 | 2〜10人 | 笑いがほしい午後・少人数 |
※高齢者あんしんノート調べ。準備時間は問題10問を用意する場合の目安
大人数(20人以上)のときは、季節・行事クイズが安全です。答えが短く、全員が声をそろえやすいためです。逆に少人数なら、昭和なつかしクイズで一人ひとりの思い出を拾う進行が向きます。
認知機能の低下が見られる方が中心の場合は、記憶をたどる問題より、目の前の情報で答えられる問題を選びます。「この写真は何の道具でしょう」「この漢字は何と読むでしょう」のように、答えの手がかりがその場にある形式です。
答えを急かさない「10秒ルール」で場が変わる
進行で最も差が出るのが、待ち時間の長さです。問題を読んでから最低10秒は黙って待つ。これだけで参加率が上がります。
高齢になると、答えがわかっていても言葉が出てくるまでに時間がかかることがあります。3秒で「わかりませんか?」と重ねてしまうと、考えている途中で遮られた形になり、次から発言しなくなります。
おすすめは、問題を読んだあと「一度声に出して読んでみましょうか」と全員で問題文を音読し、その間に考えてもらう方法です。沈黙が気まずくならず、10〜15秒を自然に確保できます。時計の秒針を見ながら数える必要はありません。
それでも答えが出ないときは、ヒントを3段階で用意しておきます。1段階目は文字数(「3文字です」)、2段階目は頭文字(「”ひ”で始まります」)、3段階目はほぼ答え(「夏に咲く、太陽のほうを向く花です」)。3段階目まで出せば必ず誰かが答えられます。
失敗しやすいのは「全員に順番に答えさせる」進行
公平にしようとして「では端の方から順番に」と一人ずつ指名した結果、答えられなかった方が下を向いてしまい、そこから誰も手を挙げなくなる。原因は、正解できない場面を全員の前で作ってしまったこと。対策は「答えられる人が答える」挙手制を基本にし、指名するのは正解が出たあとの感想(「〇〇さんはこれ、覚えていますか」)に限ること。
公平さを意識するあまり順番に当てていく進行は、善意から生まれる失敗の代表格です。正解が言えない場面を人前で作られると、多くの人は次から参加をやめます。
挙手制にすると特定の人ばかり答える、という心配もあります。その場合は「同じ方は3問続けて答えない」というゆるいルールを最初に宣言しておけば角が立ちません。答えを言いたい人には、正解のあとの解説役をお願いするのも一手です。
チーム戦にする方法もあります。2チームに分けて相談してから答えてもらうと、答えられない人が個人として目立たなくなり、隣同士の会話も生まれます。人数が10人を超えるときは、この形式が扱いやすくなります。
漢字・ことわざクイズ8問|声に出すだけで場があたたまる

ここからは実際の問題です。まずは言葉のクイズから。読み書きの記憶は比較的長く保たれやすく、答えが出やすいジャンルなので、ウォーミングアップに向きます。
読めそうで読めない難読漢字4問
身近な動植物や食べ物の漢字は、見た瞬間に「あっ」と声が出ます。まずはこの4問から。
問1 向日葵(ヒント:夏に咲く、太陽のほうを向く花)
答え ひまわり
問2 紫陽花(ヒント:梅雨の時期に青や紫の花をつける)
答え あじさい
問3 秋刀魚(ヒント:秋に脂がのる、細長い青魚)
答え さんま
問4 胡瓜(ヒント:夏野菜。ぬか漬けの定番)
答え きゅうり
この4問はいずれも「漢字を分解するとヒントになる」構造です。向日葵は日に向かう、秋刀魚は秋の刀のような魚。答え合わせのときにこの説明を添えると、正解できなかった方も納得して次に進めます。
穴埋めことわざ4問|口が勝手に続きを言う
ことわざは、声に出すと体が覚えている方が多いジャンルです。前半を読み上げて、続きを言ってもらう形式にすると答えが出やすくなります。
問5 石の上にも〇年
答え 三年
問6 〇も歩けば棒に当たる
答え 犬
問7 良薬は口に〇し
答え 苦し
問8 聞くは一時の恥、聞かぬは〇〇の恥
答え 一生
ことわざクイズの良さは、正解のあとに「これ、どういう意味でしたっけ」と話が広がることです。意味の説明をあえて職員がせず、参加者に説明してもらうと、説明する側の張り合いになります。
ホワイトボードの文字は「1文字5cm以上」が目安
ホワイトボードに書く文字は、1文字あたり5cm四方を目安にします。A4の紙に印刷して配る場合は、通常の本文サイズ(10.5ポイント)ではなく18〜24ポイントまで拡大すると、老眼鏡を忘れた方でも読めます。マーカーは黒と赤の2色だけを使い、青や緑は避けると、白内障で色の見分けがつきにくい方にも読み取りやすくなります。
見えないという理由で参加できていない方は、実はかなりの割合でいます。手元のプリントを遠ざけたり近づけたりしている方がいたら、それは文字が小さすぎるサインです。
1枚に詰め込む問題数は3問までにします。10問を1枚に並べると、どこを読んでいるかわからなくなる方が出ます。ページをめくる動作そのものが手指の運動にもなるので、分けるほうが好都合です。
ホワイトボードがない家庭では、A3のスケッチブックが使えます。100円ショップで購入でき、書いたページを残しておけるので、次の月にそのまま使い回せます。
難しすぎたときの引き返し方
用意した問題が想定より難しかったとき、そのまま進めると場が沈みます。引き返す判断は早いほど傷が浅く済みます。
判断の目安は、20秒待って誰からも反応がない状態が2問続いたときです。ここで「この問題は難しすぎましたね、私も読めませんでした」と一言添えて、易しい問題に切り替えます。問題のせいにする言い方をすると、参加者の自尊心が傷つきません。
そのために、易しい予備問題を3問ほどポケットに持っておくと安心です。「こどもの日に空を泳ぐのは?」「お正月に飾る、松の飾りは?」といった、答えを言うことが恥にならない問題です。
逆に、簡単すぎて物足りない空気になったときの予備も1〜2問あると理想的です。難易度の上下どちらにも動けるようにしておけば、その日の顔ぶれに合わせて調整できます。
昭和なつかしクイズ8問|1958年・1964年・1970年の記憶をたどる
昭和の出来事を扱うクイズは、正解そのものより「そのとき自分がどこで何をしていたか」を思い出すきっかけになります。回想法の入り口としても使いやすいジャンルです。
昭和の大きな出来事クイズ4問
問9 1958年(昭和33年)12月23日に完成した東京タワー。その高さは何メートルでしょう?
答え 333メートル。2012年に東京スカイツリーができるまで、日本一の高さを誇りました。
問10 東京と新大阪を結ぶ東海道新幹線が開業したのは何年でしょう?
答え 1964年(昭和39年)10月1日。世界初の高速鉄道でした。
問11 東京オリンピックの開会式が行われたのは1964年の何月何日でしょう?
答え 10月10日。新幹線の開業は、その9日前に合わせて行われました。
問12 1970年の大阪万博でシンボルとなった、岡本太郎作の塔の名前は?
答え 太陽の塔。高さは約70メートル、万博の入場者数は6,421万人にのぼりました。
この4問は年号がセットになっているのがポイントです。「1964年といえば何歳でしたか」と聞くと、参加者それぞれの人生の時間軸が立ち上がります。1964年に20歳だった方は、2026年で82歳。この計算を一緒にすると、それだけで会話が生まれます。
昭和の暮らしクイズ4問
問13 昭和30年代、家庭の憧れだった「三種の神器」と呼ばれた家電3つは何でしょう?
答え 白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫
問14 1970年代に「新三種の神器(3C)」と呼ばれたのは、カラーテレビ・自動車(カー)とあと1つは?
答え クーラー
問15 「もはや戦後ではない」という有名な言葉が書かれたのは、1956年(昭和31年)の何という文書でしょう?
答え 経済白書
問16 東京タワーが「日本一高い建造物」の座を明け渡した相手は?
答え 東京スカイツリー(高さ634メートル)
暮らしにまつわる問題は、正解が出たあとの話題が尽きません。「うちに冷蔵庫が来たのは何年だったかしら」「氷を入れる箱を使っていた」といった具体的な記憶が出てきます。
昔の思い出を語り合う「回想法」は、集団で行う場合は10名前後のグループに、リーダーとサブリーダーを各1名配置し、1回1時間程度・1クール8〜10回を目安に、同じ曜日・同じ時間で続けると定着しやすいとされています。昭和クイズを毎週同じ時間に固定するだけでも、この形に近づきます(参考:健康長寿ネット「回想法」)。
「何歳のときの出来事か」で難易度が変わる
昭和クイズを作るときに見落としがちなのが、参加者の年齢層です。同じ「昭和」でも、体験として覚えているかどうかは生年で分かれます。
2026年時点で80歳の方は1946年生まれで、東京オリンピックのときは18歳。当時の記憶は鮮明です。一方、2026年に70歳の方は1956年生まれで、オリンピックのときは8歳。テレビで見た記憶はあっても、社会の空気までは覚えていないかもしれません。
そこで、問題を出す前に「今日は昭和39年、1964年のお話です。皆さんは何歳でしたか」と全員に年齢を計算してもらうと、その後の答えやすさが変わります。計算そのものが軽い頭の体操にもなります。
戦争体験に関わる話題は慎重に扱います。回想法でも、触れられたくない話題は事前に把握して避けることが基本とされています。空襲や疎開を問題にするのは避け、暮らしや娯楽の話題に寄せるのが安全です。
正解のあとの「ひと言」で回想法に近づける
昭和クイズを単なる知識問題で終わらせないコツは、正解のあとに必ず一言だけ問いを足すことです。「これ、テレビで見ましたか」「どこで聞いたか覚えていますか」の一言で十分です。
この問いは、正解・不正解のない質問である点が重要です。答えを間違えた方でも「うちはラジオだった」と話せます。クイズの上手・下手が関係なくなる瞬間が、この一言で生まれます。
話が出てこない方には無理に振らず、うなずいて聞いているだけでよしとします。安易に肯定も否定もせず、相手のペースに任せて傾聴することが回想法の基本とされているので、沈黙もそのまま受け止めて構いません。
時間の目安は、1問あたりの雑談を3分程度に区切ることです。8問に思い出話を足すと、全体で40〜50分になります。長すぎると疲れが出るので、途中で1回はお茶の時間を挟むと最後まで集中が続きます。
季節の行事+ご当地クイズ16問|毎月使い回せる定番ネタ
年中行事と地理のクイズは、毎年同じ問題を使い回せるのが強みです。一度作れば、来年の同じ月にそのまま出せます。
お正月から春の行事クイズ4問
問17 1月7日に食べる、7種類の若菜を入れたおかゆを何というでしょう?
答え 七草がゆ。1月7日は五節句のひとつ「人日(じんじつ)の節句」にあたります。
問18 節分の日に「鬼は外、福は内」と言いながらまくものは?
答え 豆
問19 3月3日の節句は、桃の節句ともう一つ、何と呼ばれるでしょう?
答え ひな祭り(上巳の節句)
問20 こどもの日に、空を泳ぐように飾られるものは?
答え こいのぼり
夏から冬の行事クイズ4問
問21 夏の土用の丑の日に食べる習慣がある食べ物は?
答え うなぎ。この習慣は江戸時代に広まったとされています。
問22 十五夜のお月見で、月見団子と一緒に飾る植物は?
答え すすき
問23 国民の祝日「敬老の日」は、9月の第何月曜日でしょう?
答え 第3月曜日。2026年は9月21日です(内閣府「国民の祝日について」)。
問24 一年で最も昼が短い冬至の日に入るお風呂は、何を浮かべたお風呂でしょう?
答え ゆず湯
- ☑ 1〜3月:七草がゆ・節分・ひな祭り・卒業式
- ☐ 4〜6月:入学式・こどもの日・母の日・梅雨と紫陽花
- ☐ 7〜9月:七夕・土用の丑・お盆・敬老の日・十五夜
- ☐ 10〜12月:紅葉・七五三・冬至とゆず湯・大晦日
日本一を当てるご当地クイズ4問
問25 日本一長い川はどこでしょう?全長は何キロ?
答え 信濃川、全長367キロメートル
問26 日本一高い山、富士山の標高は何メートルでしょう?
答え 3,776メートル
問27 日本一面積が大きい湖は?
答え 琵琶湖(滋賀県)。面積は約670平方キロメートルです。
問28 日本一高い建物、東京スカイツリーの高さは?
答え 634メートル
出身地の話に広がる都道府県クイズ4問
問29 日本で最も面積が小さい都道府県はどこでしょう?
答え 香川県。面積は約1,877平方キロメートルです。
問30 日本の都道府県はいくつあるでしょう?
答え 47
問31 日本一長い信濃川は、長野県内では別の名前で呼ばれます。何というでしょう?
答え 千曲川。367キロのうち、長野県内の千曲川と呼ばれる区間が214キロ、新潟県側の信濃川と呼ばれる区間が153キロです。
問32 「あ」で始まる都道府県を4つ挙げてください。
答え 青森県・秋田県・愛知県・愛媛県
ご当地クイズは、正解のあとに「〇〇さんのご出身はどちらでしたか」とつなげると一気に会話が広がります。出身地の話は、認知症がある方でも古い記憶として保たれていることが多く、話しやすい話題です。
ただし、出身地を答えたくない事情がある方もいます。無理に聞き出さず、話したい方が話す形にとどめておきます。地理の話題は「行ってみたい場所」に切り替えても盛り上がります。老後の楽しみをどう見つけるかという視点では、こちらの記事も参考になります。

「定年後、ぽっかり空いた時間をどう埋めればいいのだろう」。60代に入ると、多くの人が一度はこの壁にぶつかります。現役時代は仕事が生活の柱でしたが、その柱が抜けた…
なぞなぞ・ひらめきクイズ8問|正解より「考える時間」が主役
最後のジャンルは、知識がいらないなぞなぞと計算です。学歴や記憶力に関係なく答えられるので、知識問題が苦手な方の出番になります。
笑いが起きるなぞなぞ4問
問33 パンはパンでも、食べられないパンは何でしょう?
答え フライパン
問34 たいやきの中にいる魚は何でしょう?
答え たい(鯛)
問35 「しんぶんし」「たけやぶやけた」のように、上から読んでも下から読んでも同じ言葉を何というでしょう?
答え 回文
問36 カレンダーの中で、日数が一番少ない月は?
答え 2月
頭を使う計算・ひらめき4問
問37 100から7を4回引くと、いくつになるでしょう?
答え 72(100→93→86→79→72)
問38 東京タワーは333メートル、東京スカイツリーは634メートル。差は何メートルでしょう?
答え 301メートル
問39 「山」「田」「川」の3文字を組み合わせて作れる名字を、いくつ挙げられますか?
答え 山田・山川・川田・田川など
問40 「一期一会」のように、漢数字が2つ入る四字熟語を挙げてください。
答え 四苦八苦・十人十色・七転八起など
問37の引き算は、医療現場でも使われる形式に似ていますが、レクリエーションで出すときは検査の雰囲気を出さないことが大切です。「みんなで一緒に数えましょう」と声をそろえる形にすると、間違えても気になりません。
国立長寿医療研究センターが開発した「コグニサイズ」は、運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた認知症予防の取り組みです。運動は全身を使った中強度=軽く息がはずむ程度、認知課題は「運動の方法や課題自体をたまに間違えてしまう程度」の難易度が目安とされています。足踏みをしながら計算クイズに答える形にすれば、この考え方を家庭でも取り入れられます。
(出典:国立長寿医療研究センター「認知症予防運動プログラム コグニサイズ」)
正解が出ないほうが会話は続く、という考え方
実は、なぞなぞは正解が出ないまま終わっても構いません。「わからない」「なんだろう」と言い合っている時間そのものが、頭を使っている時間だからです。
正解を急いで発表してしまうと、その瞬間に思考は止まります。逆に「答えは次回のお楽しみにしましょう」と持ち越すと、次のレクまで考えてくださる方が出てきます。1問だけ持ち越し問題を作る進行は、参加の継続にもつながります。
ただし、認知症のある方に対して持ち越しをすると、問題自体を覚えていられずに混乱を招くことがあります。その場合はその日のうちに答え合わせを済ませ、達成感で終わらせるほうが向いています。
難易度を上げたいときの一工夫
物足りない場合は、答えの数を増やす形式にすると難易度が上がります。問39や問40のように「いくつ挙げられますか」と聞く形は、上限がないので実力差が目立ちません。
制限時間を設けるのも手です。「1分間で都道府県をいくつ言えるか」といった形式は、少人数のときに盛り上がります。ただし焦らせる形式が苦手な方もいるので、参加は自由にしておきます。
体を動かす要素を足す方法もあります。「〇なら手をあげる、×なら手を下げる」という二択形式にすれば、答えを声に出せない方も参加でき、腕の運動にもなります。
高齢者のクイズを長く続けるコツ|施設・家族・ひとりの立場別ガイド
クイズは1回やって終わりではなく、続けてこそ意味があります。ただし、続け方は立場によって変わります。
介護施設の職員|週1回・同じ曜日に固定する
- Step1: 曜日と時間を固定する(例:毎週水曜14時から30分)。回想法でも同じ曜日・同じ時間の継続が定着しやすいとされています
- Step2: 1回10問・ジャンルを月替わりにして、問題をファイルに保存する。翌年そのまま使えます
- Step3: 答えが出た人・出なかった人の様子を記録に一行残す。会話量の変化が申し送りの材料になります
施設で続かない一番の理由は、担当者の負担が特定の職員に集中することです。問題をファイル化して共有すれば、担当が変わっても同じ質で続けられます。
介護予防の「通いの場」は2022年度時点で全国約12.9万か所、65歳以上の参加率は5.5%で、厚生労働省は参加率8%を目標に掲げています(厚生労働省)。地域のサロンや自治会の集まりでも、クイズは持ち込みやすい出し物です。
家族が実家に帰ったとき|10分だけ、テレビを消して
帰省したものの、会話が続かない。そんなときにクイズが役立ちます。ポイントは、長くやらないことです。
おすすめは、食後の10分だけ、テレビを消して5問出す形です。スマートフォンでこの記事を開いて読み上げるだけでも成立します。長時間やろうとすると、親のほうが「試されている」と感じてしまいます。
逆に、親から子へ出題してもらう形も有効です。昭和の暮らしについては親のほうが詳しいので、立場が逆転します。「お母さん、問題を出して」とお願いするだけで、教える側になった張り合いが生まれます。
孫がいる場合は、三世代でやると難易度の差がちょうどよくなります。昭和クイズは祖父母が強く、なぞなぞは孫が強い。どちらも勝てる場面があると、全員が楽しめます。
ひとりで楽しむ|新聞・テレビと組み合わせる
ひとり暮らしの方が自分でクイズを続ける場合は、教材を買う必要はありません。新聞の漢字パズル欄、テレビのクイズ番組、無料の脳トレアプリで十分です。
大切なのは、声に出すことです。テレビのクイズ番組を黙って見るのと、声に出して答えるのとでは、使う機能が変わります。誰も聞いていなくても声に出す習慣は、発声の機会が減りがちなひとり暮らしでは意味があります。
もう一つ、コグニサイズの考え方を借りて「足踏みをしながら答える」形にすると、運動が加わります。椅子に座ったままの足踏みでも構いません。テレビを見る時間の一部を、こうした形に置き換えるだけで日課になります。趣味探しの延長として取り入れる方も増えています。

「母に何か趣味を持ってほしいけれど、何をすすめたらいいのかわからない」「同世代のおばあちゃんたちは、いったい何を楽しんでいるのだろう」。そんな気持ちでこのページ…
やってはいけないのは「毎回同じジャンル」と「点数の張り出し」
盛り上げようとして個人の得点表をホールに貼り出したところ、点数の低かった方が翌週から欠席するようになった、という失敗があります。原因は、レクリエーションを評価の場に変えてしまったこと。対策は、点数をつけるならチーム単位にし、記録は残さないこと。個人の成績を見える形にしないだけで、参加率は保てます。
もう一つの失敗は、担当者の得意ジャンルばかり出し続けることです。漢字が続けば漢字が苦手な方は離れ、昭和ネタが続けば年下の参加者が置いていかれます。月ごとにジャンルを変えると、誰にでも出番が回ってきます。
勝ち負けをつけないという原則も覚えておきたいところです。クイズは競技ではなく会話のきっかけなので、「正解した人がえらい」という空気を作らないほうが長続きします。景品を出す場合は、参加者全員に同じものを配るのが無難です。
認知症のある方が参加している場合は、間違いを訂正しない配慮も必要です。「違いますよ」ではなく「そういう考え方もありますね」と受け止め、正解は全体に向けて発表する。この言い換えだけで、その方が次回も参加してくれる可能性が変わります。
まとめ|クイズは正解探しではなく、会話のきっかけ
クイズの目的は、正解を当てることではありません。答えを探すあいだに頭を使い、正解のあとに思い出を語り、隣の人と笑う。その一連の時間こそが、クイズという道具の本体です。認知症とMCIを合わせると約1,000万人という時代に、頭を使う時間を日課に組み込む手段として、これほど手軽なものは多くありません。
一方で、クイズが認知症を防ぐと断言できるわけではない点も、正直に押さえておきたいところです。回想法についても、国立長寿医療研究センターは認知機能への直接的な効果より気分や意欲の改善に有効性が示されているという整理をしています。「これをやれば大丈夫」ではなく、「楽しいから続く、続くから頭を使う」という順番で考えるほうが、無理なく長続きします。
最初の一歩は、今日この記事から3問だけ選んでみることです。おすすめは、問20(こいのぼり)、問9(東京タワーの高さ)、問33(フライパン)の組み合わせ。易しい問題、思い出が広がる問題、笑える問題が1問ずつそろっています。この3問を紙に大きく書いて、次に集まる場に持っていく。それだけで十分に始められます。
そして慣れてきたら、参加者自身に問題を作ってもらう段階に進んでみてください。出題する側に回ると、記憶をたどり、言葉を選び、相手に伝わるように整える作業が加わります。答える側より頭を使う場面が増え、なにより「役割がある」という手応えが生まれます。クイズは、答える人と出す人の両方がいて完成する遊びです。
※制度や施設の最新情報は、厚生労働省・内閣府など公的機関の公式サイト、およびお住まいの自治体の窓口でご確認ください。認知症や物忘れに関する心配がある場合は、かかりつけ医や地域包括支援センターにご相談ください。

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