「孫が来年小学校に上がるんだけど、入学祝いっていくら包めばいいの?」──そんなふうに悩んでいませんか。お祝いの気持ちはたっぷりあるのに、相場がわからないと多すぎても少なすぎても気まずいですよね。
結論から言えば、祖父母から孫への入学祝いは小中高大を通じて1万〜5万円が一般的な相場です。ただし、学年や家庭の事情、両家のバランスによって「正解」は変わります。
この記事では、学年別の金額目安からのし袋の書き方、渡すタイミング、よくある失敗パターンまで、入学祝い孫に贈るときに知っておきたいことをまるごと解説します。読み終わるころには「これなら安心して渡せる」と思えるはずです。
・祖父母から孫への入学祝い、小中高大の金額相場と決め方
・のし袋の選び方・表書き・中袋の正しい書き方
・渡すベストタイミングと届け方のマナー
・祖父母がやりがちな失敗パターンと回避法
入学祝い孫への金額相場は学年で変わる?小中高大の一覧で確認

小学校入学祝いは1万〜3万円が中心ライン
祖父母から孫への小学校入学祝いは、1万〜3万円が相場の中心です。初めての入学祝いということもあり、ランドセル代を援助する形で5万円以上を包む祖父母もいます。
背景として、小学校入学はお祝いごとの「スタート地点」です。ここで高額を渡しすぎると、中学・高校・大学と進むにつれて金額を上げざるを得なくなり、トータルの負担が大きくなります。最初は控えめに設定しておくほうが長い目で見ると無理がありません。
具体的には、現金1万円+ランドセルや学習机などの現物を贈るパターンが多く見られます。現金だけなら2万〜3万円が落ち着きどころです。なお、2万円は「偶数で縁起が悪い」と気にする方もいますが、入学祝いでは慶事のため偶数でも問題ないとされています。
注意点として、ランドセルを贈る場合は必ず親(自分の子ども)に色やブランドの希望を確認しましょう。孫本人の好みもありますし、すでに購入済みだと二重になってしまいます。
中学校は部活や制服代も意識して1万〜5万円
中学校入学祝いの相場は1万〜5万円です。小学校より幅が広がるのは、制服・通学カバン・部活用品など出費がかさむ時期だからです。
中学入学は義務教育の後半に入る節目で、公立でも制服一式で3万〜5万円ほどかかります。祖父母としては「制服代の足しにして」という気持ちで3万円を渡すケースが多く見られます。
金額の目安としては、孫が1〜2人なら3万円、3人以上いる場合は1人あたり1万〜2万円に抑えて公平にする方法もあります。現金に加えて図書カード3,000〜5,000円分を添えると、本好きの孫には喜ばれます。
地域差として、関西圏では「入学内祝い」の文化が根強く、祖父母が多めに包んでも親が半返しをする風習がある地域もあります。お住まいの地域の慣習を確認しておくと安心です。

高校入学は受験の労いも込めて1万〜5万円
高校入学祝いも相場は1万〜5万円で、中学校とほぼ同じ水準です。ただし、受験を乗り越えた孫への労いの意味合いが加わるため、中学校より1万円ほど上乗せする祖父母が多い傾向にあります。
高校は義務教育ではないため、入学金や授業料の負担が発生します。公立高校でも入学時に10万円前後、私立高校では30万〜50万円ほどかかることも珍しくありません。祖父母からの入学祝いは、こうした費用の一部を支える意味もあります。
具体的には、現金3万円を基本に、通学用の電子辞書(1万〜2万円程度)を添えるパターンが人気です。高校生になると自分の趣味がはっきりしてくるため、物を贈るより現金や商品券のほうがハズレがありません。
注意点として、推薦入学と一般受験では合格時期が異なります。推薦なら12月〜1月に決まることもあるので、お祝いのタイミングを逃さないよう親に進路状況を聞いておきましょう。

大学入学は一人暮らし開始なら10万円という選択肢も
大学入学祝いの相場は2万〜5万円が一般的ですが、孫が一人暮らしを始める場合は10万円程度を包む祖父母もいます。
大学進学は学費だけでなく、一人暮らしの初期費用(敷金・礼金・家具家電)で50万〜100万円がかかることもあります。親世代の経済的負担が大きいため、祖父母が「入学祝い」という形で実質的な援助をするケースは珍しくありません。
金額の具体例として、自宅通学なら3万円、一人暮らしなら5万〜10万円、医学部や海外留学なら10万円以上という段階的な設定が一つの目安です。なお、年間110万円までの贈与は贈与税がかからないため(暦年贈与の基礎控除)、入学祝いとして10万円を渡しても税金の心配は不要です。
ただし、奨学金を借りている孫には現金のほうが助かる場合が多いです。「何が嬉しい?」と親を通じて聞いてみるのも、大学生相手ならごく自然なことです。

祖父母だからこそ悩む「金額の決め方」3つの基準
基準①:両家のバランスを事前に確認しておく
入学祝いの金額を決めるうえで最も大切なのは、両家(父方・母方)の祖父母の金額をそろえることです。片方が1万円で片方が5万円だと、少ないほうの祖父母が気まずく感じたり、多いほうの祖父母に「見栄を張っている」と誤解されたりすることがあります。
理由として、入学祝いは孫を通じて両家がつながる場面です。金額差が大きいと、孫自身が「パパのおじいちゃんはたくさんくれたのにママのおじいちゃんは少ない」と無邪気に比べてしまうこともあります。
具体的な確認方法としては、自分の子ども(孫の親)を通じて「先方のご両親はどのくらいの予定?」とさりげなく聞いてもらうのがスムーズです。直接聞きにくければ「うちは3万円くらいにしようと思うけど、どうかな?」と先に金額を伝えて反応を見る方法もあります。
ただし、両家の経済状況が明らかに異なる場合は、無理にそろえる必要はありません。「できる範囲でお祝いする」のが基本で、金額の大小がそのまま孫への愛情の差ではないことを、親世代が孫に伝えてあげればよいのです。
基準②:孫の人数×回数でトータル予算を考える
孫が1人だけなら毎回奮発できますが、3人、4人といる場合は「全員公平に、かつ無理なく」がポイントです。
背景として、入学祝いは小学校・中学校・高校・大学の最大4回あります。孫が3人いれば合計12回。毎回3万円でも36万円になります。退職後の年金生活で36万円は小さくない額です。
計算例を示すと、孫3人×4回=12回、1回あたり2万円なら合計24万円、1回あたり1万円なら合計12万円です。最初に「1人1回あたり○万円」と決めておくと、孫ごとの不公平感がなくなります。
例外として、第一子の小学校入学だけは特別に多めにして、以降は一律にするという方法もあります。大切なのは「なんとなく」で金額を決めないことです。最初の孫に5万円渡して、3人目の孫には1万円しか出せない、となると関係がぎくしゃくする原因になります。
最初の孫に奮発しすぎると、2人目以降で金額を下げにくくなります。孫全員分のトータル予算を先に考えてから、1回あたりの金額を決めましょう。年金生活に入ってからの出費は「無理のない範囲」が大前提です。
基準③:現金+プレゼントの「合計額」で調整する方法
「現金だけだと味気ない」「でも金額はそろえたい」という場合、現金とプレゼントの合計額で調整するのが賢い方法です。
理由として、入学祝いには「お金の援助」と「孫への気持ちを形にする」という2つの側面があります。現金は前者に、プレゼントは後者に対応します。両方を組み合わせることで、金額の調整がしやすくなります。
具体的な組み合わせ例として、合計3万円なら「現金2万円+図書カード5,000円+名入り鉛筆セット5,000円」、合計5万円なら「現金3万円+電子辞書2万円」というパターンがあります。現物は定価がわかりにくいため、金額をぴったりそろえなくても不自然になりません。
注意点として、プレゼントは必ず親に確認してから選びましょう。すでに持っているものや、学校指定品と被ると使えません。「何がいい?」と聞くのが一番確実です。
のし袋の選び方と表書き──意外と間違える3つの落とし穴

水引は「蝶結び」一択──結び切りを使うと恥をかく
入学祝いののし袋は、紅白の蝶結び(花結び)の水引を選びます。結び切りやあわじ結びは使いません。
理由は水引の意味にあります。蝶結びは「何度でも結び直せる」ことから、何度あってもうれしいお祝いに使います。入学は人生で何度か訪れる慶事なので、蝶結びが正解です。一方、結び切りは「一度きりであってほしい」場面(結婚・快気祝い)に使う水引で、入学祝いには不向きです。
具体的な選び方として、包む金額が1万円以下ならカジュアルなプリントのし袋でOKです。1万〜3万円なら一般的な紅白蝶結びの水引付き、5万円以上なら格の高い多当折り(たとうおり)タイプを選ぶとバランスが取れます。
やりがちな失敗として、コンビニで買ったのし袋が結び切りだったというケースがあります。急いでいると水引の種類まで確認しない方が多いのですが、孫の親がマナーに詳しいと「あれ?」と思われてしまいます。購入時に必ず「蝶結び」かどうかを確認しましょう。
表書きは「御入学御祝」が正式──略式なら「御祝」でOK
のし袋の表書きは「御入学御祝」または「祝御入学」が正式な書き方です。文字数が四文字を気にする場合は「入学御祝」と三文字にするか、「御祝」とシンプルに書いても問題ありません。
背景として、慶事の表書きは毛筆または筆ペンで濃い黒墨で書くのが正式なマナーです。薄墨は弔事用なので絶対に使いません。ボールペンやサインペンはカジュアルすぎるため避けたほうが無難です。
具体的な書き方として、水引の上段中央に「御入学御祝」、下段中央に贈り主の名前をフルネームで書きます。夫婦連名の場合は右側に夫の氏名、左側に妻の名前(苗字は省略可)を書きます。孫との距離が近い場合は「おじいちゃん・おばあちゃんより」でも失礼にはなりません。
注意点として、「入学」ではなく「進学」と書く方がいますが、のし袋の表書きとしては「入学」が一般的です。特に小学校入学では「御入学御祝」を使いましょう。
筆ペンに自信がない場合は、文具店やデパートの慶弔コーナーで代筆サービスを利用できます。無料のところも多いので、事前に電話で確認してみてください。美しい毛筆で書かれたのし袋は、それだけでお祝いの格が上がります。
中袋の金額は旧字体が正式──書き方の具体例
中袋の表面には包んだ金額を、裏面には贈り主の住所と氏名を書きます。金額は旧字体(大字)で書くのが正式です。
旧字体を使う理由は、改ざん防止です。「一」は「二」に、「二」は「三」に書き足せてしまいますが、「壱」「弐」「参」なら書き換えが難しくなります。実際に改ざんされるケースはまずありませんが、マナーとして定着しています。
具体的な書き方を示します。1万円なら「金壱萬圓」、2万円なら「金弐萬圓」、3万円なら「金参萬圓」、5万円なら「金伍萬圓」、10万円なら「金拾萬圓」です。「也(なり)」は10万円以上の場合に付けることが多いですが、省略しても問題ありません。
注意点として、中袋がないタイプののし袋もあります。その場合はのし袋の裏面左下に金額と住所を直接書きます。また、中袋に金額欄が印刷されている場合は、その欄に算用数字で「30,000円」と書いてもマナー違反ではありません。

新札を用意するのはなぜ?準備が間に合わないときの対処法
入学祝いには新札(ピン札)を入れるのがマナーです。「あなたのお祝いのために前もって準備しましたよ」という気持ちを表します。
背景として、弔事では「急な不幸に備えていたようで失礼」という理由から新札を避けますが、慶事では逆に「事前に準備した=お祝いの気持ちがある」という意味になります。入学祝いは事前にわかっている慶事なので、新札が基本です。
具体的な準備方法として、銀行の窓口で「新札に両替してください」と伝えるのが確実です。ATMでは新札が出るとは限りません。ゆうちょ銀行でも窓口で新札への交換に対応しています。手数料は金融機関によりますが、枚数が少なければ無料のところがほとんどです。
間に合わない場合の対処法として、手持ちのお札にアイロンを軽くかける方法があります。大根おろしの汁を霧吹きでかけてからアイロンをかけるとシワが伸びやすいとされています。ただし、あくまで応急処置ですので、時間に余裕を持って銀行で用意するのが理想です。
いつ渡す?入学祝いのベストなタイミングと届け方
3月上旬〜入学式の2〜3週間前がベストタイミング
入学祝いを渡す時期は、入学式の2〜3週間前、具体的には3月上旬〜中旬が理想です。遅くとも入学式の1週間前までには届くようにしましょう。
この時期がベストな理由は2つあります。1つは、入学準備の出費が集中する時期だからです。制服・通学用品・教科書など、3月は親の出費がピークを迎えます。このタイミングで現金が届くと「助かる」と感じてもらえます。もう1つは、入学式前に届くことで「お祝いの気持ち」がしっかり伝わるからです。
具体的なスケジュールとして、2月中に金額を決めて新札を用意→3月第1〜2週にのし袋に入れて手渡しまたは郵送→3月中に届くように手配、という流れがスムーズです。
例外として、推薦入試で12月〜1月に合格が決まる場合は、合格報告を受けてから1〜2週間以内に渡しても構いません。大学のAO入試や指定校推薦で秋に合格が出ることもあるので、「合格を聞いたら早めに」を心がけましょう。
- 2月中旬: 金額を決め、両家のバランスを確認する
- 2月下旬: 銀行で新札を用意し、のし袋を購入する
- 3月上旬: のし袋に入れて手渡しまたは現金書留で郵送する
手渡しが理想──遠方なら現金書留で送る方法
入学祝いは手渡しが最も丁寧な渡し方です。直接会って「おめでとう」と伝えることで、お祝いの気持ちが何倍にも伝わります。
ただし、祖父母と孫が離れて暮らしている場合、手渡しが難しいこともあります。その場合は現金書留を利用しましょう。現金書留は郵便局の窓口で専用封筒(21円)を購入し、基本料金に加えて損害要償額1万円までは480円、それ以上は5,000円ごとに11円が加算されます。
具体的な送り方として、現金書留封筒の中にのし袋ごと入れます。のし袋を裸の現金に替えて送るのはマナー違反です。手紙を一筆添えると、孫にも親にも気持ちが伝わります。「入学おめでとう。新しい学校でも元気に過ごしてね」など、短くても十分です。
注意点として、普通郵便で現金を送るのは郵便法で禁止されています。発覚しなくても、万が一届かなかった場合に補償がありません。必ず現金書留を利用してください。
入学式当日に渡すのは実は避けたほうがいい
意外と知られていませんが、入学式当日にお祝いを渡すのはあまりおすすめしません。
理由はシンプルで、入学式当日は親も孫もバタバタしているからです。式典の準備、写真撮影、書類の記入など、やることが多い日にのし袋を受け取っても、保管に困ります。特に小学校の入学式では、荷物が多いうえに子どもの世話で手がいっぱいです。
実際のところ、入学式に祖父母が出席するケースも増えていますが、お祝いは事前に渡しておき、当日は「おめでとう」の言葉と記念撮影を楽しむほうが、全員がリラックスできます。
どうしても当日しか会えない場合は、式が終わって自宅に戻ったあとの落ち着いたタイミングで渡しましょう。式場で渡すのは、他の保護者の目もあるため控えたほうが無難です。
現金だけじゃない!孫の年齢別・喜ばれるプレゼント選び

小学生には「名入り文房具」や「図鑑セット」が定番
小学校入学の孫には、毎日使う文房具や知的好奇心を刺激する図鑑が人気です。現金と組み合わせる場合は3,000〜5,000円程度のプレゼントを添えるのがちょうどよい金額感です。
名入り文房具が喜ばれる理由は、「自分だけの特別感」があるからです。鉛筆やお名前シールに孫の名前が入っていると、学校で使うたびにおじいちゃん・おばあちゃんのことを思い出してくれます。
具体的なおすすめとして、名入り鉛筆セット(1,000〜2,000円)、地球儀(3,000〜5,000円)、学習図鑑セット(5,000〜10,000円)、防犯ブザー付き通学グッズ(1,500〜3,000円)があります。実用性と「学校が楽しみになる」ワクワク感を両立できるものがベストです。
注意点として、キャラクターものは学校によって禁止されている場合があります。また、ランドセルや学習机は高額なうえに好みが分かれるため、必ず親に確認してから購入しましょう。
中高生には図書カードや商品券が「ハズレなし」
中学生・高校生になると趣味や好みがはっきりしてくるため、祖父母がプレゼントを選ぶのは難しくなります。この年代では図書カード・QUOカード・商品券が「もらって困らないギフト」として安定の人気です。
図書カードが特におすすめな理由は、書店だけでなくオンライン書店でも使えるようになったことです。図書カードNEXTはネット書店での利用にも対応しており、参考書や問題集の購入にも使えます。金額は3,000〜5,000円が相場です。
商品券を贈る場合の選択肢として、全国百貨店共通商品券、JCBギフトカード、Amazonギフト券などがあります。中高生はAmazonギフト券を好む傾向がありますが、祖父母世代には馴染みが薄いかもしれません。親に「どれが使いやすい?」と聞くのが確実です。
現金との組み合わせ例として、現金2万円+図書カード5,000円=合計25,000円、現金3万円+QUOカード3,000円=合計33,000円といった組み合わせが無理のない範囲です。
大学生には生活家電やギフトカードが実用的
大学入学で一人暮らしを始める孫には、生活に必要な家電やギフトカードが実用的で喜ばれます。自宅通学の孫には、ノートパソコン用品やモバイルバッテリーなど通学で使えるアイテムが人気です。
一人暮らし用の家電として人気が高いのは、電気ケトル(3,000〜5,000円)、小型掃除機(5,000〜15,000円)、ドライヤー(3,000〜10,000円)などです。大きな家電(冷蔵庫や洗濯機)は親が用意するケースが多いため、「あると便利だけど自分では買わないもの」を狙うのがコツです。
実は、大学生が祖父母からもらって一番うれしいのは「現金」だという調査結果もあります。大学生活は教科書代、サークル活動費、交通費と想定外の出費が多く、自由に使えるお金がありがたい年代です。迷ったら現金が最も喜ばれます。
注意点として、スマートフォン本体をプレゼントしたいと思う祖父母もいますが、通信キャリアの契約や機種の好みがあるため、事前確認なしでの購入は避けましょう。
| 学年 | 現金相場 | おすすめプレゼント | プレゼント予算 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 1万〜3万円 | 名入り文房具・図鑑 | 3,000〜5,000円 |
| 中学校 | 1万〜5万円 | 図書カード・辞書 | 3,000〜5,000円 |
| 高校 | 1万〜5万円 | 電子辞書・商品券 | 1万〜2万円 |
| 大学 | 2万〜5万円 | 生活家電・ギフト券 | 5,000〜1万5,000円 |
※高齢者あんしんノート調べ(2026年)
入学祝い孫に贈るとき祖父母がやりがちな失敗5選
失敗①:相手方の祖父母と金額差が出て気まずくなった
両家の祖父母で入学祝いの金額に大きな差が出てしまい、関係がぎくしゃくした──これは最もよく聞く失敗です。
あるケースでは、父方の祖父母が10万円を包んだのに対し、母方の祖父母は2万円だったため、母方の祖父母が「うちが少なすぎたかしら」と後から気に病んでしまったそうです。孫の親も両方の顔を立てなければならず、板挟みで困ったという声もあります。
対策として、事前に親世代を通じて両家の金額をすり合わせておくことが最も有効です。「ぴったり同じ」にする必要はありませんが、1万円と10万円のように大きな差が出ないようにしておくと安心です。
もし金額差がついてしまった場合は、少ないほうの祖父母が気にしないよう「お祝いの気持ちに金額の大小は関係ないよ」と親がフォローすることが大切です。次回から金額を合わせればよいので、過去の差にこだわりすぎないようにしましょう。
失敗②:親に相談せずプレゼントを選んで被ってしまった
「孫が喜ぶと思って」と祖父母が独断でプレゼントを選んだ結果、すでに親が購入済みのものと被ってしまった──これも多い失敗パターンです。
ランドセルが典型例です。祖父母が赤いランドセルを用意したのに、孫は「紫がいい」と言って親がすでに紫を注文済みだったケースがあります。地球儀や学習机でも同様の「かぶり事故」が起きがちです。
対策はシンプルで、プレゼントを選ぶ前に必ず親に「何か欲しいものはある?」「もう買ったものはある?」と確認することです。サプライズにこだわるより、実際に使ってもらえるもののほうが孫にとっても祖父母にとっても幸せです。
どうしてもサプライズしたい場合は、消耗品(文房具や本)にするとリスクが低くなります。形に残るものほど好みが分かれるため、確認なしの高額プレゼントは避けましょう。
入学祝いのプレゼントは「親に確認→購入→渡す」の順番を守りましょう。確認なしのサプライズは、被りのリスクだけでなく「学校で使えない色やデザインだった」というトラブルの原因にもなります。
失敗③:渡す時期が遅れて入学式に間に合わなかった
「まだ早いかな」と思っているうちに入学式が過ぎてしまい、タイミングを逃してしまう失敗もあります。
入学式は4月上旬ですが、入学準備は3月から始まっています。制服や通学用品の購入は3月中に済ませる家庭が多いため、4月に入ってからお祝いを渡しても「もう準備は終わった」という状態になりがちです。
特に遠方に住んでいる場合、現金書留は届くまでに2〜3日かかります。3月末に慌てて送ると入学式に間に合わない可能性があります。2月中に準備を始め、3月上旬には発送するスケジュールを心がけましょう。
万が一遅れてしまった場合は、「遅くなってごめんね」と一言添えて渡せば問題ありません。入学後1ヶ月以内であれば、お祝いとして受け取ってもらえます。ただし、ゴールデンウィークを過ぎるとさすがに遅い印象になるため、遅くとも4月中には届けましょう。
失敗④:4や9がつく金額を包んでしまった
慶事で4(死)や9(苦)がつく金額は縁起が悪いとされています。4万円や9,000円を包んでしまうのは避けたい失敗です。
これは日本の語呂合わせに基づく縁起担ぎで、若い世代には気にしない人も増えています。しかし、祖父母世代は自分たちがこうしたマナーを大切にしてきた世代だけに、知っていながら4や9を選ぶのは不自然です。
具体的には、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円が無難な金額です。偶数を気にする方もいますが、入学祝いでは2万円は「ペア=二重の喜び」という解釈もあり、問題ないとする意見が主流です。
注意点として、現金と商品券を合わせて4万円分にならないよう気をつけましょう。現金3万円+商品券1万円は合計4万円になるので、現金3万円+商品券5,000円=35,000円、または現金3万円+商品券2万円=5万円のように調整するとよいでしょう。
両家の祖父母で金額が違ったときの上手な調整法
まずは子ども(孫の親)を通じてさりげなく確認する
両家の入学祝いの金額を調整するには、孫の親(自分の息子や娘)をパイプ役にするのが最もスムーズです。祖父母同士が直接金額の話をするのは気まずいですし、トラブルのもとになりかねません。
背景として、「お金の話は直接しにくい」のは日本の文化的な特徴です。しかし、入学祝いは孫を介して両家がつながる場面であり、金額の大きなズレは双方に気まずさを残します。間に立つ親世代がクッション役を果たすことで、角が立ちません。
具体的な聞き方として、親に「うちは○万円にしようと思うけど、先方のご両親はどのくらいかな?」と伝え、親から相手方の祖父母にさりげなく確認してもらいます。「相手に合わせます」でもよいですし、「うちは○万円でいくから気にしないで」でも構いません。
注意点として、親世代に確認を頼む際は「相手を牽制するため」ではなく「お互いが気持ちよくお祝いするため」というスタンスで伝えましょう。金額を競うような雰囲気にならないよう配慮が必要です。
すでに金額差がついてしまった場合のフォロー方法
事前確認なしでお祝いを渡した結果、両家の金額に差がついてしまった場合でも、フォロー次第で関係を壊さずに済みます。
まず、少なかったほうの祖父母が気にしている場合は、親(孫の父母)が「金額じゃなくて気持ちが大切だよ」とフォローするのが基本です。孫がお礼の電話や手紙を両方の祖父母に同じ熱量で伝えることも大切です。
具体的な対処法として、次のお祝い(中学・高校入学など)のときに金額をそろえればリカバリーできます。過去の差を取り返そうと次回だけ多く包むのではなく、今後ずっと同じ金額にすることで長期的にバランスが取れます。
また、金額が多かったほうの祖父母が「お返しは不要」と明確に伝えておくと、少なかったほうの負担感が和らぎます。「孫のために使ってね」という言葉を添えるだけで、金額差が「善意の差」ではなく「経済状況の違い」として受け入れやすくなります。
祖父母から孫への入学祝い金額は、小学校では1万〜3万円に約7割が集中し、中学〜高校では1万〜5万円に分散、大学では2万〜10万円と幅が広がる傾向があります。両家の金額差で最も多いのは「1万〜2万円の差」で、5万円以上の差が出るケースは全体の1割程度です。
(出典:各種ギフト関連調査を基に高齢者あんしんノート編集部まとめ・2026年)
「お返し不要」の伝え方──言い方ひとつで印象が変わる
入学祝いにお返し(内祝い)は基本的に不要とされていますが、地域や家庭によってはお返しをする文化もあります。祖父母から「お返しはいらないよ」と先に伝えておくと、親世代の負担を減らせます。
背景として、入学祝いは子ども(孫)に対するお祝いであり、子どもには経済力がないためお返し不要というのが一般的なマナーです。ただし関西圏では「入学内祝い」としてお祝いの3分の1〜半額程度を返す習慣がある地域もあります。
具体的な伝え方として、「お返しは気にしないでね。その分、孫ちゃんの好きなものに使ってあげて」と言えば、自然に「お返し不要」の意思表示ができます。「お返しは絶対にいらない」と強く言うと逆に気を遣わせるため、柔らかいトーンで伝えるのがポイントです。
お返しをもらった場合のリアクションとして、「わざわざありがとう。気を遣わなくてよかったのに」と受け取りつつ感謝を伝えましょう。お返しを突き返すのは失礼にあたります。

意外と知らない入学祝いのQ&A──祖父母のリアルな疑問に答える
孫が複数いる場合、毎回同じ金額にすべき?
結論から言うと、基本的には全員同じ金額にするのがおすすめです。金額に差をつけると、後から「お兄ちゃんは多かったのに」と比べられるリスクがあります。
ただし、すべてのケースで一律にする必要はありません。たとえば、長男の小学校入学時にはランドセルを買ってあげたが、次男のときにはお下がりがあるので現金だけにした──というのは合理的な判断です。
具体的な工夫として、「現金は一律○万円」と決めておき、プレゼント部分で個別に調整する方法があります。現金2万円は全員共通、プレゼントは孫それぞれの好みや必要に合わせて3,000〜5,000円の範囲で選ぶ、という形なら不公平感が出にくいです。
注意点として、金額の記録をつけておくことをおすすめします。孫が3人以上いると「1人目にいくら渡したか」を忘れてしまうことがあります。手帳やスマートフォンのメモに「○年○月、○○ちゃん小学校入学祝い3万円」と残しておくと安心です。
入学祝いと卒業祝いは両方渡すもの?
一般的には入学祝いと卒業祝いの両方を渡す必要はなく、どちらか一方で構いません。特に小学校卒業→中学校入学のように連続する場合は、入学祝いにまとめるのが一般的です。
理由として、卒業と入学が重なる時期に2回お祝いを渡すと、親世代のお返しの負担が増えます。また、孫にとっても「卒業」より「入学」のほうが新しい環境へのワクワク感があり、お祝いの喜びが大きいです。
ただし例外もあります。大学卒業のように次の入学がない場合は、卒業祝いとして別途渡すのが自然です。また、受験を頑張った孫への労いとして卒業時に少額のお祝い(5,000円程度)を渡し、入学時に本格的なお祝いを渡すという方法もあります。
いずれにしても、両方渡す場合は合計額が相場から大きく外れないよう注意しましょう。卒業祝い1万円+入学祝い3万円=合計4万円、と合計が4になる場合は、卒業祝い5,000円+入学祝い3万円=35,000円のように調整するとよいでしょう。
入学祝いの金額や渡した日を記録しておくと、次の孫のときに悩まずに済みます。年賀状の住所録と一緒に「お祝い記録欄」を作っておくと便利です。スマートフォンのメモアプリでも十分ですが、手帳のほうが見返しやすいという方も多いです。
孫の入学祝いに添えるメッセージの書き方
入学祝いに一言メッセージを添えると、現金だけよりもぐっと気持ちが伝わります。小学生なら平仮名が多めの短い文、中高生なら応援の言葉、大学生なら自立を見守る温かい文面がそれぞれ好まれます。
メッセージを添える理由は、のし袋だけでは「お金を渡しただけ」になりがちだからです。手書きの一言があるだけで「おじいちゃん・おばあちゃんが自分のことを思ってくれている」と孫に伝わります。
学年別の文例を紹介します。小学校入学なら「にゅうがくおめでとう。おともだちをたくさんつくってね」、中学校なら「中学校入学おめでとう。新しいことにどんどんチャレンジしてね」、高校なら「合格おめでとう。高校生活を楽しんでね。応援しているよ」、大学なら「大学入学おめでとう。自分のやりたいことを見つけて、充実した4年間にしてね」といった内容が自然です。
注意点として、長すぎるメッセージは読まれにくいため、2〜3行に収めるのがベストです。また、「勉強を頑張れ」というプレッシャーを感じる言葉よりも、「楽しんでね」「応援しているよ」という前向きな言葉を選びましょう。
まとめ──孫の入学祝いは「気持ち」と「相場感」のバランスが大切
祖父母から孫への入学祝いは、金額の大小よりも「孫の成長を一緒に喜んでいるよ」という気持ちが何より大切です。とはいえ、相場を知っておくことで余計な不安やトラブルを避けられます。
金額は小中高大を通じて1万〜5万円が中心相場で、大学入学で一人暮らしを始める場合は10万円という選択肢もあります。のし袋は紅白蝶結びで「御入学御祝」、新札を入れて3月上旬〜中旬に渡すのが理想のタイミングです。
大切なのは、両家の金額バランスに配慮すること、プレゼントは親に確認してから選ぶこと、そして無理のない範囲でお祝いすることです。年金生活に入ってからは、自分たちの暮らしを圧迫しない金額設定が長くお祝いを続けるコツです。
- 祖父母から孫への入学祝い相場は小中高大とも1万〜5万円が中心
- 大学入学で一人暮らしなら10万円も選択肢に入る
- のし袋は紅白蝶結び、表書きは「御入学御祝」、新札を用意する
- 渡す時期は入学式の2〜3週間前(3月上旬〜中旬)がベスト
- 両家の祖父母は事前に金額をすり合わせておくとトラブル防止になる
- プレゼントは必ず親に確認してから購入する
- 孫の人数が多い場合は1人あたりの予算を先に決めて公平に
まずは孫の親(自分の子ども)に連絡を取って、入学の時期と先方の祖父母の予定を確認するところから始めてみてください。早めに動いておけば、新札の準備ものし袋の記入もゆとりを持ってできます。孫の笑顔を思い浮かべながら、安心してお祝いの準備を進めましょう。
※入学祝いの金額相場は地域や家庭の慣習によって異なります。この記事の情報は一般的な目安としてご参考ください。

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