「高齢者マークを付けていないと、違反点数を取られるの?」「もう70歳を過ぎたけれど、貼らないと罰金になるのかな…」。免許更新の案内を見たり、駐車場でマークを付けた車を見かけたりすると、ふとそんな不安がよぎりますよね。せっかく長年無事故・無違反でやってきたのに、知らないうちに点数を引かれるのは避けたいものです。
結論からお伝えすると、高齢者マークを「付けないこと」に違反点数や罰金は一切ありません。表示はあくまで努力義務だからです。むしろ点数の話で本当に注意したいのは、高齢者マークを付けた車に対して、周りの車が幅寄せや割り込みをしたときの「1点」のほう。多くの方が誤解している、立場が真逆の落とし穴です。
この記事では、警察庁の公式情報をもとに、高齢者マークと違反点数の関係を「付ける側」と「周りの車」の両面からやさしく整理します。反則金の車種別一覧、もみじマークと四つ葉マークの違い、正しい貼り方まで、お茶を飲みながら一緒に確認していきましょう。
・高齢者マークを付けなくても違反点数・罰金はゼロ(70歳以上の努力義務)
・点数が発生するのは「マーク車への幅寄せ・割り込み」をした側で、基礎点数1点
・反則金は普通車6,000円。「付ける人」と「周りの車」で扱いが真逆
高齢者マークに違反点数はある?結論は「付けても付けなくても0点」

まず多くの方が一番気にされている、「高齢者マーク=違反点数」の関係をはっきりさせておきましょう。ここを誤解したまま運転している方が驚くほど多いのですが、答えはとてもシンプルです。
高齢者マークを付けないこと自体に罰則・違反点数はない
高齢者マーク(正式名称は「高齢運転者標識」)を付けずに運転しても、違反点数も反則金も罰金も一切ありません。これは道路交通法上、70歳以上の運転者に対する「表示の努力義務」と定められているためです。努力義務とは「努めなければならない」というもので、守らなくても罰則がない種類の決まりを指します。警察庁も「付けて運転するように努めなければならない」という表現を使っており、義務化はされていません。たとえば免許更新を終えたばかりで、まだマークを買っていない状態で運転しても点数は引かれません。ただし「罰則がない=不要」という意味ではなく、周囲に配慮を促す目的があるため、付けておく実益は十分にあります。判断に迷ったら「罰則のためではなく、自分と周りの安全のため」と考えると気持ちが整理しやすいですよ。
なぜ努力義務にとどまっているのか、その背景
高齢者マークは、もともと2008年の道路交通法改正で75歳以上に「表示義務」が課され、違反すると罰則の対象になる予定でした。ところが「年齢で一律に義務化するのは高齢者への差別ではないか」「もみじが枯れ葉に見えて縁起が悪い」といった声が相次ぎ、2009年4月の改正で当面のあいだ義務化を適用しないことになりました。この経緯から、現在も罰則のない努力義務にとどまっています。背景には、加齢のスピードには大きな個人差があり、70歳でも矍鑠(かくしゃく)とした方もいれば、もっと早く配慮が必要な方もいる、という現実があります。一律に「何歳から罰則」と線を引くことが難しいわけですね。2026年時点でも、完全義務化される予定は示されていません。制度の最新状況は警察庁のサイトで確認できます。
対象は70歳以上、付けるか迷ったときの考え方
努力義務の対象は「普通自動車を運転できる免許を持つ70歳以上の人」です。75歳以上だけが対象と思われがちですが、正しくは70歳からが目安。とはいえ罰則がないため、「68歳でもう運転に不安がある」という方が早めに付けても問題ありませんし、「72歳だけど高速も平気」という方が付けない選択をしても違反ではありません。迷ったときの考え方としては、夜間や雨天で運転する機会が多い、車の運転に久しぶりに復帰した、家族から心配されている、といったサインがあれば付けておくと安心です。地域差もあり、交通量の多い都市部ほど後続車に配慮を促す効果が期待できます。「付けると年寄り扱いされるようで気が進まない」という気持ちもよく分かりますが、後ろの車から見れば「車間を取ってあげよう」という合図になります。
免許更新のタイミングや有効期間とあわせて知っておくと、手続き全体の見通しが立てやすくなります。

📝 この記事でわかること ・高齢者の免許更新が何年ごとになるか(年齢別の有効期間) ・71歳と75歳で変わる更新手続きの違い ・高齢者講習や認知機能検査の具体的…
知らないと損する「初心運転者等保護義務違反」とは
ここからが本題です。高齢者マークで実際に違反点数が発生するのは、マークを付けている本人ではなく「周りを走る車」のほう。この仕組みを知らないと、うっかり1点を失うことになります。
マーク車への幅寄せ・割り込みで1点・反則金6,000円
高齢者マークを表示している車に対して、危険防止のためやむを得ない場合を除いて「幅寄せ」や「割り込み」をすると、「初心運転者等保護義務違反」となり、基礎点数1点が付きます。普通車の反則金は6,000円です。これは警察庁・警視庁の公式資料にも明記されている正式な違反です。「ノロノロ運転にイライラして、追い越しざまにグッと寄せた」「割り込んで前に入った」といった行為が該当します。高齢者マークだけでなく、初心者マーク(若葉マーク)、身体障害者標識、聴覚障害者標識を付けた車も同じく保護対象です。たとえ相手がゆっくり走っていても、マークの付いた車に幅寄せした側が点数を取られる、という点をしっかり覚えておきましょう。なお飲酒運転を伴う場合は点数が大きく跳ね上がり、酒気帯び(呼気0.25未満)で14点、酒酔いでは25点となります。
【失敗パターン①】急いでいた60代男性が、高齢者マークを付けた前の車の遅さにいら立ち、追い越し際に幅寄せ。相手をかばうつもりはなくても「初心運転者等保護義務違反」で1点+反則金6,000円に。マーク車の後ろでは、車間を詰めず一呼吸おくのが結局いちばんの近道です。
車種別の反則金一覧、原付5,000円〜大型7,000円
初心運転者等保護義務違反の反則金は、運転していた車の種類によって金額が変わります。違反点数はどの車種でも一律1点ですが、反則金は大型車が7,000円、普通車と二輪車が6,000円、原付が5,000円です。普通車を運転する方が圧倒的に多いので、「マーク車への幅寄せ・割り込み=1点・6,000円」と覚えておけば実用上は十分でしょう。反則金は、後日送られてくる通知に従って金融機関などで納付します。期限内に納めれば前科にはなりませんが、点数の1点は一定期間記録に残ります。ゴールド免許を目指している方や、あと少しで無事故無違反の節目だった方にとっては、たった1点でも有効期間や保険の等級に響くことがあるため、軽く見ないほうが安心です。「相手が遅いほうが悪い」と思いがちですが、制度上はマークを付けた車が守られる設計になっています。
なぜ高齢者マーク車だけ特別に守られるのか
「どうしてマークを付けた車だけ特別扱いなの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。理由は、加齢に伴って視野が狭くなったり、とっさの判断や操作に少し時間がかかったりすることがあり、急な幅寄せや割り込みをされると対応が難しくなるためです。若い頃なら避けられた場面でも、瞬間的な反応が遅れると事故につながりかねません。そこで道路交通法は、こうした運転者を「保護対象」と位置づけ、周囲の車に思いやりある運転を法律として求めているのです。これは高齢者を下に見るための制度ではなく、むしろ「経験豊かなドライバーが安心して運転を続けられるように」という配慮の表れと捉えると、受け止め方が変わります。逆に言えば、マークを付けておくことで、周囲の車に「無理な幅寄せはできない」という心理的なブレーキをかけられる、という見方もできますね。
高齢者マークと違反点数を正しく整理する早わかり表

「付ける側」と「周りの車」で扱いが正反対になるのが、この制度の分かりにくいところ。混乱しやすいポイントを、1枚の表にまとめて整理しておきましょう。
| 場面 | 違反点数 | 反則金(普通車) |
|---|---|---|
| 70歳以上がマークを付けずに運転 | 0点 | なし |
| 70歳未満がマークを付けて運転 | 0点 | なし |
| マーク車へ幅寄せ・割り込みをした側 | 1点 | 6,000円 |
「付ける側」と「周りの車」で扱いが真逆
表を見ると一目瞭然ですが、点数が発生するのは表の3行目、つまり「マーク車に幅寄せ・割り込みをした車」だけです。マークを付ける本人は、付けても付けなくても0点。ここが最大の誤解ポイントです。「高齢者マーク 違反点数」と検索する方の多くは、自分が点数を取られると心配されていますが、実際にリスクを負うのはマークを邪険に扱った周囲の車のほうなのです。この構造を知っておくと、運転する立場が変わったときにも役立ちます。自分がマークを付ける年齢になったら「守られる側」、若い家族が運転するときは「守る側」。家族みんなで共有しておくと、世代を超えて安全運転の意識が高まります。たった1点とはいえ、知らずに失うのはもったいないですよね。
初心者マーク(若葉マーク)との違い
よく似た存在に初心者マーク(若葉マーク)がありますが、両者には決定的な違いがあります。初心者マークは免許取得から1年未満の人に「表示義務」があり、付けずに運転すると「初心運転者標識表示義務違反」で1点・反則金4,000円が科されます。一方の高齢者マークは努力義務なので、付けなくても罰則はありません。つまり「付けないと違反になるのが若葉、ならないのがもみじ」という整理です。ただし、どちらのマーク車に対しても、周囲が幅寄せ・割り込みをすれば同じ「初心運転者等保護義務違反」で1点になります。守られる点は共通、付ける側の義務の重さが違う、と覚えておきましょう。混同して「高齢者マークも付けないと違反」と思い込んでいる方が多いので、ここはしっかり区別しておきたいところです。
紅葉マーク・四つ葉マークの呼び名と点数の関係
高齢者マークは「もみじマーク」「紅葉マーク」「四つ葉マーク」「シルバーマーク」など、さまざまな呼ばれ方をします。呼び名が違っても、どれも同じ「高齢運転者標識」を指しており、違反点数や反則金の扱いは全く同じです。デザインが新旧2種類あるだけで、点数のルールがマークの種類によって変わることはありません。「古いもみじマークを使っているから罰則が違うのでは」と心配される方もいますが、その必要はありません。どちらを付けていても、本人は0点、周囲の幅寄せ等は1点という関係は共通です。呼び名の多さに惑わされず、「種類に関係なく、付ける側は罰則なし・守られる側」というシンプルな理解で大丈夫です。次の章で、もみじと四つ葉のどちらを選べばよいかを詳しく見ていきましょう。
もみじマークと四つ葉マーク、どちらを使えばいい?
いざ買おうとすると、お店には2種類のデザインが並んでいて迷うことがあります。それぞれの成り立ちと、選ぶときの考え方を整理しておきましょう。
1997年もみじ、2011年四つ葉の経緯
最初に登場したのは1997年で、黄色とオレンジのリーフ型、いわゆる「もみじマーク」でした。ところが「枯れ葉のようで縁起が悪い」「落ち葉マークと揶揄される」といった声が多く寄せられ、デザインの見直しが行われます。そして2011年2月から、四つ葉のクローバーとシニアの頭文字「S」を組み合わせた、現在の「四つ葉マーク」が新たに導入されました。クローバーには「幸運」「安全」の願いが込められており、明るく前向きな印象に生まれ変わったわけです。背景には、せっかくの安全マークがネガティブに受け取られては本末転倒だ、という配慮がありました。呼び名は変わっても、法律上の位置づけ(努力義務)や点数の扱いは一切変わっていません。デザインの刷新は、あくまで高齢ドライバーが気持ちよく付けられるようにという工夫だったのです。
四つ葉マークが導入された後も、旧デザインのもみじマークはそのまま使い続けられます。「昔買ったもみじマークがまだ残っている」という方は、買い替えなくても問題ありません。逆に「枯れ葉っぽいのが気になる」という方は、四つ葉に替えると気分も変わりますよ。
旧もみじマークも引き続き使える
「もう古いデザインだから使えないのでは」と心配される必要はありません。2011年に四つ葉マークが導入された後も、旧来のもみじマークは引き続き有効で、どちらを使っても違反にはなりませんし、点数の扱いも同じです。ご家庭の物置に昔のもみじマークが眠っているなら、それを使っても構いません。ただし、長く使ったマグネット式のものは磁力が弱まって走行中に落ちやすくなっていたり、吸盤式は経年で吸着力が落ちていたりすることがあります。デザインの新旧よりも、「きちんと貼り付いて、後続車から見えるか」のほうがずっと大切です。色あせて視認性が落ちているなら、この機会に新しいものに替えるのがおすすめ。数百円で買えるものなので、安全のための小さな投資と考えてよいでしょう。
入手方法と価格の目安
高齢者マークは、カー用品店、ホームセンター、100円ショップ、通販サイトなどで手軽に購入できます。価格は1枚あたり100円〜800円程度が目安で、マグネット式・吸盤式・ステッカー式などタイプもさまざまです。鉄製ボディの車ならマグネット式が貼り直しやすく便利ですが、アルミやプラスチック素材のボンネット・ハッチには磁石が付かないため、その場合は吸盤式や強力タイプを選びます。前後2枚必要なので、2枚セットを買うと無駄がありません。なお、自治体によっては高齢者向けの安全運転支援として、マークを無料配布したり購入を補助したりしているところもあります。お住まいの市区町村の交通安全担当や、加入している自動車保険のサービスを一度確認してみると、思わぬお得が見つかることもありますよ。
マークの種類や「何歳から付けるべきか」をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

高齢者マークの正しい貼り方と位置のルール
せっかく付けても、位置が間違っていたり走行中に落ちたりしては意味がありません。後続車から確実に見える、正しい貼り方を確認しておきましょう。
前面・後面の両方、地上0.4〜1.2mが基本
道路交通法では、高齢者マークを貼る位置がきちんと定められています。「普通自動車の前面と後面の両方に、地上0.4m以上1.2m以下の位置で、それぞれ1枚ずつ貼る」というのが基本です。前だけ、後ろだけでは不十分で、両方に付けるのが正しい形。高さの目安としては、ナンバープレートの近くやバンパー付近がちょうどよい範囲に収まります。なぜこの高さかというと、前後を走る他のドライバーの目線に自然に入る位置だからです。屋根やフロントガラスの上のほうに貼ると、かえって見えにくくなってしまいます。ただし努力義務のため、位置がずれていても罰則はありません。とはいえ、せっかく付けるなら効果が出る位置に貼りたいもの。「後続車・対向車から見えるか」を基準に、低すぎず高すぎずを意識するとよいでしょう。
- Step1: 前面と後面の貼る場所のホコリ・汚れを拭き取り、マグネットや吸盤がしっかり付くようにする
- Step2: 地上0.4〜1.2mの範囲(バンパー〜ナンバー付近)に、前後1枚ずつ貼る
- Step3: 少し離れて立ち、後ろと前から「ひと目で見えるか」を自分の目で確認する
貼る位置で起こりやすい失敗
意外と多いのが、貼り方そのもののミスです。よくあるのが、洗車のときに外したまま付け忘れる、高速道路の走行風でマグネットが剥がれて落ちる、片面だけ貼って満足してしまう、といったケース。マグネット式は便利な反面、長期間貼りっぱなしにすると塗装との間に汚れが溜まり、走行中に浮いて飛んでいくことがあります。月に一度はいったん外して、貼り付け面の汚れを拭き取ると、落下も塗装の傷みも防げます。また、リアガラスの内側に置くタイプは、UVで色あせやすく、視認性が落ちがちです。「貼ってあるつもり」が一番危ないので、出発前にぐるりと一周して前後を確認する習慣をつけると安心。これは罰則回避というより、本来の「周囲に配慮を促す」効果をきちんと発揮させるための大切なひと手間です。
【失敗パターン②】後面だけ貼って前面を貼り忘れたまま数か月運転していた、というケース。罰則はないものの、対向車や交差点で右折してくる車に「配慮を促す」効果が半減します。マークは前後セットで初めて意味を持つ、と覚えておきましょう。
本人と家族、それぞれの関わり方
高齢者マークは、本人が貼るケースと、家族が用意して貼ってあげるケースの両方があります。本人にとっては「自分で納得して付ける」ことが大切で、無理に押し付けられると反発を招きがちです。一方、家族の立場では「危ないから付けて」とストレートに言うより、「後ろの車が車間を取ってくれるから安心だよ」と前向きな言い方をすると、すんなり受け入れてもらいやすくなります。離れて暮らす親御さんの場合は、帰省のタイミングでさりげなく貼っておく、四つ葉マークをプレゼントする、といった方法も。立場や家庭の事情によって正解は一つではありませんが、共通して言えるのは「安全のための前向きな道具」として扱うこと。点数や罰則の話よりも、お互いが安心して運転を続けられる雰囲気づくりのほうが、結局は長続きするコツです。
高齢者マークを「付けたほうがいい」と言える理由
罰則がないなら付けなくてもいい、と考える方もいるでしょう。けれども、あえて付けるメリットは小さくありません。良い面・気になる面の両方を見ていきます。
周囲が車間を取り、配慮しやすくなる
高齢者マークを付ける最大のメリットは、後続車や対向車が「配慮しやすくなる」ことです。マークが見えると、多くのドライバーは無意識に車間を広めに取り、無理な追い越しや幅寄せを控えます。前述のとおり、マーク車への幅寄せ・割り込みは1点の対象なので、周囲にとっても「うかつに寄せられない」という抑止効果が働きます。つまりマークは、自分を守る盾の役割も果たすわけです。とくに合流や車線変更のとき、周りが少し待ってくれるだけで、運転の心理的な負担はぐっと軽くなります。「年寄りだと思われたくない」という気持ちも分かりますが、見方を変えれば「周りに優しく運転してもらえるパス」とも言えます。長年の運転経験があっても、体の反応は少しずつ変わるもの。マーク一枚で周囲の運転が穏やかになるなら、付けておく価値は十分にあります。
逆張り視点|実は「事故が増える」という指摘もある
意外と知られていませんが、高齢者マークについては「付けることでかえって危険が増える場面がある」という指摘も存在します。一部の報道では、マークを見た一部のドライバーが「遅い車だ」と決めつけて、強引に追い越したり煽ったりするケースがあると報じられています。本来は守るための制度なのに、心ない運転を誘発してしまう、という皮肉な現象です。だからといって付けないほうがよい、という結論にはなりません。むしろ大切なのは、マークを付けたうえで、流れに乗った無理のない運転を心がけ、後続車が詰まったら安全な場所で先に行かせる、といった配慮を組み合わせること。マークは「守ってもらう免罪符」ではなく、「お互いに気遣い合うきっかけ」と捉えると、こうしたトラブルも避けやすくなります。制度の光と影の両面を知っておくことが、賢い使い方につながります。
| 付けるメリット | 気になる点 |
|---|---|
| 後続車が車間を取りやすい 幅寄せ・割り込みの抑止になる 家族や周囲が安心できる 合流・車線変更が楽になる | 「遅い車」と決めつけられることも 年齢を意識して気が進まない マグネットが落ちる手間 付けても本人は罰則ゼロで強制力なし |
付けるか迷う人への、立場別の提案
付けるかどうかは、年齢だけで一律に決める必要はありません。状況別に考えてみましょう。まず「運転に少しでも不安を感じ始めた」「夜間や長距離が増えた」という方は、迷わず付けることをおすすめします。次に「自分はまだ大丈夫だが、家族が心配している」という方は、家族の安心料として付けるのも一案。逆に「短距離の買い物しか乗らず、近所しか走らない」という方でも、住宅街は子どもの飛び出しなどリスクがあるため、付けておいて損はありません。地域によっては、マーク装着者向けに駐車場の優先スペースや割引を用意している場合もあります。「罰則がないから付けない」ではなく、「使えるメリットを取りにいく」発想に切り替えると、前向きに付けられます。最終的に付けないと判断しても違反ではありませんが、一度メリットを天秤にかけてみる価値はあります。
高齢者マークと違反点数についてよくある疑問
ここまで読んでもまだ気になる、細かな疑問をQ&A形式でまとめました。同じところでつまずく方が多いポイントばかりです。
70歳未満が付けても違反にならない?
「まだ65歳だけど、不安だから付けたい」という方も多いですが、結論として70歳未満が高齢者マークを付けても違反にはなりません。努力義務は「70歳以上は付けるよう努める」という規定であって、「70歳未満は付けてはいけない」という禁止ではないからです。実際、運転に不安を感じ始めた60代の方が早めに付けるケースもあります。後続車から見れば年齢までは分からないため、「車間を取ってあげよう」という配慮を引き出す効果は同じように期待できます。ただし、本来は高齢ドライバーへの配慮を促すマークなので、若い方が安易に付けるのは趣旨とずれます。あくまで「運転に配慮が必要だと自分で感じる」場合の選択肢と考えましょう。なお、付けたことで保険料が変わるといったことはありません。気持ちの面で安心できるなら、年齢の数字にこだわりすぎなくて大丈夫です。
「罰金」「反則金」「違反点数」はどう違う?
記事の中で似た言葉が出てきて混乱しやすいので、整理しておきましょう。「違反点数」は免許の累積に加算される点数で、たまると免許停止などにつながります。「反則金」は軽微な交通違反で、期限内に納めれば刑事手続きにならずに済むお金です。「罰金」はより重い違反で、刑事罰として裁判所が科すお金を指します。高齢者マーク関連でいえば、マーク車への幅寄せ・割り込みは「1点(違反点数)+6,000円(反則金)」が基本で、悪質な場合は「5万円以下の罰金」という刑事罰の対象にもなり得ます。一方、マークを付けない本人には、このいずれも科されません。言葉の意味を知っておくと、こうした制度の説明を読むときに格段に理解しやすくなります。ニュースなどで「反則金」と「罰金」が混同されていることもあるので、ご自身で区別できると安心です。
- ☑ 70歳以上はマーク表示が「努力義務」、付けなくても0点
- ☑ 点数が付くのは「マーク車へ幅寄せ・割り込みした側」で1点
- ☑ 反則金は普通車6,000円(大型7,000円・原付5,000円)
- ☑ もみじ・四つ葉どちらでも点数の扱いは同じ
- ☑ 前面・後面の両方に、地上0.4〜1.2mで貼る
高齢者マークと免許更新・運転技能検査は別の話
最後に混同しやすい点を一つ。高齢者マークは「表示の努力義務」であって、免許更新時の高齢者講習や、75歳以上の認知機能検査・運転技能検査とは全く別の制度です。マークを付けているかどうかが、更新手続きや検査の結果に影響することはありません。免許更新のほうは、70歳以上で高齢者講習、75歳以上で認知機能検査、さらに一定の違反歴がある75歳以上で運転技能検査が必要になるなど、年齢と条件によって手続きが変わります。「マークさえ付けていれば更新が楽になる」といった誤解もありますが、両者は無関係です。点数の話、マークの話、更新手続きの話をごちゃ混ぜにすると不安が膨らみがちなので、「マーク=周囲への配慮、更新=運転を続けるための手続き」と切り分けて理解しておくと、必要以上に心配せずに済みます。免許更新の詳しい流れは、専門の解説記事や自治体の案内で確認しましょう。
70歳以上で必要になる高齢者講習の中身が気になる方は、実技の流れを解説したこちらも参考になります。

「高齢者講習の実技って、具体的に何をやるんだろう?」——免許更新のお知らせハガキが届いて、そんな不安を感じている方は少なくありません。ふだん問題なく運転していて…
まとめ|高齢者マークの違反点数は「立場」で読み解こう
高齢者マークと違反点数の関係は、「誰の立場で見るか」が分かれば、ぐっとすっきり理解できます。70歳以上の運転者がマークを付けるのは努力義務で、付けても付けなくても違反点数や罰金は一切ありません。一方、点数が発生するのは、高齢者マークを付けた車に幅寄せや割り込みをした「周りの車」のほう。基礎点数1点、普通車の反則金6,000円が科されます。この真逆の構造を知っておくだけで、いらぬ心配も、うっかりの1点も避けられます。
大切なポイントを振り返っておきましょう。
- 高齢者マークを付けないこと自体に罰則・違反点数・反則金はない(70歳以上の努力義務)
- マーク車への幅寄せ・割り込みは「初心運転者等保護義務違反」で1点
- 反則金は普通車6,000円、大型7,000円、二輪6,000円、原付5,000円で点数は一律1点
- もみじマークも四つ葉マークも、点数の扱いは全く同じ
- 正しい貼り方は前面・後面の両方、地上0.4〜1.2mの高さ
- 付けると周囲が車間を取りやすく、自分を守る盾にもなる
最初の一歩としては、まずご自身やご家族の車に、前後2枚のマークが正しく貼られているかを確認してみてください。もし古くて色あせていたら、四つ葉マークに替えるだけでも気分が変わります。罰則のためではなく、長年積み重ねた運転経験をこれからも安心して続けるための、小さなお守りとして付けてみてはいかがでしょうか。なお、制度の細かな最新情報は警察庁の公式サイトや、お住まいの都道府県警・自治体の窓口でご確認いただくと確実です。

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