「祖母の葬式、孫として行くべきなのはわかっている。でも正直、行けない事情がある——」。そんなふうに悩んでいる方は、実は少なくありません。遠方に住んでいる、妊娠中で体調が不安定、小さな子どもを預ける先がない、仕事の繁忙期が重なった……。理由はさまざまですが、共通しているのは「行かないことで親族からどう思われるか」「あとで後悔しないか」という不安ではないでしょうか。
結論からお伝えすると、祖母の葬式に行かない孫は決して珍しくなく、正当な理由があれば非常識とは見なされません。ただし、欠席するなら弔電・香典・後日の弔問など「参列できなくても弔意を示す行動」をきちんと取ることが大切です。この記事では、欠席が許されるケースから、親族への伝え方、弔電や香典のマナー、後日弔問の作法まで、行けない場合にやるべきことをすべてまとめました。
・祖母の葬式に行かない孫が増えている背景と、欠席が許される具体的なケース
・親族から非常識と思われないための連絡・伝え方のポイント
・弔電の文例、香典の相場と送り方、供花の手配方法
・後日弔問の服装・持ち物・タイミングと、後悔しないための判断基準
祖母の葬式に行かない孫が増えている背景とは

核家族化で祖父母との関係が薄くなった世代事情
かつては三世代同居が珍しくなく、祖父母と孫の距離は自然と近いものでした。ところが総務省の国勢調査によれば、三世代同居の世帯割合は1980年の約16%から2020年には約5%まで減少しています。同居していなければ祖母と会うのはお盆と正月の年2回程度、場合によっては数年に1度という家庭も珍しくありません。
こうした背景から、祖母が亡くなっても「最後に会ったのは5年前」「正直、顔もあまり覚えていない」という孫が増えています。関係性が薄いこと自体を責めるべきではなく、核家族化という社会構造の変化が大きく影響しています。ただし、関係が薄いからといって葬式に行かない選択が周囲に理解されるかは別問題です。親の顔を立てるという意味でも、可能であれば参列を検討するのが無難でしょう。
遠方に住む孫が増え「物理的に行けない」が現実に
進学や就職で地元を離れ、祖母の住む地域まで飛行機や新幹線で何時間もかかるというケースは多くあります。特に北海道から九州、あるいは海外に住んでいる場合、訃報を受けてから通夜・告別式に間に合わないこともあります。
葬儀は亡くなってから1〜3日以内に通夜、翌日に告別式というスケジュールが一般的です。海外赴任中であれば航空券の手配だけで2〜3日かかることもあり、物理的に間に合いません。移動費が片道5万〜10万円を超える場合、経済的な負担も無視できません。こうした事情は親族にも理解されやすい理由のひとつです。ただし「行けない」と伝えるだけでなく、弔電や香典を速やかに手配することで誠意は伝わります。
家族葬の増加で「来なくていい」と言われるケースも
近年、葬儀の形態として家族葬を選ぶ家庭が増えています。家族葬は参列者を近親者に限定する葬儀で、一般的な葬儀より規模が小さく、費用も50万〜100万円程度に抑えられるのが特徴です。参列者を絞るため「孫は来なくていい」「遠方の親族は無理しなくていい」と喪主から直接言われることもあります。
この場合、喪主の意向を尊重するのがマナーです。「行きたい」という気持ちがあっても、無理に参列すると喪主側の負担が増えてしまう可能性があります。一方で、喪主が遠慮して言っているだけで本当は来てほしいケースもあるため、自分の親を通じて真意を確認するとよいでしょう。いずれにしても、弔電や供花で気持ちを伝えることは欠かさないようにしましょう。
総務省「国勢調査」によると、三世代同居世帯の割合は1980年の約16%から2020年には約5%へと減少。孫と祖父母が日常的に顔を合わせる家庭は少数派になっています。家族葬の割合も年々増加しており、参列者を限定する葬儀が主流になりつつあります。
行かない=薄情とは限らない時代の変化
ひと昔前なら「祖母の葬式に孫が行かないなんて考えられない」という空気がありました。しかし現在は、ライフスタイルや家族構成の多様化により、「行けない事情がある」ことへの理解は広がっています。
大切なのは「行かない=弔意がない」ではないという点です。参列できなくても、弔電を送る、香典を届ける、後日弔問する、お墓参りに行くなど、弔意の示し方はいくつもあります。むしろ形だけ参列して何もしないより、欠席しても丁寧に弔意を伝える方が誠実だと感じる遺族も少なくありません。とはいえ、年配の親族の中には「孫は来て当然」という価値観の方もいますので、欠席する場合は伝え方に配慮が必要です。
欠席が許されるのはどんなケース?5つの正当な理由
妊娠中・産後間もない時期は体を最優先に
妊娠中、特に初期(つわりの時期)や臨月の時期は、長時間の移動や慣れない場での立ち座りが大きな負担になります。産後間もない時期も同様で、母体の回復が不十分なまま葬儀に参列することは医学的にもすすめられません。
妊娠中の葬儀参列については「お腹の子に影響がある」という言い伝えもあり、地域によっては「妊婦は参列しないほうがよい」とする慣習が残っています。医学的根拠はありませんが、こうした慣習を理由に欠席しても角が立ちにくいのは事実です。実際の理由が体調面であれば、「医師から安静を指示されている」と伝えるのがもっとも理解を得やすいでしょう。ただし、安定期で体調がよく、移動距離も短い場合は参列を検討する余地はあります。
海外赴任や遠方で移動が間に合わない
海外在住の場合、訃報を受けてから帰国するまでに最短でも1〜2日かかります。パスポートの準備、航空券の手配、時差の問題を考えると、通夜や告別式に物理的に間に合わないケースは十分にあり得ます。
国内でも、北海道と沖縄など距離が離れている場合は移動に半日以上かかることがあります。葬儀は日程の融通が利きにくいため、「行きたくても行けなかった」という事情は親族にも理解されやすい正当な理由です。欠席する場合は、訃報を受けたらすぐに喪主や親に電話で連絡し、弔電を通夜までに届くよう手配しましょう。NTTの電報サービスなら、電話やインターネットから申し込めば最短当日に届けてもらえます。
「遠方だからLINEで欠席を伝えた」というケースがありますが、喪主が年配の方の場合、LINEやメールだけでは失礼と受け取られることがあります。まずは電話で直接お悔やみを伝え、そのうえでLINEやメールで詳細を連絡するのが安心です。
小さな子どもを連れていけない事情がある
乳幼児を連れての葬儀参列は、泣き声や走り回りが式の妨げになる心配があり、ためらう方は多いです。特に読経中や焼香の場面では静粛が求められるため、子どもが騒いでしまうと周囲に気を遣い、自分自身もお別れに集中できません。
預け先がある場合は子どもを預けて参列するのがベストですが、預け先がない場合は欠席もやむを得ません。配偶者と交代で参列する、親族に事情を話して子どもの面倒を見てもらうなどの方法もありますが、それが難しい場合は無理をしないことです。「小さな子どもがいるため参列が難しい」という理由は、子育て経験のある親族なら理解してくれるケースがほとんどです。
仕事でどうしても抜けられない繁忙期
一般的に、祖父母の忌引き休暇は3日間とする企業が多いですが、就業規則に定めがない会社もあります。また、忌引き日数があっても、プロジェクトの締め切り直前や、自分しか対応できない業務がある場合は休めないことがあります。
「仕事を理由に祖母の葬式を欠席するのは不義理では」と感じるかもしれませんが、生活を支える仕事を投げ出すわけにはいかない事情は、多くの大人が理解できることです。ただし、通夜だけでも参列できないか、半日だけでも休めないかを検討してからの判断が望ましいでしょう。完全に欠席する場合は、忌引き休暇が取れる日に後日弔問するという選択肢もあります。
親族から「非常識」と思われないための伝え方

欠席の連絡は「電話+手紙」の二段構えが安心
葬儀を欠席する場合、もっとも大切なのは「伝え方」です。まずは電話で直接お悔やみを述べ、参列できない旨を伝えます。そのうえで、香典を現金書留で送る際にお詫びの手紙を同封すると、丁寧な印象になります。
電話では「本来であればすぐに駆けつけるべきところ、○○の事情でどうしても参列がかなわず、申し訳ございません」と伝えましょう。理由は簡潔に述べれば十分で、長々と説明する必要はありません。手紙には「心よりお悔やみ申し上げます」というお悔やみの言葉に加え、「落ち着かれた頃にあらためてお参りさせていただきたい」と後日弔問の意思を示すと好印象です。注意点として、手紙では「重ね重ね」「たびたび」など忌み言葉を避けましょう。

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理由を伝えるときに避けたいNGフレーズ
欠席理由を伝える際、言い方によっては相手を不快にさせてしまうことがあります。たとえば「仕事が忙しくて」とストレートに言うと、「仕事と祖母の葬式、どちらが大事なのか」と受け取られかねません。
「行くほどの関係ではない」「正直あまり会っていなかったので」といった本音も、遺族の前では控えるべきです。事実であっても、亡くなった方を軽んじているように聞こえます。代わりに「どうしても調整がつかない事情があり」「やむを得ない事情で」とぼかした表現を使いましょう。具体的な理由を聞かれた場合は、「仕事の関係で」「体調の関係で」と簡潔に答えれば、それ以上追及されることは少ないです。嘘をつく必要はありませんが、伝え方に角が立たない配慮をするのが大人のマナーです。
喪主への連絡と親への連絡は分けて考える
祖母の葬儀の場合、喪主は自分の親、または叔父・叔母であることが多いです。喪主が自分の親なら連絡は比較的気楽ですが、叔父・叔母が喪主の場合は注意が必要です。
まず自分の親に「参列できない」と伝え、喪主にもその旨を伝えてもらうのがスムーズです。そのうえで、自分からも喪主に直接電話でお悔やみを述べましょう。親を通じてだけでは「挨拶もできない孫」と思われるリスクがあります。連絡のタイミングは、訃報を受けたらできるだけ早く、遅くとも通夜の前までに済ませましょう。葬儀の準備で忙しい喪主に長電話は禁物です。「お悔やみ」「欠席のお詫び」「後日弔問の意思」の3点を簡潔に伝えれば十分です。
電話でお悔やみを伝える際は、事前にメモを用意しておくと安心です。緊張して言葉が出てこないことも多いため、「お悔やみの言葉」「欠席理由」「後日弔問の意思」の3点をメモにまとめてから電話しましょう。
参列できないときに送る弔電・香典のマナー
弔電の送り方と孫ならではの文例3パターン
葬儀に参列できない場合、弔電(お悔やみ電報)を送るのがもっとも一般的な弔意の示し方です。弔電はNTTの「D-MAIL」やKDDIの「でんぽっぽ」などから申し込め、電話(局番なし115)やインターネットで手配できます。料金は台紙のデザインにより1,000円〜5,000円程度です。
届け先は葬儀が行われる斎場の住所、宛名は喪主のフルネームにします。孫からの弔電で迷うのが「敬称」です。喪主が自分の叔父・叔母であれば祖母の敬称は「ご母堂さま」「お母さま」となります。喪主が自分の親や祖父であれば「おばあさま」「おばあちゃん」と親しみのある敬称でも問題ありません。以下に文例を3つ紹介します。
【文例1・フォーマル】「ご母堂さまのご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。ご生前のご厚情に深く感謝し、安らかなるご冥福をお祈りいたします」
【文例2・親しみを込めて】「おばあちゃんの突然の知らせに、ただ驚いています。いつも温かく迎えてくれたおばあちゃんの笑顔を忘れません。どうか安らかにお眠りください」
【文例3・遠方から】「遠方のためお見送りに伺えず、誠に申し訳ございません。おばあさまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。落ち着かれましたらあらためてお参りさせてください」
香典の相場は1万〜3万円|現金書留での送り方
祖父母の葬儀における孫の香典相場は、年代や状況によって異なります。20代であれば1万円、30代以上であれば1万〜3万円が目安です。夫婦連名で出す場合は3万〜5万円が相場とされています。学生で収入がない場合は、親の香典に含めてもらう形でも問題ありません。
参列できない場合の香典は、現金書留で送ります。手順は次のとおりです。まず、香典袋(不祝儀袋)にお金を入れ、表書きは仏式なら「御霊前」(浄土真宗は「御仏前」)とします。次に、郵便局で現金書留専用封筒(料金21円)を購入し、香典袋とお詫びの手紙を入れて窓口から発送します。現金書留の料金は基本郵便料金+480円(1万円まで)です。届くまでに1〜2日かかるため、訃報を受けたらすぐに手配しましょう。

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| 孫の年代 | 香典の相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 20代 | 1万円 | 社会人になりたてなら無理のない範囲で |
| 30代 | 1万〜3万円 | 家族ぐるみの付き合いがあれば3万円 |
| 40代以上 | 1万〜3万円 | 他の孫と金額を揃えると角が立たない |
| 夫婦連名 | 3万〜5万円 | 偶数は避け、奇数の金額にする |
| 学生(収入なし) | 親の香典に含める | 個別に出さなくても失礼ではない |
※高齢者あんしんノート調べ。地域や家庭の慣習により異なります。
供花・供物を贈る場合の注意点
香典に加えて、供花(きょうか)や供物(くもつ)を贈ることで、より丁寧に弔意を伝えられます。供花の相場は1基あたり7,000円〜2万円程度で、対で贈る場合は2基分の費用がかかります。
供花を手配する際は、まず喪主または葬儀社に連絡して「供花を贈りたい」と伝えましょう。斎場によっては外部からの持ち込みが制限されている場合があり、葬儀社を通じて注文するのが確実です。札名には「孫 ○○」と記載します。兄弟姉妹と連名にする場合は「孫一同」とすることもあります。供物の場合は、果物の盛りかご(5,000円〜1万5,000円程度)や線香セットが一般的です。宗教によって適切な供物が異なるため、事前に確認しておきましょう。
連名で送るときのルールと注意点
兄弟姉妹がいる場合、香典や供花を連名で送ることがあります。連名にする場合のルールを押さえておきましょう。
香典を連名で出す場合、3名までなら全員の名前を香典袋に書きます。目上の方(年長者)を右側に、目下の方を左側に書くのがマナーです。4名以上の場合は「孫一同」と書き、別紙に全員の名前を記載して中に入れます。金額は人数で割った合計額ではなく、個人で出す場合と同程度(1人あたり1万円程度)にするのが一般的です。注意点として、連名にする場合は事前に兄弟姉妹と金額を合わせておくことが重要です。「自分は1万円出したのに、きょうだいは5,000円だった」となるとわだかまりの原因になります。
後日の弔問で気をつけたい服装と持ち物
弔問のタイミングは四十九日までが目安
葬儀に参列できなかった場合、後日あらためて弔問(ちょうもん)に伺うのがマナーです。弔問のタイミングは、葬儀後1週間〜四十九日までの間が一般的です。葬儀直後は遺族も手続きや片付けで忙しいため、少し落ち着いた頃がよいでしょう。
弔問する際は必ず事前に連絡を入れ、遺族の都合を確認します。「お参りさせていただきたいのですが、ご都合のよい日はありますか」と尋ねましょう。突然の訪問は遺族の負担になります。四十九日を過ぎてしまった場合でも、お墓参りという形で弔意を示すことは可能です。ただし、遺族の了承なく自宅を訪問するのは避けましょう。なお、四十九日法要に招かれた場合は、その機会にお参りするのが自然です。
服装は略喪服か平服|場面別の選び方
後日弔問の際の服装は、葬儀当日ほどフォーマルである必要はありませんが、カジュアルすぎるのもNGです。一般的には「略喪服」または「平服(落ち着いた色の服装)」が適切です。
男性であれば、黒やダークグレーのスーツに白シャツ、地味なネクタイが無難です。女性であれば、黒やネイビーのワンピースやアンサンブルがよいでしょう。夏場であっても露出の多い服装は避けます。アクセサリーは結婚指輪以外は外すか、真珠の一連ネックレス程度に留めます。注意したいのは、あまりにかしこまった喪服で訪問すると、遺族に「わざわざ来ていただいて申し訳ない」と気を遣わせてしまうことがある点です。「お参りに来ました」という自然な装いを心がけましょう。

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- ☑ 香典(葬儀で渡せなかった場合)
- ☑ お供え物(菓子折り・線香・花など3,000〜5,000円程度)
- ☑ 数珠(仏式の場合)
- ☑ ハンカチ(白または黒の無地)
- ☑ 袱紗(ふくさ)(香典を包むため)
手土産・お供え物の選び方と金額の目安
後日弔問の際は、お供え物を持参するのが一般的です。お供え物の相場は3,000円〜5,000円程度で、日持ちのする菓子折りや線香セットが定番です。
菓子折りは個包装で日持ちするもの(せんべい、カステラ、ようかんなど)を選びましょう。生菓子やケーキなど日持ちしないものは避けます。線香は「日本香堂」や「松栄堂」など有名メーカーのものが間違いありません。花を持参する場合は、白を基調とした落ち着いた色合いのものを選びます。のし紙は「御供」または「御仏前」(四十九日前は「御霊前」)とし、水引は黒白の結び切りです。注意点として、お供え物を渡す際は「お仏壇にお供えください」と一言添えましょう。
祖母の葬式を欠席して後悔しないための判断基準
「行ける可能性が少しでもある」なら参列を優先に
「行くべきか、行かないべきか」で迷っているなら、結論は「行けるなら行く」です。葬儀はやり直しがきかない一度きりのお別れの機会であり、欠席して後悔する人はいても、参列して後悔する人はほとんどいません。
「仕事が忙しい」「移動が大変」「お金がかかる」——これらの理由は一時的なものですが、「最後のお別れができなかった」という後悔は長く残ります。会社は忌引き休暇を認めてくれることが多いですし(祖父母の場合は一般的に3日間)、交通費は後から取り戻せます。一方で、参列しなかった事実は取り消せません。迷ったときは「行ける方法がないか」を先に考え、本当に無理だと判断してから欠席を選びましょう。
迷ったら10年後の自分を想像してみる
判断に迷うときは、「10年後の自分がこの選択をどう思うか」を想像してみるとよいかもしれません。10年後に「あのとき行っておけばよかった」と思う可能性があるなら、多少の無理をしてでも参列する価値はあります。
逆に、祖母との関係がどうしても薄く、参列しても形だけになると感じるなら、後日お墓参りをして自分なりにお別れをするという選択もあります。大切なのは「世間体」ではなく「自分自身が納得できるかどうか」です。ただし、自分は納得していても、親や他の親族がどう感じるかという視点も忘れないでください。特に親にとっては、自分の母親(孫にとっての祖母)の葬式に我が子が来ないのは悲しいことかもしれません。親の気持ちを確認してから判断しても遅くはないでしょう。
「行かない」と決めた後で気持ちが変わっても、すでに通夜や告別式が終わっていればやり直しはできません。「迷っているうちに葬儀が終わってしまった」というのが、もっとも後悔の大きいパターンです。迷ったら早めに親に相談し、判断を先延ばしにしないことが大切です。
意外と知られていない「オンライン参列」という選択肢
実は最近、葬儀のオンライン参列(リモート葬儀)に対応する葬儀社が増えています。コロナ禍をきっかけに導入が進み、2026年現在もサービスを継続している葬儀社は少なくありません。
オンライン参列では、ZoomやYouTubeライブなどを通じて自宅から葬儀の様子を見守ることができます。料金は葬儀社のプランに含まれている場合もあれば、別途1万〜3万円程度のオプション料金がかかる場合もあります。対応しているかどうかは、喪主や葬儀社に確認する必要があります。「現地には行けないが、せめて画面越しにお別れしたい」という場合は、この選択肢を提案してみるとよいでしょう。ただし、年配の親族の中には「画面越しの参列は失礼」と感じる方もいるため、事前に家族内で合意を取ることが大切です。
家族葬・直葬の場合は孫も呼ばれないことがある?
家族葬で「孫は来なくていい」と言われた場合の対応
家族葬では、喪主の判断で参列者を限定します。「孫は来なくていい」と言われた場合、まずはその言葉の真意を確認しましょう。「本当に来なくていい(負担をかけたくない)」のか、「遠慮して言っているだけ」なのかで対応が変わります。
確認は自分の親を通じて行うのが自然です。「本当に来なくていいの?行きたい気持ちはあるんだけど」と親に聞いてみましょう。本気で辞退されている場合は、喪主の意向を尊重して欠席し、弔電・香典・供花で弔意を伝えます。遠慮しているだけなら、「ぜひ参列させてください」と伝えましょう。家族葬は少人数だからこそ、孫が参列することで遺族が喜ぶケースも多いです。判断が難しければ、「お手伝いできることがあれば駆けつけます」と伝えるのもよい方法です。
直葬(火葬式)は参列者を絞るのが一般的
直葬とは、通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀形態です。費用は10万〜30万円程度と一般的な葬儀の10分の1以下で済むため、近年増加傾向にあります。
直葬の場合、参列者は配偶者と子どもだけ、あるいは喪主1人だけというケースも珍しくありません。孫が呼ばれないのは特殊なことではなく、直葬の性質上、当然のことといえます。直葬に呼ばれなかった場合は、後日お墓参りや弔問で弔意を伝えれば十分です。注意点として、直葬の場合は香典を辞退されることもあります。事前に確認してから手配しましょう。
- Step1: 喪主に電話でお悔やみを伝え、弔電を手配する
- Step2: 香典を現金書留で送る(辞退されていないか事前確認)
- Step3: 四十九日までに後日弔問またはお墓参りの日程を調整する
呼ばれなくても弔意を示す方法はある
「葬儀に呼ばれなかった=弔意を示せない」ではありません。参列以外にも、祖母への感謝と別れの気持ちを伝える方法はいくつもあります。
もっとも手軽なのは、遺族(自分の親)に花やお供え物を送ることです。「おばあちゃんの好きだった花を見つけたので」と一言添えれば、形式ばらずに気持ちが伝わります。また、写真や手紙で思い出を共有するのも遺族にとっては嬉しいことです。「おばあちゃんに連れていってもらった公園の写真を見つけた」などのエピソードは、遺族の悲しみを和らげる力があります。法事(初盆や一周忌など)に参列することも、継続的に弔意を示す機会です。葬儀に出られなかったからこそ、その後の法事にはできるだけ顔を出すことで、親族からの印象も良くなります。
まとめ:祖母の葬式に行けなくても、弔意の伝え方はいくつもある
祖母の葬式に行かない孫は、決して珍しいことではありません。遠方・妊娠中・仕事・家族葬の意向など、さまざまな事情で参列できないケースは増えています。大切なのは「行かない」ことそのものではなく、「行けない場合にどう行動するか」です。
弔電を送り、香典を届け、後日弔問する——この3つをきちんと行えば、欠席しても弔意は十分に伝わります。形だけ参列して何もフォローしないより、欠席しても丁寧に対応する方が、遺族にとってはありがたいことも多いのです。
- 祖母の葬式に行かない孫は増加傾向にあり、正当な理由があれば非常識とは見なされない
- 妊娠中・遠方在住・仕事の繁忙期・家族葬の意向は、欠席が認められやすい理由
- 欠席の連絡は「電話+手紙」の二段構えで、喪主と親の両方に伝えるのがベスト
- 弔電は通夜までに届くよう手配し、香典は現金書留で速やかに送る
- 孫の香典相場は年代別で1万〜3万円が目安(夫婦連名なら3万〜5万円)
- 後日弔問は葬儀後1週間〜四十九日までに、お供え物を持参して訪問する
- 迷ったら「行ける方法がないか」をまず検討し、本当に無理な場合のみ欠席を選ぶ
まずは親に電話して、今の状況と気持ちを正直に伝えることから始めてみてください。一人で抱え込まず、家族と相談することで、もっとも納得できる選択が見つかるはずです。葬儀のマナーや費用について詳しく知りたい場合は、お住まいの地域の葬儀社や自治体の相談窓口に問い合わせると、具体的なアドバイスを受けられます。

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